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公開日2021.06.24

最終更新日2024.05.17

【ドミトリー事業者様向け】感染症対策と人件費削減におすすめの最新ITツールをご紹介

コロナウイルスの影響で施設の感染対策や、終息後の新しい様式が求められています。感染症対策で求められるのはやはり「非接触・非対面」です。宿泊業界でも「非接触・非対面」を実現するための技術や新しい運営方法に注目が集まっています。

しかし、実際にどのような方法があるのか、どう運用すればいいのか不明点が多いと感じることも多いのではないしょうか。本記事では、そんなお悩みを解決する最新のITツールやIoT技術に焦点を当てて紹介します。感染症対策だけでなく、人件費の削減にもつながるおすすめ技術についても解説したいと思います。

この記事の目次

  1. 1.感染症対策でおすすめのITツールって?
    1. 1-1.「密」の見える化!混雑検知センサー
    2. 1-2.非対面で情報収集!客室設置型接客ツール
  2. 2.人件費削減でおすすめのITツールって?
    1. 2-1.簡単な掃除はロボットに!AI掃除機
    2. 2-2.タブレットによる無人チェックイン
    3. 2-3.脱物理キー!スマートロック導入
  3. 3.【まとめ】ドミトリーの感染症対策・人件費削減におすすめのITツール

(掲載内容は2021年6月時点の情報です)

 

 

1.感染症対策でおすすめのITツールって?

ドミトリー

 

数ある宿泊業態の中でもドミトリーは、他人同士のゲストが共有スペースを頻繁に、長時間利用するといった理由から、感染症対策が必須の業態と言えます。感染症対策への取り組みは宿泊客の安心感を獲得できるため、コロナが終息したあとも有効です。

 

まずは感染症対策に焦点をあてて、2つのツールを紹介していきます。

 

1-1.「密」の見える化!混雑検知センサー

ピープルカウンター

出典:人の動きの見える化ソリューション(株式会社 構造計画研究所)

 

フロント、パブリックスペース、お風呂場など、混雑状況を把握したい場面はたくさんありますよね。宿泊事業者の方も、ゲストの方も不安を感じる場面があると思います。特にドミトリーのシャワールールやパブリックスペースでは、どれくらい混んでいるのかを把握してから使用したいですよね。そんな場面で活躍するのが密の見える化ツール、「混雑検知センサー」です。

 

混雑検知センサーとは、人の数を自動でカウントしてどの程度人がいるのかを瞬間的に把握することができるものです。近年では入浴施設や人が密集する駅などの公共施設で導入が進んでいます。どんな機能を持っているのか詳しく見ていきましょう。

 

空間内の滞在人数計測

 

混雑検知センサーでできることに一つ目は、ある空間内にいる人数のカウントです。空間の人数をカウントして把握できることは従業員とゲスト両方にメリットがあります。

 

さらに人数のカウントや混雑状況をリアルタイムで配信することができます。例えばドミトリーの共有スペースにいる人を数をカウントし、混雑しているという状態を部屋にあるモニターで確認することができたらとても便利ですよね。

 

客室設置型接客ツールのメリット

従業員:施設で密になっている空間がないか把握できる

ゲスト:密かどうかを判断してから行動をとることができる

 

滞在人数計測の特徴的な機能

 

具体的な機能は各種製品によって異なりますが、人数計測の他の特徴的な機能も紹介します。

 

・データの統合

人数の計測だけでなく、人の属性(年齢性別)や天気のデータなどを統合して管理することができます。「どんな天気の日にどんな人がどれだけ来たのか」このようなデータを今後の運営に活かすことができます。

 

・待ち時間の算出

またある製品では、カメラで取り込んだ画像データをAIにより解析し、その場にいる人数を算出します。これにより待ち時間の算出も可能になるそうです。利用者の方はどれくらい待つのかを把握してから動き出すことができるのでとても効率的に活動することができます。

 

1-2.非対面で情報収集!客室設置型接客ツール

 

 

次に紹介するのは客室設置型接客ツールです。これは一言でいうと接客業務を非対面で行うためのツールです。客室にタブレットを配置し、ゲスト自ら操作してもらうことで業務の効率化を図ることができます。

 

機能としては先ほど紹介した混雑状況をリアルタイムで確認したり、IoT化されたエアコンや照明の操作、観光情報の収集などがあります。また、外国語での表示にも対応しているものを導入すれば、ゲストも従業員も安心です。

 

こんな場面で役に立つ

 

宿泊施設の感染症対策に関して、客室設置型接客ツールを導入するメリットにはこのようなものがあります。

 

ゲスト側へのメリット

・施設の混雑状況が分かるので、安心して施設を利用できる

・客室での滞在がより快適になる

運営者側へのメリット

・タブレットがリモコン代わりになるので、消毒作業が軽減される

・これまでのフロント業務が効率化される

・外国語対応のための人員配置が必要なくなる

・ゲストがどんな情報に興味を持ったのかを把握することができる

 

ドミトリーでどう使う?

