求めたのは圧倒的シンプルさ。人件費のかからないビジネスモデルにRemoteLOCKが活躍
Social Guest House neltoko 様
2021年9月オープン。定員8名の一棟貸ゲストハウス。JR七尾駅から徒歩4分という立地で、周辺には七尾の暮らしを堪能できる飲食店街・商店街などがある。食べるとこ・遊ぶとこは七尾のまちなかで、宿泊はneltokoというコンセプトのもと国内のグループ旅行やファミリー利用で人気を集めている。
「Social Guest House neltoko(以下、neltoko)」では、一棟貸しゲストハウスの玄関ドアにRemoteLOCK 5iを導入されています。本インタビューでは「neltoko」を経営する森山明能様に、経営者視点で「neltoko」のビジネスモデルやその中でのRemoteLOCKの活用について語っていただきました。
(掲載内容は取材日:2021年11月23日時点の情報です)
ねらい | |
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効果 |
- Q.「neltoko」について教えてください。
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2020年9月にオープンした1棟貸しのゲストハウスです。長年、七尾市で街づくり事業に携わっていることもあり、七尾のまちなかを楽しむための宿泊施設をつくりたいと考え、ゲストハウスプロジェクトを立ち上げました。「neltoko」という名前は、寝るところはゲストハウス、遊ぶところや食べるところは七尾のまちなかというコンセプトが由来になっています。
私自身に子どもがいることもあり、お子さんがいるご家族でも過ごしやすいことにこだわっています。また、七尾駅から徒歩4分という立地で、徒歩2分くらいのところには七尾銀座通りという昭和レトロな雰囲気の飲食店街があります。七尾の飲み屋街を楽しむことはもちろん、徒歩圏内にある地元のスーパーや鮮魚店で購入した食材を持ち帰り、neltokoのキッチンで自炊することもできます。そうした意味では七尾の地元の人が暮らしている雰囲気を疑似体験するのもおすすめの過ごし方です。
- Q.スマートロックを活用しようと考えた背景について教えてください
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宿泊施設の企画当初は管理人が常駐して、そこで交流が生まれることをイメージしていたのですが、検討を重ねる中で1棟貸しのゲストハウスにすることとなり、1棟貸しであれば無人化して効率的に運営していくほうが良いのではないかと考えました。
そこで出てきたのが、鍵の受け渡しをどうするのかという問題です。ゲストと直接会わなくても鍵を受け渡せる方法はないかとインターネットで調べた結果、予約システムやPMS(宿泊管理システム)と鍵が連動さえすれば、効率的かつ非対面で鍵を受け渡せることを知りました。
ゲストと会わずに鍵を受け渡すためには暗証番号で入れさえすればいいのですが、セキュリティを確保する上で暗証番号の変更を現地で行うのはオペレーション的に無理があると考え、オンライン上で暗証番号を自動採番できることを重要視しました。
- Q.数あるスマートロックの中でRemoteLOCKを採用した理由を教えてください。
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スマートロックを調べる中で多かったのは、スマートフォンで解錠させるタイプのスマートロックでした。ただ、スマートフォンでの解錠は操作や通信などのトラブルが起こりやすい直感がありました。
誰もが利用しやすいユニバーサルな施設にするためには、入室もスマホアプリで解錠するのではなく、暗証番号で開けられる方がわかりやすく、トラブルが少ないのではないかと考え、番号で解錠できるRemoteLOCK(リモートロック)を採用しました。こうしたシンプルさは特に意識した点であり、シンプルでないとお客さまにとってわかりづらく、お客さまにとってわかりづらいと問い合わせが増えることにもつながります。そうした点では、管理運用コストをどれだけ下げられるかも今回のビジネスモデルにおいては重要な視点でした。
neltokoは日本建築大賞を受賞した建築家が設計した民家をリノベーションしているのですが、ドアは既存のドアをそのまま活用しています。既存ドアを活かして設置できたこともRemoteLOCKの良さだと感じています。ほかの入退室管理システムだとおおがかりな電気工事が必要な場合も多いかと思いますが、簡易工事でドア自体に設置してRemoteLOCKそのものが錠前として動作するというコンセプトも商品として優れていると思います。
- Q.無人運営の中でRemoteLOCKをどのように活用されていますか。
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私自身は現在はオーナー業に集中していて、集客施策や商品設定などは知り合いのコンサルタントにお任せしています。日頃のオペレーションの面では、OTAで予約が入ると、サイトコントローラー「ねっぱん」経由で、PMS兼セルフチェックインシステム「minpakuIN(民泊イン)」へ予約情報が自動で引き継がれ、その時点で予約コードやRemoteLOCKの暗証番号も自動発行されるという流れができています。
ツール選定の手順としては、特にこれが起点になったということはなく、予約から鍵の受け渡しまで一気通貫できるシステムを全般的に調べていきました。その中で、minpakuINとRemoteLOCKの組み合わせがシンプルで良さそうだという印象を受け、最初に決まりました。minpakuINはタブレット上で本人確認までしっかりと行える点やコスト的にほかより安かったことが決め手になりました。
RemoteLOCKの単独の機能としては、清掃者用の暗証番号をオンライン上で発行して、清掃者が入室するとメールでお知らせが届く機能を使っています。清掃に入ったことがリアルタイムにわかるのは安心感があり助かっています。
そのほかにも例えばワーケーションやビジョンミーティングなどで、早めに入りたいという希望に対しては、暗証番号の有効期間をオンライン上で変更対応できる点など、ニーズに合わせて柔軟な鍵運用ができる点もありがたいと感じています。
- Q.「neltoko」の今後の展望とRemoteLOCKを検討している事業者様へメッセージなどあれば教えてください。
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予約受付から鍵の受け渡しまでの流れの中に人が介在しなくて済むことが、今回のビジネスを成立させる上で非常に重要でした。日頃のオペレーションが自動化されている分、例えば七尾の遊びどころや食べどころなどの魅力を発信をするためのマーケティング活動に時間を充てることができています。
無人運営により人件費がかからないビジネスモデルを確立できたことが今回の大きな成果だと感じています。じっくりとさまざまなことにトライできたり、コロナで業界的に厳しい状況ではありますがそれを許容できるのも人件費がかからないことが理由にあると考えています。そして、RemoteLOCKのシンプルかつ高機能さが、このビジネスモデルの大事な部分を補ってくれていると思います。
neltokoは単なる宿泊施設ではなく七尾の街を楽しんでもらうためのプロジェクトだと考えいます。そのためには、まずはビジネスを軌道に乗せ、それを横展開して一棟貸しのグループをつくることができればと構想しています。その中で各拠点がしっかりと無人でチェックイン・チェックアウトできる環境を継続して提供していきたいと考えています。