ホテルにおけるフロント業務の省力化におすすめの自動精算機3選
ホテルでの支払いに自動精算機を導入する施設が増えています。ホテルの業務を大きく効率化する自動精算機は、さまざまなメーカーが展開していますが、ホテル事業者にとっては多種多様な機能や価格の製品がある中から自社の施設にピッタリのものを選ぶのはなかなか大変です。そこで、コロナ後の社会やホテルの変化にも対応する、おすすめの機種を3つご紹介します。
自動精算機がホテル業務の省力化に効果的である理由
ホテルの業務の中でも、フロントはホテル全体の「コントロールセンター」的な存在で、予約管理からチェックイン・チェックアウト、ゲストの対応、インフォメーション、会計など、その仕事は多岐にわたります。その中でも現金を扱う業務は、会計時の計算間違いや釣銭ミス、悪意ある関係者や外部からの窃盗などのリスクも抱えており、さらに時間のかかる集計やレジ締めなど神経をすり減らす作業が大半を占めるといえるでしょう。
自動精算機を導入することは、人的ミスを防ぎ、業務の正確性を向上させ、省力化を実現することになります。これは、スタッフの業務に対する負担の軽減にもつながります。
さらに、最新の自動精算機は精算にとどまらず、PMS連動、ルームキーの発行、セルフチェックイン・チェックアウト、帳簿・顧客管理まで対応するなど、フロント業務のほとんどを任せることができます。また、ルームキー発行も従来のカードキーだけでなく、暗証番号キーなどとのシステム連携で物理的な鍵をなくし、キーレス化も可能になります。
フロント業務が効率化すれば、それにかかわるスタッフや時間を削減することができ、その分他のサービスにまわすことができるでしょう。自動精算機の導入は、フロント業務を効率化するだけではなく、ホテル全体の省人化さえも可能にするのです。
あわせて読みたい記事
自動精算機がホテルにもたらすメリット
その他にも自動精算機の導入には様々なメリットがあります。
自動精算機導入のメリット
- 現金の管理がなくなり、スタッフの負担が軽減される
- 現金受け渡しの際のお釣りの間違いや計算ミスなどのトラブルや不正を防げる
- 現金を管理しないことで窃盗被害の防止になる
- 人による現金の受け渡しがなくなるので感染症リスクをおさえられる
- フロント業務が効率化し、繁忙時でもゲストの滞留時間が少なくなる
- スタッフを別のサービスに回すことができ、ホスピタリティの向上に貢献する
- ICカードやQRコード決済などキャッシュレス決済を簡単に行える
- 多言語対応で外国人のゲストにとってもわかりやすい
こういったことから、人的コストの削減や人手不足の解消など、ホテル運営で直面する大きな問題も解決することができるのです。
宿泊業界向け自動精算機 おすすめ3選
上記の様に、たくさんのメリットがある自動精算機ではありますが、導入にはある程度のコストがかかります。一度導入すると、すぐには取りかえることができないことからも、施設に合った機種を慎重に選ぶ必要があるでしょう。
ホテル向けの自動精算機にはどのような機種や特徴があるのでしょうか。ホテル運営に特化した自動精算機を3つご紹介します。
セルフチェックインを可能にする「KIOSK 」
株式会社 アルメックスのセルフチェックイン機であるKIOSKは、現金を始め、クレジットカード、QRコード決済などのキャッシュレス決済に対応するほか、QRコード決済は中国電子決済サービスなので、アジア圏のインバンド対応、受け入れがしやすくなるでしょう。
業務管理機能では、稼働状況や、日計、締め照会、帳票出力なども可能で、宿泊者名簿や精算機上で読み取ったパスポート情報も、いつでも検索・閲覧することができます。その他、英語での音声ガイダンスや、画面表示では英語、中国語、韓国語が表示可能です。
なお、KIOSKは自動精算機という分類では表現されておらず「セルフチェックイン機」とされています。つまり、精算はあくまでチェックインの一部であり、フロント対応を包括的にセルフ化・自動化できるシステムと言えます。このKIOSKは3種類の形状からホテルの環境にマッチした製品を選択することができます。
例えば精算機を置くスペースを確保できない場合や空間にゆとりを持たせたいというニーズに対しては、現金は扱わずにキャッシュレス決済に特化することで省スペースを実現するテーブルトップ型がラインナップされています。
用途に応じて自由にカスタマイズが可能「RONT」
株式会社POSSIBLEの自動精算機である「RONT」は、PMS(ホテル管理システム)と連携できるので、手動で予約情報を入力する必要はなく自動で予約情報を呼び出してスムーズに精算対応することが可能です。また、1円単位の現金の取り扱いやカード決済、予約検索や会員登録、電子帳簿の作成も簡単にできます。磁気カードやICカードなどの書き出し・読み込みも可能で、状況に応じて自由にカスタマイズできます。
精算機の大きさが、奥行き31センチと業界最薄クラスなので設置場所を選ばず、場所のイメージに合わせてカラーリングや装飾のカスタマイズもできます。シンプルな操作で、機械が苦手な方でも使いやすいインターフェイスになっているのが特徴です。
多機能なのにコンパクト「システムギア社の自動精算機
システムギア社では複数の自動精算機をラインナップしていますが、ホテル向けに特化している製品においては、ルームキーやルームカードの発行・回収機能や、スマートキー、パスポート読み取りなども対応可能でマルチな機能を有しています。PMS(ホテル管理システム)と連携することで、ゲストの予約管理からチェックイン・チェックアウトなどのフロント業務のほとんどを遠隔管理することも可能になります。
さらに、特許を取得したスピードチェクイン機能「fastチェックイン」では、QRコードなどを使ったセルフチェックインが可能で、「顔認証」もオプションで取り入れる事ができます。カメラシステムと連携することで、フロントの無人化も実現する次世代の自動精算機です。
なお、上記でご紹介した3つの精算機は、いずれも暗証番号型スマートロックの『RemoteLOCK』と連携することが可能(※)で、ルームキー(暗証番号)を自動精算機上で出力することができます。
※RemoteLOCKと連動するPMSを介した連携が可能
あわせて読みたい記事
【まとめ】ホテル業務の省力化におすすめの自動精算機3選
今や自動精算機は単なる支払いや精算を任せるだけの機械ではなく、フロント業務のほとんどを実行できるマルチなシステムへと進化しています。業務の効率化や簡便化を促進し、人による現金の管理がなくなることで会計ミスや防犯上のリスク回避にもつながるのはもちろん、非接触や非対面で精算ができるなど、衛生面での観点からゲストにも積極的に受け入れられるようになっています。
ホテルの状況や運用形態によって、どのような機能が必要かを考えることは大切ですが、進化が続く便利なシステムと連携できるかどうかをチェックすることも忘れてはならないでしょう。参考にしていただけましたら幸いです。