 

感染症対策や業務の効率化を図る宿泊事業者におすすめの客室設置型接客ツールですが、ドミトリーという業態ではどのような使い方ができるでしょうか。上記のメリットの中で、ドミトリーで肝になるメリットは「混雑状況の把握」、「消毒作業の楽さ」、「外国語対応」です。

 

客室に一台設置しておけば、ドミトリー内のパブリックスペースやシャワールームの混雑状況をゲスト全員が一目で確認することができます。さらに、エアコンの操作などを一つのタブレットに集約することで清掃作業の負担を減らすことができます。

 

またドミトリータイプの施設はインバンド需要が大きく、外国語対応が求められます。外国語での表記に対応した客室接客ツールを導入すれば、従業員の方の負担やゲストの不安感も解消することができます。感染症対策だけでなく、省人化という観点からも非常に有用的ではないでしょうか。

 

2.人件費削減でおすすめのITツールって?

 

次に人件費削減に焦点をあてて、3つのツールを紹介していきます。

 

日本旅館協会の統計では、宿泊施設の売上に対する人件費率は30-40%と言われています。(近年では日本の人口減少に伴い、生産年齢人口(15~64歳)の減少も問題視されています。総務省統計局によると、2027年にはこの生産年齢人口は7000万人を切ると言われています。)苦しい状況が続く宿泊業界ではなるべく人による業務を減らして人件費の削減を図りたいところです。

 

人と人の接触を極力減らす仕組み=人件費削減を実現する仕組みと言えます。この2つを実現するツールはどんなものがあるのか詳しく解説してきます。

 

2-1.簡単な掃除はロボットに!AI掃除機

 

まずご紹介するのはAIお掃除ロボットです。現在は家庭用としても広く普及しており、なじみがあるのではないでしょうか。人手不足問題を見越して、日本の宿泊業でも清掃などの簡単な業務を積極的にロボットに任せるということが多くなってきています。

 

このような「人」から置き換えることが出来る業務は、人と人の接触を減らすことができるため、感染症対策にもつながります。

 

また、ドミトリーでは数十人が宿泊する部屋や共有スペースなどを有しており、清掃の負担が大きいのではないでしょうか。「人との接触を減らす・業務を効率化する」観点から、ドミトリータイプの施設にもお勧めできます。

 

2-2.タブレットによる無人チェックイン

 

宿泊施設での業務で、特に人と人の接触が多いのはフロント業務ではないでしょうか。

フロントでの代表的な業務と言えばチェックインの対応がありますよね。

 

近年では、一部の先進的なホテルで完全非対面でのチェックインシステムを導入し、利用客にも好評を得ているようです。それらの最先端の技術の導入には、自社向けの大規模なシステム構築や専用のチェックイン端末の購入など、膨大な初期コストがかかることが課題でした。そのため一部の大手チェーンや大規模ホテルでしか導入できませんでした。

 

しかし最近では、コストを抑えながら手軽に非対面チェックインを可能にするツールが登場しています。多数の人が利用するドミトリータイプでも、とても効率的なチェックインが実現できるのではないでしょうか。

 

最新ツールを使ったチェックインについて詳しく見ていきましょう。

 

maneKEY_1

 

チェックインまでの流れ

 

実際にタブレットを使ったチェックインの一連のおおまかな流れは以下の通りです。

 

ゲストの流れ

①宿泊サイト(OTA)等で予約を完了

②宿泊事業者から事前にメールにてチェックインコードが送られてくる

③現地のタブレットにチェックインコードを入力し、本人確認(※)を行いチェックイン

 

運営側の流れ

①ゲストの予約と同時にチェックインコードを送付(システムによっては自動でできる)

②ゲストが現地でチェックインするのを確認する(※本人確認作業あり)

 

前提としてクレジットカード等による事前精算が必要となります。

※本人確認の方法は自治体によって異なりますのでご注意ください

 

ビデオ通話による本人確認

 

チェックインの際には本人確認が必要となります。

タブレット端末をフロントに設置していれば、ビデオ通話を使ったやり取りが可能となります。ゲストはタブレット端末の誘導に従って操作をするのみで、ビデオ通話でのやり取りも確認程度です。従業員の方も、チェックインの際に対応すればよいので、別の場所にいながら作業することができます。

 

完全セルフチェックイン

 

