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公開日2022.11.16

最終更新日2023.08.22

学校体育館の利用手続きをICT化? 公共施設の鍵管理の問題を考える

学校の体育館や地域の集会場など、地方自治体が管理する公共施設の利用手続きにICT化の波が拡がりつつあることをご存知でしょうか?今回は自治体におけるこのような動向の背景について解説するとともに、特に施設運営の利便性やセキュリティに関わる施設の鍵管理の問題について、具体的な事例と併せて紹介します。

ICT化の波が拡がる「公共施設の利用手続き」

ICT

現在、学校の体育館などを中心とした公共施設の利用手続き(一般開放)はほぼすべての自治体で実施され、地域住民の間でさまざまな形態で利用されています。

特に、2003年に施行された改正地方自治法で指定管理者制度の導入が認められ、管理業務を民間に委託することが可能となって以降、官民一体となった施設管理運営の効率化や、住民に向けた利用促進への積極的な取り組みが目立っています。

自治体を中心にICT化が拡がる背景

岸田内閣は、重要な政策の一つとして2021年に発表した「デジタル田園都市国家構想」の中で、「デジタルの力で地方の個性を活かしながら社会課題の解決と魅力の向上を図り、日本全体の成長を目指す」という方針を表明しました。国から地方自治体に対するデジタル田園都市国家構想推進交付金も予算計上され、すでに多くの事業が交付対象として採択されています。

昨年デジタル庁が作成した「デジタル田園都市国家が目指す将来像について」と題する資料では、地域におけるさまざまなICT化の手法が例示されており、その中で、公共施設(資料には公民館とあります)DXの三種の神器として、①スマートロック(予約機能付き)、②Wi-Fi(高速ネット環境)、③スマート会議室の3項目が挙げられています。

折しも、コロナ禍によって働き方やサービスのあり方が見直されたことや、GIGAスクール構想による追い風を受けて、デジタルインフラの整備が急速に進展しています。

このような社会の流れが、現在自治体において公共施設の利用手続きにもICT化の波が拡がる背景となっていると考えることができます。

「安全・安心」、「持続可能性」、「利用のしやすさ」が重要

次に、スポーツ庁が2020年に発表した「学校体育施設の有効活用に関する手引き」を見てみます。これは、地方自治体などの実務担当者向けに策定されたもので、あらゆる国民が安全かつ公平にスポーツに親しみ、参画することのできる環境のさらなる充実を目指して作成されたものです。

体育館室内

この中でスポーツ庁は、学校体育施設の有効活用方策における運営面のポイントとして、①安全・安心の確保、②持続可能な仕組みづくり、③利用しやすい環境づくり、の3項目を挙げています。

そして、それぞれの留意点として、一般利用者と児童生徒の動線の分離や安全・安心確保のための体制整備、民間事業者が参画しやすい環境づくりや適切な受益者負担の仕組みづくり、学校体育施設の多様な利用推進やICTを活用した利便性の向上、などが示されています。

特に、ICTを活用した利便性の向上に関する解説では、「利用手続き等が一般にわかりにくいといった指摘があることから、施設の稼働率を高めるためにも、ICTを活用することにより、予約や申し込みの方法、空いている時間等の情報を広く開示し、柔軟な利用予約等が行える環境を整備することが効果的と考えられる。」といった記述や、「維持管理にかかる負担軽減の観点からは、電子錠(スマートロック)の設置セキュリティシステムの導入など、ICTを活用した新たな技術の導入を検討することが考えられる。」との記述がみられます。

また同資料では、学校や自治体でのさまざまな取り組みの事例が多数紹介されています。事例の中には、電子錠システムを導入している学校や、スマートデバイスと連動した電子錠システムを活用している自治体が含まれており、いずれも、利用のしやすさ、セキュリティの向上の観点から高評価がなされています。

施設開放のポイントとなる施設の鍵管理

体育館2

ここまで日本の政府機関(デジタル庁とスポーツ庁)から最近出された資料をご紹介しました。これらの資料から、公共施設の開放にあたって、セキュリティの向上による安全・安心の確保、運営担当者の負担軽減による持続可能性の確保、利用しやすさの向上による利用促進、といった課題をICTの活用によって解決することの重要性を読み解くことができます。

また、その具体的な方策として、どちらの資料にもスマートロックの活用が例示されていました。公共施設の鍵の管理は運営者が解決すべき課題となっており、そこにICTを活用することがひとつの重要なポイントとなっていると考えて良いでしょう。次章では、その具体的な参考事例として、自治体によるスマートロックの活用の取り組みについてご紹介します。

公共施設管理のスマート化 最新事例集はこちら

自治体によるスマートロックの導入事例

ここからは、弊社構造計画研究所が提供するスマートロック「RemoteLOCK(リモートロック)」を採用いただいた自治体の事例を紹介させていただきます。

兵庫県神戸市/スマートロックとICTで学校施設をより身近に、より利用しやすく!

