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公開日2025.05.08

大規模イベントで大活躍?進むチケットのオンライン化とは

コンサートやスポーツイベント、その他さまざまなイベントにおけるチケットのオンライン化が進んでいます。今回は、そのようなチケットのオンライン化の現状をレポートするとともに、その成長を取り巻くさまざまなサービスについてご紹介します。また、チケットのオンライン化とあわせて考えたいイベント運営業務の効率化について解説します。

イベント等におけるチケット販売のオンライン化の現状について

TICKET

近年、ライブコンサート、スポーツイベント、演劇、展示会、企業イベントなど、さまざまな分野において、紙のチケットからオンラインチケットへの移行が進んでいます。本章では、オンラインチケットの普及状況とそれを取り巻く社会環境の変化やオンライン化のメリットなどについて解説します。

オンラインチケットとは?

オンラインチケットとは、紙のチケットの代わりに、インターネット上で購入・発行・管理ができるデジタル形式のチケットのことを指します。スマートフォンやタブレット、パソコンを利用して、QRコードやバーコード、電子認証などを用いてイベント会場に入場できる仕組みが一般的です。イベント等のチケットのオンライン化に向かう状況は、飛行機の搭乗券がここ数年で急速に紙のチケットから電子航空券(eチケット)へと移行している状況にも似ていると考えることができます。

Eチケット

オンラインチケットは、イベントの公式サイトや専用アプリで購入され、キャッシュレス決済が主流です。購入後、スマートフォンやメールにQRコード付きのチケットが発行され、Apple WalletやGooglePayに保存可能な場合もあります。会場では、QRコードを専用機器で確認するか、来場者が自らかざして入場します。最近はNFCや顔認証を使った非接触入場も増えています。

※オンラインチケットは、「デジタルチケット」や「電子チケット」と呼ばれることもありますが、本記事では「オンラインチケット」で統一させていただきました。

オンラインチケット普及の背景

デジタルイメージ-2

オンラインチケットの普及が進む背景には、おもに以下のような要因があると考えられます。

デジタル技術の進化

スマートフォンの普及とクラウド技術を活用したチケット販売システムの発達により、オンラインでのチケット購入・管理が容易になりました。また、AIやビッグデータ解析を活用し、購入者の傾向に応じたパーソナライズドなチケット販売も可能になっています。

コロナ禍による非接触ニーズの高まり

新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、イベント業界でも対面でのやり取りを避けるため、非接触での入場が求められるようになりました。こうしたことにより、人と人との紙チケットの受け渡しを必要としないQRコードやスマートフォンアプリを活用したオンラインチケットが急速に広まりました。

運営の効率化とコスト削減

チケットの対面販売、印刷、発送にかかわる業務の必要性が低下しますので、人件費、印刷費、その他のコストをを削減することができます。また、デジタル管理によって、イベント会場での入場管理業務を効率化することもできますし、入場者数をリアルタイムに把握したり、マーケティングデータを収集することも容易になります。

転売・不正防止対策

オンラインチケットは、購入者の個人情報と紐づけることができるため、不正転売や偽造チケットの問題を軽減できます。公式のリセールプラットフォームを提供することで、正規の方法でチケットを再販できる仕組みも整っています。

オンライン化の進展とチケットの流通形態の変化

Large football stadium with lights under cloudy sky

チケットのオンライン化を進めていくためには、チケットをオンラインで作成、販売、発券するための仕組み、個人データと紐づけられたQRコードなどによる来場者管理と入場承認のための仕組み、購入者データを分析しマーケティングに活用するための仕組みなど、さまざまな側面からデジタル技術を駆使する必要があります。

オンライン化が進む中でも、紙チケットは記念品としての価値や高齢者層のニーズにより一定の需要があります。特に演劇や伝統芸能、一部のスポーツでは紙チケットの需要が高いです。そのため、オンライン購入後にコンビニで紙チケットを発券する方式や、電子と紙の選択が可能なハイブリッド方式を採用する販売者も多いです。また、主催者が公式サイトやSNSで直接販売し、得られたデータをマーケティングに活用する例も増えています。

オンライン化のメリットとは?

