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公開日2021.10.14

最終更新日2024.01.18

【レンタルスペース】無人運営の不正利用に対する対策とは?

小型のミニマルスペースや、自宅や職場以外の個室空間、zoom会議やオンラインセミナー、テレワークスペースなど、無人レンタルスペースの新しいニーズが急速に拡大しています。今回は、レンタルスペースの無人運営において、運営者の頭を悩ませる不正利用に対する対策と具体的な運営ノウハウを紹介します。

【運営初心者が陥りがち】不正利用対策の注意点

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はじめに、無人レンタルスペースの不正利用(無断延長、共連れ)に対する対策を考える上で、運営初心者、または運営検討者に共通した誤った考え方が1つあります。それは、「不正利用を100%防ぎたい」という考え方です。

例えば、運営初心者、運営検討者からよく聞く話は、「無断延長を絶対になくしたい、ドアの内側から利用者を出られなくしたい」という内容です。しかし一般的には、火災の際に避難ができるよう、サムターンや緊急解錠ボタン、避難経路の確保やパニックオープンなど何かしら部屋や施設から出る手段が必要です。

サムターン,パニックオープン

一方、運営熟練者に共通した考え方は、「不正利用による損失より、対策の方がお金がかかる」「不正利用の損失と対策コストのどちらもミニマムに抑える」です。

例えば、運営熟練者からよく聞く話は、「共連れ対策のために顔認証やゲートを検討したが、 導入コストと不正利用の損失額を天秤にかけた結果、導入しなかった」という内容です。結局、厳密にやると空港並みのセキュリティになり、無人レンタルスペースの運営にはそぐわないと判断されています。

運営熟練者の無人レンタルスペースの不正利用に対する対策の考え方は、一度は念頭に入れておくのがおすすめです。

【まずは不正利用をさせない】抑止力を高めるには?

まずは、不正利用を"なるべく"させない、抑止力を"できるだけ"高める運営ノウハウとして、罰金の設定やダミーカメラの設置について解説します。

罰金の提示

  • 不正利用対策のコストパフォーマンス: ★★★(コスト不要)
  • 不正利用対策の効果        : ★☆☆(ちょっとした出来心を抑える)
  • すぐに実践できるか        : ★★★(すぐに実践できる)

無人レンタルスペースの運営において、不正利用時の罰金の掲示は、コストをかけずにすぐにできる対策の一つです。利用者の目に触れる位置に掲示をすることで、不正利用のちょっとした出来心を防止できます。例えば、HPやリスティングページ、部屋の壁への掲示が一般的です。

ダミー防犯カメラの設置

  • 不正利用対策のコストパフォーマンスの良さ:★★★(1000円前後で買える)
  • 不正利用対策の効果           :★☆☆(ちょっとした出来心を抑える)
  • すぐに実践できるか           :★★☆(購入、設置をすればすぐ実践できる)

無人レンタルスペースの運営において、ダミー防犯カメラの設置は少ないコストで視覚的効果の高い対策です。利用者の目に触れる位置に設置をすることで、不正利用のちょっとした出来心を防止できます。

履歴の分かる入退室管理システム(セキュリティ機器)の導入

続いてセキュリティ機器の導入についてご紹介します。スマートロックやアクセスコントロールシステムを活用することで、入退室の履歴を取得できるようにしておくと、いざというときに安心です。

①スマートロック(ネットにつながるカギ)タイプ

不正利用対策のコストパフォーマンスの良さ:★★☆

(10万円以下で購入、設置ができる)

不正利用対策の効果           :★★☆

(不正利用のハードルを上げる、履歴から利用時間を特定)

すぐに実践できるか           :★★☆

(購入、設置をすれば実践できる)

無人レンタルスペースの運営において、スマートロック(ネットにつながるカギ)はドア開閉時に必ず目に入り、セキュリティ機器の設置をアピールできるため、不正利用のハードルを上げる効果があります。