神戸市様では、子どもたちの体力・運動能力向上、市民の健康増進、開かれた親しみやすい学校づくりを目的として、11月1日から中学校体育館の夜間開放が実施されます。体育館の入退館の鍵として利用されるのは、Wi-Fi接続型、暗証番号式、クラウド管理機能を備えたスマートロック「RemoteLOCK(リモートロック)」です。

この取り組みは、産官学が協力して同市の地域・行政課題を解決するプロジェクト「Urban Innovation KOBE(アーバン・イノベーション神戸、UIK)」において2021年上期に採択されたものです。提示された課題は「スマートロックとICTで学校施設をより身近に、より利用しやすく!」というもの。2021年9月から約半年間、3校で実証実験が行われ、スマート化による利便性向上を神戸市民に体感いただいた結果、今回の正式運用開始に至りました。

同市では、あわせて、弊社が公共施設管理を目的として独自に開発したスマート施設予約システム「まちかぎリモート」を導入。「RemoteLOCK」との連携により、予約・支払いから鍵の受け渡しまでワンストップで行うことが可能となりました。具体的には、①利用団体登録→②「まちかぎリモート」から予約申し込み→③予約成立とともに暗証番号(利用時間のみ有効)発行→④利用当日暗証番号で入館、というシンプル手順で対象施設を利用できます。

まちかぎリモート

神戸市の担当者様からは、今回の取り組みについて、「施設管理の無人化・省力化できるシステムについては、他の自治体でも需要は高いものと思われ、全国の自治体への横展開が期待できる。」とのコメントをいただいています。

茨城県小美玉市/少子化による学校の統廃合をきっかけにスマートロック導入

続いてご紹介するのは、霞ヶ浦に面しており緑と水が豊かな地域である、茨城県小美玉市様の事例です。小美玉市様では、2020年~2021年にかけて市内の小中学校計6校の廃校が決定していました。同市では、市民の要望に応えて廃校となった後も体育館施設の開放を継続したい意向でしたが、廃校により施設管理者となる教職員が不在となってしまうという問題に直面していました。

解決策を模索していた市教育委員会の担当者様が、施設管理者不在でも利用者が予約の時間帯のみ有効な暗証番号を入力すれば施設の入口の解錠ができる「RemoteLOCK」の存在を知ったのはそんな時でした。2020年9月にはシステムを提供する弊社と「ICTを活用した持続可能な公共施設の管理の試験運用に関する覚書」を締結いただき、両者が協力する形で実証実験をスタートしました。

実証実験の成功を受けて、昨年度からは「RemoteLOCK」を市内の全小中学校で導入することが決定。執筆時点では、廃校となった施設や生涯学習施設など、17施設で採用されています。
(まちかぎリモートで予約可能な施設は23施設です。)

同時に、施設の予約については弊社の予約システム「まちかぎリモート」も採用されました。カレンダーから予約状況を確認しながら予約できる、誰にでも使いやすいインターフェイスが実現されています。

システムの導入を体感した利用者からは「以前は利用の際に学校や施設に申込みに行く必要があったのが、自宅からできて便利になった」、施設管理にあたる学校側からは「鍵の受け渡しや電話対応などの業務の負担が大幅に軽減され本来業務に集中できるようになった」、予約を統括する行政側からは「ペーパーレス化により事務的な負担が軽減された上、事務上の人的ミスの心配や鍵の紛失の不安もなくなった」と、それぞれの立場から好評の声をいただいています。

【まとめ】スマートロックで新しい時代の公共施設運用を!

以上、学校の体育館など公共施設の利用手続きにおけるICT化の動向と事例について、スマートロックを中心に見てまいりました。弊社のスマートロック「RemoteLOCK」は、ここでご紹介した以外にも、全国各地の自治体様に導入いただいており、それぞれ、公民館や集会所、体育館や自治体保有の宿泊施設など、多様な施設で現在100台以上が運用されています

弊社の主催する自治体様向けセミナーや、その他さまざまな形で自治体の担当者様からのコンタクトも増えてきており、実際に施設管理におけるスマートロックの活用に関する熱が高まっていることを感じております。

弊社では、セミナーだけでなく、自治体様向け実証実験のモニター募集(期間を設定させたいただいています)や公共施設管理のスマート化最新事例集の発行など、公共施設の鍵管理の参考にしていただけるさまざまなメニューを準備しております。ご関心がございましたら、ぜひ弊社までお問い合わせください。

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