【徹底比較】自動精算機vsセルフチェックインシステム 導入しやすいのは?
RemoteLOCKはフロントでの鍵の受け渡しをなくし、スマートなチェックインの実現やフロント人件費の効率化を支援しています。そこで気になるのが、自動チェックイン機やセルフチェックインシステムとの組み合わせです。それぞれのメリットや事例を紹介しつつ、導入コストを比較してみます。
自動チェックイン機(自動精算機)とは
自動チェックイン機(自動精算機)とは、フロントに設置してチェックインやチェックアウト、宿泊料金の精算をセルフサービス化する機械(ソリューション)を指します。チェックインだけではなく、カードキーや電子キーの発行もできるので、フロント業務を自動化し、「宿泊施設の省人化運営」が簡単に実現します。
自動チェックイン機(自動精算機)ができること
- ゲスト自身によるチェックイン・チェックアウト
- ホテル管理システム(PMS)と連携した自動精算鍵の受渡し(カードキーや、電子キー暗証番号の発行)
- ホテル会員カードの発行とポイント加算
- 多国籍言語での対応
- パスポート・身分証のチェック(スキャン)
- 現金での支払い
自動チェックイン機(自動精算機)は、第2章で解説する「セルフチェックインシステム」と共通する部分も多いのですが、異なる点もあります。違いを簡単にまとめると、次のようになります。
自動チェックイン機(自動精算機)とセルフチェックインシステムの違い
メーカーやシステムによっては多少異なるケースもありますが、セルフチェックイン機設置の有無や、現金での支払い(現地での支払い)が可能かどうかなどが大きな違いといえます。
セルフチェックイン機(自動精算機)のメリット・注意したい点
セルフチェックイン(自動精算機)を設置すると、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
セルフチェックイン機(自動精算機)のメリット
セルフチェックイン機(自動精算機)のメリット
- 非接触・非対面で衛生的
- チェックイン時間のスピードアップ
- スタッフ業務の省人化・効率化
- ヒューマンエラーの防止
- 金銭管理の簡素化
自動精算機でのチェックインはスタッフとのやり取りが必要なくなるので、「非対面・非接触」や「衛生面」をゲストにアピールすることができます。料金の精算やお金のやり取りが無くなり、金銭管理も最低限になるため、釣り銭間違いなどのヒューマンエラーも防止できます。
また、手続きが簡素化するため、チェックインのスピードが早くなることも大きなメリットです。多くのホテルでは、チェックインの混雑時に長い行列が出来ます。待ち時間は大きなストレスとなるため、チェックイン機の導入は顧客満足度向上も期待できるでしょう。
このように、業務が大幅に効率化するため、スタッフを他のサービス向上に活かすなど、新しい顧客サービスの創造も可能になります。
セルフチェックイン機(自動精算機)の注意したい点
次にデメリットを見ていきましょう。
セルフチェックイン機(自動精算機)のデメリット
- 機械の操作に不慣れなゲストには負担
- 機械トラブル時の対策が必要
- ホテルによってはコスト増になる可能性
自動精算機によるチェックインのデメリットは、機械に不慣れなゲストにとっては操作がストレスになる点です。また、「機械の故障」「釣り銭不足」「レシート・カード切れ」などの機械トラブルがあった時に対応が必要なことです。
いずれも、ゲストにとっては大きな負担となるため、スタッフを呼ぶための内線電話などを設置し、すぐにスタッフが駆けつけるなどの体制を整えておくことが大切です。また、ホテルの規模によっては導入コストが負担になる場合もあります。
代表的なセルフチェックイン機(自動精算機) まとめ
では、代表的なセルフチェックイン機(自動精算機)をご紹介しましょう。
フロントに合わせて形が選べる「KIOSK」
- 出典 :
- セルフチェックインが可能な「KIOSK」
KIOSKは、「テーブルトップ型」や「家具埋め込型」など、フロントに合わせて形状が選べるセルフチェックイン機です。
現金やクレジットカードはもちろん、QRコード決済にも対応し、宛名入りのレシートや領収書も発行可能。ルームカードもゲストの数によって発行枚数を選択できるなど、ゲストに合わせた柔軟な対応で、フロント業務の自動化が可能になります。