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個室の開き戸によく導入され、履歴から利用時間を特定することもできるので、適切な利用時間を確認するための参考データにすることができます。

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また、退室時のスマートロックの操作をご案内することで、不正利用と判断されるルールを利用者と共有でき、不正利用を予め抑止する効果も生まれます。

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②アクセスコントロールシステム(電気錠をネットでコントロールする)タイプ

  1. 不正利用対策のコストパフォーマンス:★☆☆(70~100万以下で購入、設置ができる)
  2. 不正利用対策の効果        :★★★(不正利用のハードルを上げる、履歴から利用時間を特定)
  3. すぐに実践できるか        :★☆☆(購入、現調、設置をすれば実践できる)

無人レンタルスペースの運営において、アクセスコントロールシステム(電気錠をネットでコントロールするもの)もドア開閉時に必ず目に入り、セキュリティ機器の設置をアピールできるため、不正利用のハードルを上げる効果があります。エントランスの自動ドアや共用ルームの電気錠ドアによく導入されます。

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(アクセスコントロールスシステム、TOBIRA)

入室時と同様、退室時もリーダーでカードやQRコード、暗証番号などを読み取れるため、利用者の履歴から利用時間を特定することができ、適切な利用時間を確認するための参考データにすることができます。

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また、退室時にリーダー読み取りなどのアクションを起こさせることで、セキュリティが入っているので簡単に不正はできないという心理的な効果もあります。

入口/出口を別にすることで入退室管理を実現

入口/出口を別にすることで入退室管理を実現する例も多いです。
例えば株式会社ランシステムが運営する「自遊空間」では、受付フロントがなく、入店(会員登録)から精算・退店まで自分で行うセルフ店を多数展開しています。このセルフ店では入店・退店で扉(またはゲート)を分け、それぞれ一方通行になるようにセキュリティを設定しています。こうすることで、正しい手続きを踏まない出入りをできないように工夫されています。
(参考:株式会社ランシステムのセルフ化システム

また、大東建託リーシング株式会社が展開するコワーキングスペース「いい部屋Space」でも入口/出口を分けている店舗があります。こちらもそれぞれ一方通行(予約しないと入室できない&精算しないと退出できない)仕組みを実現しています。

いい部屋Space 香椎駅前店

(いい部屋Space 香椎駅前店、RemoteLOCK 7iを導入)

もし開業を検討中なのであれば、施設の導線設計を工夫することもおすすめです。

【うっかり延長を防ぐ】具体的な対策とは?

次に、悪気のない無断延長を防ぐ、具体的な対策をご紹介します。

  • 不正利用対策のコストパフォーマンスの良さ:★★★(5,000円前後で購入できる)
  • 不正利用対策の効果           :★☆☆(退室時間を意識させる)
  • すぐに実践できるか           :★★☆(購入、設置をすれば実践できる)

コストパフォーマンスが良い対策は、時報機能付きの時計の設置です。時報機能とは、毎正時(00分00秒)のような決まった時間間隔で音を鳴らすような機能のことです。数千円程度で導入でき、退室時間を視覚的にも聴覚的にも意識させることができます。

時報機能付きの時計は、目覚ましのようなうるさい音が鳴るタイプではなく、時間を読み上げるタイプや小鳥のさえずり等の音設定ができる時計がおすすめです。時間を意識させることで、利用者のうっかりとした無断延長をコストパフォーマンス良く防ぐ効果があります。

【不正利用に早めに気づく】遠隔リアルタイムで監視するには?