さらにビデオ通話を行わずに本人確認をするサービスもあります。

事前に宿泊客に送付されたQRコードを読み込んだり、予約コードを打ち込むことでチェックインが可能です。海外の宿泊客の方は、事前にパスポートの写真を読みこみ、現地にいるゲストの顔をAIによって照合する機能もあります。

 

 

タブレットチェックインに必要なこと

 

便利なタブレットチェックインを実現するためには、大きく分けて二つの準備が必要です。

 

・システムを比較し導入すること

このようにタブレットを使ったチェックインはとても便利ですがそのためには、タブレットチェックインに適した予約管理システムを導入することが必要です。

 

・自治体の情報を確認すること

宿泊施設のチェックインに関する決まりごとはしっかりと確認する必要があります。旅館業に関する法律だけでなく、自治体によってルールは異なります。例えば「完全無人運営が出来るかどうか」も自治体によるところです。導入の際には確認が必要なこともお忘れなく。

 

 

2-3.脱物理キー!スマートロック導入

 

RemoteLOCK8j

 

スマートロックとは暗証番号やスマホ・ICカードを使って解錠・施錠ができる「カギ」です。物理キーを持つ必要がなくなるので、利便性やセキュリティの観点から注目が集まっています。スマートロックは、個人向けからビジネス向けまで様々な種類がありますので、運営方法によって使い分けるのがおすすめです。

 

スマートロックの導入が、ドミトリー運営にとってどのようなメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。

 

 

ドミトリーにスマートロックがおすすめな理由

 

ドミトリーでは一つの部屋(扉)に対して、複数の宿泊客が利用します。そのため同じ鍵を何本も用意して、それぞれ管理する必要があります。また、それぞれのゲストは部屋を使う時間や滞在日数がバラバラです。一つの部屋のベッド数が多くなればなるほど、鍵の管理も複雑になります。

 

しかし、スマートロックを導入すれば物理キーが必要なくなるため、この複雑なカギの管理をクラウド上で容易に行うことができます。一つのカギに対して複数の権限を与えることが可能で、鍵を解錠できる期間(日にちや時間帯)を指定できるのも大きな特徴です。

 

フロントでの複雑な管理や対面での作業を減らすだけでなく、チェックアウトの際に回収ボックスへ返却というこれまでの方法を脱することができ、セキュリティ面での強化も図ることができます。

 

スマートロック導入で注意したい点

 

利便性やセキュリティ面でも有用性のあるスマートロックですが、導入の際はいくつか注意点があります。複数あるスマートロックの中から適したスマートロックを選択するためにも、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

① 鍵が開かない!トラブルの時の対応

スマートロックは通信機能を搭載した鍵です。主にWifiやBluetoothを使った通信で鍵の解錠を行います。そのため何らかの不具合が生じ、鍵が開かなくなってしまうことが稀にあります。ですので緊急時のサポート体制はきちんと作っておく必要があります。いざという時には物理キーで手動で解錠できる!そんな機能があると安心かもしれません。

 

② 機能拡張!各種サービスとの連携

予約完了と同時に解錠の権限を与えたい」「非対面チェックインを実現したい」などの希望がある場合には、システムとの連携は必須です。スマートロックの中には、様々なサービスと連携しているものもあります。現状使っているシステムは連携しているか?将来的に導入したいシステムと連携してるか?しっかりとチェックしましょう。

 

③ セキュリティは大丈夫?堅牢な設置方法

スマートロックは気軽に扉にシールで張り付けるものから、工事を必要とするものまであります。場合によっては無理やりスマートロックを壊されれるかも…という不安を持つ方もいるのではないでしょうか。利用する場面に応じて選択することが必要です。

 

例えば従業員が常駐している施設では気軽に設置できるスマートロックに。完全無人運営をする施設では堅牢な設置方法のスマートロックにといった選びかたもできます。

 

④ 鍵の登録できる数

宿泊事業者向けのスマートロックは各種ありますが、一つの鍵が持てる権限数は各製品で異なります。一つの鍵あたり、数十個の権限数のものもあれば1,000以上の権限を持たせることができるものもあります。宿泊施設の規模感で選択することも必要です。

 

3.【まとめ】ドミトリーの感染症対策・人件費削減におすすめのITツール

 

いかがでしたでしょうか。今回は宿泊事業者様向け、特にドミトリー業態に着目して感染症対策・人件費削減におすすめのITツールをご紹介しました。宿泊業界に大きな打撃を与えているコロナウイルス。さらに日本の人出不足問題。これからの時代は「非対面非接触」かつ「人に依存しない」運営方法が様々な場面で求められるのではないでしょうか。

 

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