事例

ウィズコロナでも安心な非対面チェックインを実現

フロントでの事務的な案内は通常の50%以下に!コスト削減によりリーズナブルで快適な宿泊を提供。

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なんば戎ホテル(株式会社ホテルオーシャン) 

https://nambaebisu-hotel.jp/

2019年11月にオープンした客室数63室の宿泊施設。西日本の玄関口、関西国際空港から電車で乗り換えなく、大阪を代表する繁華街ミナミ(難波)からも1駅の好立地。和モダンをテーマにしたツインルーム、デラックスツインルームが用意されており、カップルやファミリーでの滞在の際もゆっくりとくつろげる温かみのある客室を提供している。

2019年のオープン時より全客室63部屋にRemoteLOCK 7iをご導入いただき、サイトコントローラー兼PMS兼セルフチェックインシステムの『AirHOST PMS』とのシステム連携にてご利用いただいています。本インタビューでは、なんば戎ホテルの特長でもある非対面チェックインをいかにして実現しているかや、新型コロナウイルスの感染拡大が続く2020年9月現在、宿泊客に対する安心への取り組みや、稼働率を高めるための工夫についてお伺いしました。

(掲載内容は取材日:2020年9月16日時点の情報です)

ねらい

フロント対応のための人件費の削減

  • リーズナブルな価格で提供するために運営コストを最小化したい
  • 夜間は無人運営を実現したい
解決策

セルフチェックインの導入

  • サイトコントローラー兼PMS兼セルフチェックインと連携するスマートロックの採用
  • 客室の鍵(暗証番号)を自動発行し、チェックインタブレット上で受け渡し
効果

通常フロントと比べて事務的な案内の時間は50%以上削減

  • フロント1名体制および午後のみのフロント営業を実現(チェックアウトは無人対応)
  • 宿泊客は現地での台帳への記入作業が無く、チェックインが楽に
  • 非対面チェックインにより、ウィズコロナでも飛沫感染のリスクがなく、安心を提供
Q.なんば戎ホテルについて教えてください。

A.大阪商売の神様『えべっさん』のお出迎えとともに思い出に残る滞在時間をご提供しています。

2019年にオープンした当ホテルは、ツインルームと、ご家族や友達同士で4名まで宿泊できるデラックスツインルームをご用意しています。エントランスを抜けるとすぐに、大阪商売の神様『えべっさん』が出迎えているように、「お客様に幸福があるように」「旅のひとつの思い出になるように」というコンセプトのもと営業しています。特に海外のお客様は『えべっさん』が気になるようで、一緒に写真を撮ったり、願いを込めてお祈りするお客様もいらっしゃいます。

設備面で特徴的なところとして、セルフチェックインシステムを導入しています。お客様ご自身でチェックイン手続きができるため、フロントが不在になる遅い時間の到着でも安心してお部屋に入っていただけるようになっています。

入口を入るとえべっさんがお出迎え

<入口を入るとえべっさんがお出迎え。セルフチェックイン用のタブレットも4台あるためチェックイン渋滞もなし>

各フロアには七福神が描かれている

地上7階建て。和モダンが特徴の63室を設けている。
各フロアには七福神が描かれている

Q.セルフチェックインについて詳しく教えてください。

A.お客様は現地にあるタブレット端末上でチェックイン手続きと鍵の受け取りを行います。

booking.comやagoda、国内なら楽天トラベルなどから宿泊予約をすると、チェックインコードがメールで送られます。お客様はWEB上で事前チェックインをすることもでき、これにより、現地でのチェックイン手続きの項目を減らせます。宿泊当日、ご到着されましたらロビーに並んだ4台のタブレット端末上で、チェックイン手続きをしていただいています。一連のチェックイン作業が完了すると、タブレット端末上に客室番号と入室のための暗証番号が表示され、こちらの番号で入室いただいています。

各フロアには七福神が描かれている

22時まではスタッフも現地にいますが、22時から翌朝までは不在になります。そのため、通常、22時までのチェックインをお願いしていますが、セルフチェックインなので深夜のご到着にも対応可能になっています。21時ごろまでにご到着がない場合は、お電話とメールにて22時以降の入室方法についてご案内しています。

チェックアウトもセルフで実施いただいています。物理キーがないため鍵の返却はなく、タブレット上で簡単な操作をするだけです。

Q.セルフチェックインやスマートロックを採用したねらいを教えてください。

A.フロント対応のための人件費の削減(省人運営)が目的です。

オープン前は完全無人運営も検討していました。しかし、海外からの団体で来られたお客様への対応が無人だと難しいことが想定されたため、有人でのオープンになりました。完全無人ではありませんが、人件費を抑えるためにできる限り自動化し、予約受付から、部屋割り、メッセージ送付、予約・売上管理、鍵の受け渡しといった、日々の様々な運用作業を削減できる体制にしました。

Q.実際に省人運営をされてみて、お客様の反応や感想を教えてください。

A.意外にもセルフチェックインへの戸惑いは少なくスムーズにチェックインできている印象です。

セルフチェックインの採用にあたっては、タブレット操作に戸惑うお客様もいるのではないかという不安がありました。しかし、実際のところ、タブレットでのチェックイン手続きは、意外にも抵抗感や戸惑いは少ない印象を受けます。お客様の年齢層として20~30代の方が多いこともあり、セルフチェックインに関してお隣でサポートしたり、代理入力が必要なケースはほとんどありません。月に1~2回程度ですが、操作に戸惑っているお客様や高齢のお客様にはチェックイン手続きのお手伝いなどもさせていただいています。セルフチェックインがベースではありますが、必要に応じて直接ご案内ができる点は、完全無人ではなく省人運営の良さだと思います。