チケットブース

チケットのオンライン化がもたらすメリットとして、まず利用者の利便性の向上が挙げられます。スマートフォン、パソコン、タブレットなどから24時間いつでもチケットを購入できますし、イベント会場ではQRコードなどを使ったスムーズな入場が可能になります。また、紙のチケットのような紛失リスクがなくなり、管理が容易になります。

イベント運営者は、オンライン化でコスト削減と業務効率化が可能です。紙チケットの印刷・郵送費や人件費が不要になり、QRコードで入場管理の負担も軽減されます。不正転売防止にも効果的で、購入者情報とチケットを紐づけて転売を制限できます。さらに、オンラインデータを活用してマーケティングを強化し、集客力を向上させることができ、ペーパーレス化で環境負荷も減らせます。

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  1. ・オンラインチケットサービスとの連動でQRコードを自動発行
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オンラインチケットをめぐるさまざまなサービス

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前章でも触れましたように、チケットのオンライン化をめぐっては、デジタル技術の進化を反映して、さまざまなサービスが存在しています。本章ではその中でも注目したいサービスを3件ご紹介します。

ローソンが運営するチケット販売プラットフォーム / ローチケ

ローチケ(ローソンチケット) は、株式会社ローソンエンタテインメントが運営するチケット販売プラットフォームです。全国1万4千店を超えるローソンに設置された「Loppi(ロッピー)」端末やオンラインサイトを通じて、さまざまなイベントのチケットを販売しています。インターネットで予約したチケットを、最寄りのローソン店舗で発券できるため、普段コンビニを利用する層にとって特に便利なサービスとなっています。

ローチケでは、店舗端末(Loppi)での紙のチケットの発券に加えて、ローチケ電子チケットアプリを使ったオンラインチケットを発行することもでき、QRコードでのイベント会場への入場にも対応しています。ローチケ電子チケットアプリには、一度購入したオンラインチケットをリセール(売却)することが可能な機能を備えています。(紙チケットには対応していません)

音楽ライブ、スポーツ、舞台、アニメ・ゲーム関連イベント、展示会など、取り扱っているイベントのジャンルが幅広く豊富な点もローチケの大きな特徴で、「チケットぴあ」や「CNプレイガイド」などと並んで販売業界大手の一角を占めています。

イベントのオンラインチケットを発券、管理/ MOALA Ticket

playground 株式会社が運営するMOALA Ticketは、チケット販売者(プレイガイド各社)やイベント主催者がAPI接続だけで導入できる「オンラインチケット発券」に特化したクラウドシステムです。利用者はアプリをインストールする必要がなく、購入から発券までスマートフォンのブラウザですべて完結できる点が特長となっています。

チケットを購入する際、申し込みや購入手続きまではプレイガイド各社や主催者自身のチケット販売サイト上で行うことができるものが多いですが、これまで、チケットを発券するためにはコンビニや会場の窓口に足を運ぶ必要がありました。MOALA Ticketのオンラインチケットの仕組みを使えば、このような利用者の不便は解消されます。

イベント主催者は、オンラインチケットの導入によって、紙チケットと比較してチケット販売業務や入場管理業務を簡略化することができますので、人件費の削減につながり、運営業務を効率化することができます。また、独自開発されたさまざまな不正防止機能が準備されていますので、不正転売などの懸念も解消することができます。

MOALA Ticketは、チケットぴあ、ローチケ(ローソンエンタテイメント)、CNプレイガイドなど、大手プレイガイドを含む30社以上のチケット販売業社と標準連携し、20万イベント以上の採用実績を誇っています。プレイガイドを経由してチケット販売する場合、自社サイトで直接チケット販売を行なう場合、どちらにも対応しています。

紙のチケットやカードをデジタルパス化 / KINCHAKU

KINCHAKU株式会社が提供するKINCHAKUは、チケット、会員証、ポイントカード、クーポン券など、これまで紙やプラスチックで運用されていたさまざまなアイテムをデジタル化し、iOSとAndroid
の標準アプリであるApple WalletとGoogle Payで管理できるデジタルパスとして発行・販売することができるサービスです。デジタルパスの発行・販売に加えて、予約、決済、顧客管理などの機能をワンストップで提供しています。

KINCHAKUは導入しやすい料金体系を採用しています。デジタルパスを発行するために自社でシステム開発を行なう必要も無いので、規模の大小を問わずあらゆる企業に導入のしやすいサービスとなっています。また、外部システムやツールとの連携が可能ですので、業種や業態に合わせて最適な設計を行ない、業務の効率化や売り上げの最大化に結びつけることが可能です。

イベントのオンラインチケットも、KINCHAKUと連携することによって容易にデジタルパス化することが可能となり、利用者はApple WalletやGoogle Payで快適に管理することができます。

これからのイベント運営業務の効率化を考える

Beijing, China skyline and stadium.