続いて、不正利用にリアルタイムで検知したいときにおすすめの手法についてご紹介します。

クラウドカメラで、遠隔からモーション検知、ブザー、声かけ

  1. 不正利用対策のコストパフォーマンスの良さ:★★★(3,000円前後で購入できる)
  2. 不正利用対策の効果           :★★★(不正利用を遠隔から監視、声掛できる)
  3. すぐに実践できるか           :★★☆(購入、設置をすれば実践できる)

無人レンタルスペースを運営するにあたって、必ずといっていいほど採用されているのがクラウドカメラです。スマートフォンなどから遠隔リアルタイムでスペース内を視覚的に監視できます。また、その中でも下記atom cam2という製品は買い切りで数千円の上、高機能で個人的におすすめです。

例えば、レンタルスペースのドア近くにクラウドカメラを設置をし、動体が検出されたら通知できるように設定できます。利用者が不審な時刻に退室をしていた場合、リアルタイムで現場のカメラのブザー音を鳴らし、マイクで声掛けもできます。

遠隔リアルタイムで監視ができ、不正利用に早めに気づくには、上記のような多機能でコストパフォーマンスの良いクラウドカメラの導入がおすすめです。利用者の顔入りの利用データがとれるため、不正利用が発覚した場合、不法侵入として警察に届け出を行う場合や罰金を科す場合のエビデンスとしても利用ができます。

そもそも不審な退室時刻に気づくにも、予約期間との照らし合わせは必要ですが、無人レンタルスペースの運営熟練者は、月末にまとめてチェックする、抜き打ちチェックを行う等、あくまでも補助的な扱いで、基本は「不正利用の損失と対策コスト(や時間)のどちらもミニマムに抑える」方針で利用をしているようです。

【気軽に利用延長を促進】不正利用をさせない環境づくりとは?

不正利用をさせる前に、気軽に利用延長ができる環境を整えることも大切です。空間の収益化にもつながります。

延長機能のある予約・決済システムの利用

延長機能のある予約・決済システムを導入することで、予約・決済・利用延長の手続きを自動化でき、利用者の利用延長を行う手続きのハードルを下げる効果を生み出せます。

例えば、予約確認画面からボタンを押すだけで気軽に利用延長ができたり、利用終了前にメール通知を行い延長利用の手続きを案内できるツールもあります。決済までできるので、運営者も利用者も利用延長の手続きに手間がかからず、不正利用をさせない仕組みを作ることができます。

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また、5-1.「レンタルスペースの予約・決済システム」と、3-1. 「入退室管理システム」の連動で、レンタルスペースの"予約、決済、カギの受け渡し"までを自動化して無人運営を行うこともできるので、運営熟練者ほど好んで利用されているように思います。

レンタルスペースの予約・決済システムと入退室管理システムの連携(例)

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空間収益化ソリューションの利用

また空間収益化ソリューションを謡う製品もあります。部屋に機器を設置することで、利用延長を気軽に行うことができる上、残りの利用時間の表示や空調などとも連動できるため、無人レンタルスペースの運営には非常に便利なソリューションです。

スペースのドア付近の壁に設置する場合が多く、利用延長を視覚的に誘導できるため、利用者の利用延長の手続きのハードルを下げる効果を生み出せます。

また、このような 5-2.「空間収益化ソリューション」と、3-1. 「入退室管理システム」を連動させることもできるようになり、利用時間の延長に合わせてカギの利用時間も延長できるなど、カギと連動させることで、不正利用をさせない環境を実現することもできます。

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ぜひ、情報収集の一環としてお気軽にお問い合わせください。

入室・退出口を分けることで不正利用・退出を防止

既にオープンした施設の場合は難しいですが、これから施設を始めようとしている方には「入口と出口を別にする」のもお勧めです。

実際に漫画喫茶の大手である「自遊空間」のセルフ店舗は入店ドアと退店ドアを分けて一方通行にすることで、不正入室・退出ができないようにしています。

【まとめ】不正利用に対する対策と運営ノウハウ

いかがでしたでしょうか。無人レンタルスペースの不正利用に対する対策は、「100%の対策は難しく、不正利用による損失より対策の方がお金がかかるので、不正利用の損失と対策コストのどちらもミニマムに抑える対策を実施する」ことをぜひ意識して実践してみてください。

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