API連携による予約と鍵と顧客の統合管理で適正な無人店舗運営を実現
株式会社ハイジ 様
「セルフ脱毛サロン ハイジ」
2019年4月にセルフ脱毛サロンハイジ第1号店を新宿にオープン。個人事業としての運営を経て、フランチャイズ展開するにあたり2020年7月に株式会社ハイジを設立。2021年11月の札幌大通店のオープンにより、北は北海道、南は沖縄まで全国25店舗を展開。「脱毛業界改革」をミッションに掲げ、顧客目線の完全無人・セルフ脱毛という全く新しいスタイルの運営形態により、低価格と誰もが利用しやすい気軽さを提供することで、性別や年齢問わず幅広い層から人気を集めている。
「セルフ脱毛サロン ハイジ」では、予約時間以外は店内に入れないようにするためのセキュリティの確保および無人でも鍵の受け渡しが可能となる仕組みとしてRemoteLOCK 8jを全国の店舗で採用いただいています。本インタビューではRemoteLOCK導入以前に抱えていた鍵トラブルのお悩みから、RemoteLOCK導入後の鍵、予約、顧客情報の一元管理といった活用についてのお話も詳しく伺いました。
(掲載内容は取材日:2021年11月11日時点の情報です)
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- Q.『セルフ脱毛サロン ハイジ』の開業への想いについて教えてください。
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脱毛業界に対して利用者からよく言われているネガティブなポイントに、「予約が取りづらい」、「高額な費用」、「わかりにくい広告表記」という3点があります。この3つはユーザー視点とは真逆にあり、そこを解消できる脱毛サロンがあれば本当にお客様のためになるサービスを提供できると考えハイジの開業に至りました。
ハイジは24時間365日営業で利用を分散することで予約が取れないという状態が起こりづらく、価格も他社のような高額な分割ローンではなくサブスク型の定額・通い放題制のわかりやすい形式を採用しています。冒頭であげたような問題点があることで批判の声も多い脱毛業界ですが、新しい顧客目線に立ったサービスを開発し全国に展開していくことで脱毛業界に改革を起こしていければと考えています。
- Q.「セルフ化」と「無人化」の目的を教えてください。
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無人にした理由もお客様視点に立って考えなのですが、脱毛は恥ずかしいものだという印象は誰しもが少なからずあるかと思います。脱毛してることをほかの人に知られたり、施術するセラピストや受付スタッフに見られたり、対面することに抵抗感がある方も多いかと思います。そうした恥ずかしさや対面で接客されたくないという心理的なハードルを、無人かつセルフ施術にすることでかなり軽減できると考えました。
また、受付をおくとなるとスタッフの問題があります。受付スタッフを24時間常駐させておくことは不可能ではないですが、スタッフの採用費用や人件費がかかることや、働き手が見つかりづらい時代であることも考慮すると、無人であることのメリットは大きいと思います。
- Q.RemoteLOCK導入以前にあった課題について教えてください。
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1店舗目のオープン当初は無人運営の仕組みを成立させるのにとにかくいろいろな試行錯誤をしました。中でも特に鍵の部分は苦労しました。実はもともとはRemoteLOCKではなく他社のスマートロックを使用していたのですが、そのスマートロックは専用のアプリをユーザーさんのスマートフォンにインストールしなくてはならず、そこのハードルが高かったです。
例えば、「使い方がわからない」といったお客様からの問い合わせはとにかく多かったです。確かにWEBやアプリを使い慣れた方であれば問題なく使えると思いますが、一方で決して詳しい方ばかりではないので、実際のところアプリ型のスマートロックは利用が難しかったです。
また、当初使っていたスマートロックはAPIを公開していなかったので予約システムと連携できない点も課題でした。予約連動できないため、鍵の発行はすべて運営側で手動で行わなければならず1日に2~3時間は鍵の発行や問い合わせ対応に追われていました。
例えば、鍵の発行時に必要となるメールアドレスは、お客様側が保持しているアドレスだとセキュリティ上の不都合や不便さがあったため、当社でお客様ごとに個別にメールアドレスとアカウントを作成していました。これにより何とかお客様がアプリへログインしやすい状態をつくっていました。そうした地味な作業が積み重なってかなりの時間と労力が必要となったことで、より簡便に鍵の受け渡しが可能なほかのスマートロックを探しはじめました。
- Q.他社のスマートロックを使われていたということですが、スマートロック自体に目を付けた理由は何かあったのですか?
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以前から無人の貸し会議室を利用することが多かったのですが、多くの貸し会議室で見られるキーボックスを使った鍵の管理については、そのあり方に疑問を感じていました。一度でも利用したことがあるユーザーなら予約なしでいつでも入れてしまう状況は、場合によってはとても危険です。特にサロンだと女性が一人で利用することもあるので、キーボックスを使うのはセキュリティ上、もってのほかで、より安全な鍵の受け渡し方法としてスマートロックを活用するに至りました。
- Q.RemoteLOCKを選んだ決め手を教えてください。
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ユーザー視点で考えたとき、アプリのインストールが不要でかつ解錠はナンバー式でわかりやすいことがRemoteLOCK(リモートロック)導入の一番の決め手でした。そのほかにも管理者側としては、APIが使えること、オートロックの細かな設定ができること、管理者へのメール通知ができることなど、かゆいところに手が届くサービスが実装されていたり、クラウド管理システムの月額料金が他社と比べて安かったこともRemoteLOCKを導入した理由です。
- Q.RemoteLOCKを活用してみての率直な感想を教えてください。
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以前使っていたスマートロックと比べるとRemoteLOCKは管理画面も作りこまれてますし使い勝手が格段に良いと感じています。以前のような手動での鍵の発行も不要で、かつ利用者様からの使い方に関する問い合わせもほとんどないため管理が本当にラクになりました。時間的なコストを削減できたことはもちろん大きいですが、使い方に関する問い合わせがなくなったことで管理者側の心理的な負担の軽減にもつながっているように思います。
予約システムはSTORES予約を使っているのですが、STORES予約とRemoteLOCKの間に入るハイジオリジナルの中継システムを弊社の方で開発しました。予約システムから予約が入るとお客様独自の鍵(RemoteLOCKの暗証番号)をRemoteLOCKのAPIと弊社のシステムを介して予約期間だけ使えるように有効化しています。少し特殊なのはお客様の個人情報と紐づくような形で暗証番号を発行していることです。予約と鍵が連動しているだけでなく、顧客情報まで連動させて一元管理しています。
RemoteLOCKにはすでにシステム連動している予約システムがあると思いますが、それだとできる機能がどうしても制限されてしまうことが自社システムを開発した理由です。例えば暗証番号は予約ごとのランダム発行ではなく、ハイジでは顧客ごとに固定かつ指定の暗証番号を発行しています。この仕組みとRemoteLOCKのお知らせ機能(解錠・施錠を管理者にメール通知する機能)を活用することで、お客様ごとに予約時刻と実際に退室した時刻に差がないかなど把握できるようになっています。
- Q.『セルフ脱毛サロン ハイジ』の今後の展望について教えてください。
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脱毛業界を改革することを軸に店舗数を増やしていくことをひとつの目標にしています。具体的には今後1~2年以内に店舗数100店舗を目指しています。それに向けて、ありがたいことに多いときは月50件以上のフランチャイズ契約に関するお問合せもいただいているような状況です。
男性や介護への備えとしての脱毛ニーズも高まっている中、さまざまな障壁があって脱毛したくてもできない方もたくさんいると思います。そんな方へ店舗数を増やすことで身近でかつ気軽に脱毛できる環境を届けていきたいと考えています。