そのほかには、お客様からは「ハイテクだね」「ルームキーを持ち歩かずに済むので便利だね」というお声をいただくこともありました。

Q.実際に省人運営をされてみて、運営面での効果を教えてください。

A.フロントにおける手続きや施設説明などの案内業務を削減できているほか、コロナ対応として午前中のフロント無人化もセルフチェックアウトだからこそ可能でした。

実は私自身、別業態のホテルでもフロント業務をしているのですが、そこでは対面でチェックイン対応しています。通常フロントと比べてセルフチェックインは、お客様へのご案内業務が圧倒的に少なく、事務手続きに要する時間を大幅に削減できていると思います

削減できた時間は、集客やサービス向上のための施策の検討、SNSでの情報発信、事務的ではないあたたかみのあるお客様とのコミュニケーションなどに充てています。SNSを見ていただけるとわかりますが、アットホームな雰囲気のホテルです。セルフチェックインだと、宿泊期間中、誰とも話すことなく滞在できますが、大阪の人情や人のあたたかみも味わっていただきたいと考えています。非接触・非対面ではありつつも、時と場合に応じた積極的なコミュニケーションも意識しています。

 

 

また、通常は午前中もフロントにスタッフが常駐していますが、新型コロナで各業界が大幅減収する中、採算性を維持するために、現在は、深夜帯から午前中にかけては完全無人運営としています。スマートロックなので鍵の回収がなく、チェックアウト時にお客様がタブレット操作をするだけで、遠隔からチェックアウトを確認できるため無人でも安心です。イレギュラーではありますが一時的に無人化が実現できた点も導入効果のひとつです。

Q.コロナ禍の運営で工夫されていることを教えてください。

A.基本的な感染対策と合わせて、ビジネスニーズに対応した新たな宿泊プランも設けています。

コロナ前と後ではお客様層が大幅に変わりました。以前は海外からのお客様がメインでしたが、コロナ後には、訪日観光がほとんどなくなったこともあり、今夏(2020年夏)は日本のお客様がメインになっています。中でも男性1名のビジネス出張でのご利用が目立っています。そうしたニーズへの対応として、これまでなかったシングルのご宿泊プランを新設し、1名様でもよりご利用いただきやすくなりました

感染症対策としては、こまめな消毒、ご滞在後のお部屋は清掃後、3日間以上間隔を空けてアサインする、スタッフのマスク着用などはもちろん実施しています。さらに、当ホテル独自の点としては、非対面チェックインや物理キーの手渡しがないことが飛沫感染や接触感染のリスクがなくてご安心いただけるポイントになっています。直接的なお声は聞いていませんが、こうした非対面チェックインによる安心感がご予約に繋がっているかもしれません。

 

Q.数あるスマートロックの中でRemoteLOCKを採用した理由を教えてください。

A.宿泊運営管理ツールとシステム連携でき、予約受付から鍵の受け渡しまでの一連の作業をシームレスに自動化できる点が決め手です。

前述の通り、当初は完全無人での運営を想定していたため、鍵についてもカードなどの物理キーではなく、遠隔で受け渡せるスマートロックを検討していました。また、セルフチェックインも前提としていたため、そことのシステム連携ができることも決め手になりました。連携ができるスマートロックは他社にもありましたが、サービス提供元の創業60年の歴史と建築分野でのしっかりとしたバックグラウンド、さらに国内5,000台以上の導入実績という点が後押しになりました。

実際、導入時に製品の初期不良が1台ありましたが、早急に交換対応してもらえ、その後の運用の面でもトラブルや不明点は、専用のサポート電話にて丁寧に案内してもらえたので安心できています。

クラウド管理システムも使いやすく、例えば、海外の団体のお客様だと、セルフチェックインに時間がかかって難しいため、管理システム上でスタッフが個別に暗証番号を作成してお伝えしています。また、深夜にチェックインされるお客様に関しては、問題なく入室できたかどうかを管理システム上で確認したり、スタッフの清掃状況なども解錠履歴から把握しています。

Q.アフターコロナを見据えて検討している企画や期待していることを教えてください。

A.リピートでのご宿泊が増えることにも期待しています。

1度泊まっていただいたお客様に、2回目、3回目とご宿泊していただけるように努めています。価格や清掃もそうですが、やはりお客様とのコミュニケーションも大事にしています。観光でいらっしゃったお客様は特に人のあたたかみを感じて「泊まって良かった」と思っていただけるように、感染対策の上で積極的なお声掛けもしています。

booking.comの評価

booking.comの評価は8.7(すばらしい)と周辺のホテルと比べても高い。
笑顔や気さくさを評価する投稿が多い

なんば戎ホテルのフロント

素敵な笑顔や柔らかな雰囲気が印象的な小路様と大野様。
宿泊するとフロントでお二人に会えるかも!

RemoteLOCKチームよりコメント

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、新たな生活様式が徐々に定着しつつあります。これは日常生活に限らずビジネスでも同様です。特に宿泊施設の運営では、「IT活用による非対面・非接触」が安心・安全の確保はもちろん、運営コストの低減のためのひとつのキーワードになると言えます。なんば戎ホテル様ではいち早く非対面の運営形式を採用され、衛生対策と人件費の削減の両方を成功されています。ウィズコロナ期を迎えるにあたり、宿泊施設の運営のあり方についても今一度見直してみるのはいかがでしょうか。

また、非対面だとサービスが希薄になり、宿泊の満足度が低下すると思われがちです。しかし、本インタビューを通じて、チェックインは非対面であっても、スタッフの方の笑顔や、事務的ではない何気ないコミュニケーションが高評価・高い満足にも繋がっていることがわかりました。

宿泊施設の非対面・非接触チェックインを実現!
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