リモート操作が可能な「Eskio Check-in」
フロント業務のほとんどをカバーし、省スペース型やデザインカスタマイズも可能なカウンター型など、ニーズに合わせて形を選べるセルフチェックイン機です。
チェックイン機は、スタッフが持つタブレットからリモートで操作可能。ゲストがチェックインに手間取った場合でも、離れた場所からすぐにサポートすることができます。
RemoteLOCKと連携済みのセルフチェックイン機(自動精算機)
次に弊社RemoteLOCKと既に連携が済んでいるセルフチェックイン機をご紹介しましょう。RemoteLOCKと連携することで、簡単に電子キーの導入が可能になります。それにより鍵の受渡しの手間や、紛失・盗難リスクがなくなるなど省人化に大きく貢献します。
「RONT」はRemoteLOCKと連携可能な自動精算機
- 出典 :
- RemoteLOCKと連携可能なRONT
「RONT(ロント)」は、PMS(予約システム)やPOSシステムと連携が可能で、さらに弊社のRemoteLOCK(電子キー)とも連携しているセルフチェックイン機(自動精算機)です。
チェックイン・チェックアウトはタッチパネルで簡単に操作でき、パスポート撮影や電子宿帳機能を備えているため、フロント業務の自動化が可能になります。RemoteLOCKと連携することで物理的な鍵が不要となり、鍵の受渡しの手間や、鍵の紛失・盗難などのリスクが無くなります。
セルフチェックインシステムとは
セルフチェックインシステムとは、ゲストが事前にスマートフォンなどでチェックインできるシステムのことを指します。ホテルに到着後は、システムに予約番号を入力したりQRコードをかざしたりするだけでチェックインが完了します。
RemoteLOCKなどの電子キーと連携すれば、物理的な鍵の受渡しも必要なくなり、フロント業務が自動化します。
セルフチェックインシステムができること
- ゲスト自身によるチェックイン・チェックアウト
- 施設到着前の事前チェックイン
- ホテル管理システム(PMS)と連携
- 鍵の受渡し(カードキーや、電子キー暗証番号の発行)
- ホテル会員ポイントなどの加算
- 多国籍言語での対応パスポート・身分証のチェック
セルフチェックイン機(自動精算機)と同じような機能が多いですが、大きな違いは「事前チェックイン」が可能な点です。現金の取り扱い機能がないので、基本的にスマートフォンなどを利用した事前決済となります。
セルフチェックインシステムのメリット・注意したい点
では、セルフチェックインシステムを導入するメリットを見ていきましょう。
セルフチェックインシステムのメリット
セルフチェックインシステムのメリット
- 非接触・非対面で衛生的
- チェックイン時間のスピードアップ
- スタッフ業務の省人化・効率化
- ヒューマンエラーの防止
- 金銭管理の自動化
セルフチェックインシステムのメリットは、セルフチェックイン機同様、衛生的に業務が効率化すること、ヒューマンエラーを防ぎ、ホテルの省人化が進むということです。
また、現金を取り扱わないので、金銭管理や釣り銭の両替、補充などの作業がなくなるほか、ゲストのチェックインのスピードアップにも貢献します。
セルフチェックインシステムの注意したい点
次にデメリットを見ていきましょう。セルフチェックインシステムは基本的にゲストのスマートフォンや、ホテルフロントのタブレット端末を利用します。そのため、スマートフォンの操作に慣れていない人には、ホテルの予約や利用を敬遠されることもあるでしょう。
セルフチェックインシステムのデメリット
- スマートフォンやタブレットの操作に不慣れなゲストには負担
- システムトラブル時の対策が必要
また、スタッフの省人化が進むため、システムトラブルやモバイルの故障にすぐに対処できない可能性もあります。そのため、いざという時の対策や連絡方法を考えておく必要があります。
代表的なセルフチェックインシステム まとめ
では、代表的なセルフチェックインシステムをご紹介します。なお、RemoteLOCKは下記のシステム以外にも多数の連携をしております。連携システムに興味のある方はこちらも併せてご覧ください。
業務管理システムとも連携可能な「HOTEL SMART」
HOTEL SMART(ホテルスマート)は、低コストでPMSとセルフチェックインシステムが利用可能で、業務管理システムとも連携すれば、フロント業務のほとんどを自動化できます。