1-4でも触れましたが、チケットのオンライン化はさまざまなメリットをもたらします。この章では、イベント運営者の視点から、より具体的にイベント運営業務の効率化について解説します。

入場管理の効率化

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スマートフォンなどに表示されたオンラインチケットを使ってイベント会場に入場する方法は、イベントの性質や内容によっても異なりますが、例えばコンサートのようなイベントでは、来場者がスマートフォンに表示させたQRコード画面を受付スタッフが専用機器を使って確認したり、自分で専用の読み取り機にかざしたりすることで会場への入場が可能になる、という方式がみられます。こうすることで、従来のチケットもぎりの業務に比べて、スタッフの負担を軽減することが可能となり、人件費を削減することができます。

オンラインチケットと紙チケットが混在するイベントも多く、紙チケット専用の入場レーンや専門スタッフが対応することがあります。最近では紙チケットにQRコードが印刷され、オンラインチケットと同様に入場できることも一般的です。すべての来場者がQRコードを自分で読み取る方式に統一すれば、スタッフを減らし、運営を効率化できますが、イベントの性質に応じた最適化が必要です。

チケット販売とマーケティングの効率化

文化会館

オンライン化が進めば、オンライン販売プラットフォームを通じたチケットの販売が24時間可能になり、窓口販売の必要性が減少しますので、イベントのチケット販売業務は大幅に効率化されます。また、印刷や郵送の業務が不要になり、その分のコストを削減することもできます。さらに、売状況をリアルタイムで把握することが可能ですので、売れ行きに応じてプロモーション施策を調整することも可能です。

イベント主催者はオンライン販売を通じて購入者データを取得することができ、このデータを活用することで、より効率的なマーケティング戦略を構築することが可能です。
具体的には、ターゲットに応じた広告配信を行ったり、SNSやメールを活用した施策を強化することができます。また、データ分析を通じて過去の販売傾向や競合の状況を把握し、それに基づいて需要に応じた価格調整を行うことも可能です。このように、オンラインチケットの普及は、販売とマーケティングの効率化を大きく進める可能性を秘めています。

RemoteLOCK(TOBIRA)のゲート連携を活用したイベント入場管理モデルのご紹介

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最後に、弊社が提供するRemoteLOCKシリーズの一機種TOBIRAを活用したイベント入場管理モデルをご紹介させていただきます。TOBIRAは自動ドアなど電気錠の開閉をコントロールできるアクセスコントロールシステムで、QRコードにも対応しています。

ここでご紹介したいのが、TOBIRAとフラッパー式のセキュリティゲートの組み合わせによるイベント入場管理の無人化・省人化です。セキュリティゲートは、今ではオフィスビルや工場などに広く普及していますが、最近はイベント会場となる施設にも導入されるケースが増えていますし、レンタルのセキュリティゲートを無理なく利用できる環境も整っています。

セキュリティデート

TOBIRAは、イベント会場の既設または仮設のセキュリティゲートと連携して、QRコードを使ってゲートの開閉をコントロールすることができます。この仕組みを利用すれば、来場者がスマートフォンなどに表示されたQRコードをゲートに取り付けられた読み取り機にかざすだけで入場が承認され、ゲートが開いて入場できるという環境を作り出すことができます。これが今回ご紹介したいイベント入場管理モデルです。

現在、オンラインチケットを導入していても、実際には、来場者の差し出したスマートフォンをスタッフが専用機器を使って確認するなど人の手によるアナログ的な要素が残っているイベント現場もまだ多いようです。そこにTOBIRAのゲートコントロールの仕組みを導入すれば、フルデジタルの環境が実現でき、オンラインチケットのメリットを真に最大化して、さらなる省人化と効率化を実現することが可能となります。

【まとめ】オンライン化のメリットをどう活かすかがこれからのイベント運営の決め手

今回はイベントにおけるチケットのオンライン化について解説しました。本文中でも触れましたようにイベントは千差万別であり、一括りで論じるのは難しい面もあります。なにより、それぞれのイベントに適したメリットの活かし方を考えていくことが重要だと考えます。

1日10室以上の入室管理を行うスマートロック!
『RemoteLOCK(リモートロック)』
  1. ・オンラインチケットサービスとの連動でQRコードを自動発行
  2. ・予約者ごとに異なる暗証番号を発行可能
  3. ・予約期間外は入室不可に!期間外の不正入室の心配はなし

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