決済システムが利用できますが、自動精算機とも連携可能なので、さまざまな支払い方法を選択することができます。ゲストのスマートフォンやフロントに設置したタブレットでスマートなチェックインが実現します。
スマートフォンを使ったチェックイン「aipass 」
aipass はスマートフォンを使ったセルフチェックイン(スマートチェックイン)が可能で、ゲストは事前チェックインか現地チェックインを選択することができます。RemoteLOCKと連携することで、鍵の受渡しの手間や、紛失などのリスクが無くなり、省人化が実現します。
マーケティング機能や顧客管理分析ツール、施設の付帯設備の予約機能なども備わっており、ホテルにとって最適なシステムを構築し、DXを実現します。
あわせて読みたい記事
AIを活用した本人認証が可能な「maneKEY」
maneKEYは、ホテル施設のチェックイン業務を省力化するIoTソリューションです。中国語と英語にも対応し、海外からのゲストもスムーズなセルフチェックインが可能です。
AIによるパスポートの自動読み取りや、本人確認機能を搭載。さらにRemoteLOCKと連携することで、鍵の受け渡し業務が無くなり、非対面のフロント業務が実現します。
小規模ホテルなら「minpakuIN」
minpakuIN(民泊イン)は、民泊や小規模ホテルでも簡単に無人化や省人化が実現できるセルフチェックインシステムです。大規模なシステムを導入しなくても、フロントや玄関に設置したタブレットでチェックイン可能となります。
サイトコントローラーやRemoteLOCKと連携することで、さらに利便性が増し、フロント業務が自動化します。小規模ホテルでも手軽に導入しやすいセルフチェックインシステムです。
鍵も含めて導入コストを比較する
それではコスト比較をしてみたいと思います。今回は「40室規模のホテル」を想定して試算してみます。
自動チェックイン機(自動精算機)の費用
まずは自動チェックイン機(自動精算機)の費用を確認します。メーカーによって当然異なりますが、大まかには自動精算機は付属機器を含めて1台あたり300~700万円。ランニングコストは精算機の保守やクレジットセンターの利用料が該当し、年間40万円ほどでしょう。
設置台数はフロントスタッフ次第ですが、客室50室あたりで2台程度が一般的と思われます。今回も2台を想定して試算します。
また、よくあるカードキータイプのホテル錠は、工事費込みで1台あたり10万円程度です。基本的に買い切りなので保守費はかかりません。細かくはカードキーの補充や、クレジットカード・キャッシュレス系の決済手数料などもかかります。
セルフチェックインシステムの費用
セルフチェックインシステムは初期費用が1台あたり10万円などで、初期費用を無料にしているサービスもあります。月額費用は3万円ほどです。型落ちしたiPadなどを活用しているサービスが多いので、精算機と比べてハードウェアにかかるコストを抑えられる点がポイントです。
RemoteLOCKの初期費用は工事費込みで1台あたり12.4万円ほど。月額利用料は1台当たり2,000円です。
5年分のイニシャル/ランニングコストの合計を比較
「自動精算機+カードキー」vs「セルフチェックインシステム+RemoteLOCK」というかたちで、5年間分のイニシャルコスト・ランニングコストの合計で比較してみました。自動精算機とホテルロックの組み合わせは初年度のイニシャルコストの高さが目立ちますね。対するセルフチェックインシステムはRemoteLOCKと組み合わせても、初期費用をぐっと抑えて導入できることが分かりました。
それぞれの製品寿命を考慮すると、機材更新も10年以内では必要かと思います。一つの試算結果でしかありませんが、イニシャルコストを抑えるためにも、RemoteLOCKへの更新を検討してみてはいかがでしょうか?
【まとめ】フロント業務の省人化・効率化におすすめです
いかがでしたでしょうか。今回は導入コストの比較をご紹介しましたが、ポイントは金額の違いではなく、これらのITシステム導入することで、いかにフロント業務を効率化・省人化できるかだと思います。
RemoteLOCKは自動精算機・セルフチェックイン機の両方と連携している数少ないスマートロックです。ぜひ導入検討の参考になれば幸いです。