無人・省人運営の宿泊施設におすすめのPMS 4選
2020年初頭から続いたコロナ禍により、ホテル業界では、思い切った経営効率化を図るべくIT技術を活用した取り組みが加速しました。そのキーワードとなっているのが、人件費の効率化につながる「無人化・省人化」であり、お客様の安全安心につながる「非対面・非接触」です。そのような背景を踏まえ、今回は、特にホテル・宿泊施設の無人・省人運営に適したPMS(Property Management System)と呼ばれるホテル運営システムをご紹介します。
無人・省人運営の宿泊施設におすすめのPMSは?
PMSの主な機能としては、ホテル・宿泊施設のフロント管理、客室管理、顧客管理、データの集計や分析などが挙げられますが、ここで取り上げるシステムは、いずれも施設運営の無人化・省人化に適した機能を備えており、加えてシステム連携による拡張性を有している点が特徴です。
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株式会社エアホストのAirHost(エアホスト)
株式会社エアホストが提供するAirHost(エアホスト) は、単なるPMS機能に留まらず、宿泊管理のためのサイトコントローラー(各予約チャネル一括管理)機能を併せ持つオールインワン型のクラウドサービスです。QRコード、スマホ、タブレットを使用したセルフチェックイン機能を備えており、非対面・非接触チェックインが簡単に実現できます。
特長:ホテル・宿泊施設運営に必要な業務をオールインワンで実現
ユニークな特徴がアップセル・プロモーション機能で、食事、アップグレード、貸切り風呂の予約購入などを予約者に対して旅行前から促すなど、客単価を向上する施策を効果的に導入することができます。また、AirHostでは複数の施設を1つのアカウント上で一元管理できます。複数施設を経営しておられるオーナーやスタッフの皆様には嬉しい特徴と言えるでしょう。
デザイン面では、直感的で操作が簡単なユーザーインターフェイス設計が追及されていますので、施設側スタッフはもちろん、セルフチェックインをされるお客様にとっても安心です。この点でも無人化や省人化に最適な選択肢の一つであるといえます。
AirHost(エアホスト)に対応するサイトコントローラー
xxx (エイジィ) 株式会社のHOTELSMART(ホテルスマート)
HOTELSMART(ホテルスマート)はxxx (エイジィ)株式会社が提供するクラウド型PMSです。業務システムとしての機能に加えて、売上向上を目指すために設計された機能が充実しています。リピート顧客囲い込み機能では、例えばメルマガによりお客様とのコミュニケーション機会を創出できたり、施設のLINEアカウントへ誘導してフォローを促進することも可能です。また、オプション販売機能で食事や延泊、アメニティなどの購入を促し、予約後に客室単価を上げるといった施策も可能です。
特長:効率化、省人化に加え売り上げアップにつながる機能が満載
また、オプションでモバイルチェックイン機能が用意されており、予約者宛に事前に送付したマイページから宿泊者台帳を取得、宿泊当日は予約者がフロントでタブレットにQRコードをかざすだけでチェックイン可能になります。スマートロックとも連携していますので、鍵の受け渡しまで非対面で行うことができます。フロントの無人化、省人化を目指すホテル・宿泊施設での導入実績も多数あります。
ユーザーインターフェイスの面でも、「どんなに素晴らしいシステムも、利用するスタッフが使いこなせなくては意味がない」という思想が貫かれており、直感的な操作や視認性の高い管理画面で、日々の業務をストレスフリーで行えますので、新しくPMS を導入する施設でも安心です。
HOTEL SMARTに対応するサイトコントローラー
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株式会社 陣屋コネクトの「陣屋コネクト」
株式会社 陣屋コネクトが提供する「陣屋コネクト」は、鶴巻温泉 元湯陣屋が自らの経営変革のために開発したクラウド型ホテル・旅館情報管理システムです。陣屋コネクトはPMSの機能だけではなく、コミュニケーションツール(社内SNSなど)や、ゲストのスマホを活用したセルフチェックイン機能等をオールインワンで搭載している点が特徴です。
特長:予約からチェックアウト、そしてアフターフォローまで一元管理
RemoteLOCKとの連携により、チェックイン完了後に客室の鍵となるQRコードや暗証番号を自動発行することができます。モバイルコンシェルジュ機能を活用すれば、セルフチェックイン/アウトやルームオーダー、館内施設の予約もスマホ一つで行えるようになるので、より快適・スマートな施設滞在を実現します。
なお、陣屋コネクトは全国500施設以上で活用されていて、旅館に限らず、数室〜300室までのリゾートホテル、ビジネスホテル、ホステルなど幅広い施設で導入可能です。
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株式会社ナバックのビズサイト・ナフェイス CLOUD
ビズサイト・ナフェイス CLOUDは、ホテルシステムの老舗、株式会社ナバックが提供するビジネスホテル、シティホテル向けのクラウド型PMSです。業務システムとして充実した機能が、シンプルかつ機能的にデザインされ、誰にでもわかりやすい操作性が魅力となっています。
特長:システム連携で現金決済やウォークイン対応も可能
大きな特徴は、徹底したマネジメント機能です。部屋ごと、日付ごとの稼働率の状況を分析し、稼働率の見直しと適正な価格設定を行うことができ、さらに、過去の実績や目標値をもとに事前に日々の目標値を設定することで、緻密で効果的な経営戦略の策定に役立てることができます。
システム連携によるオプションメニューも充実しており、中でもシステムギア社の提供する自動チェックイン機・自動精算機システムを導入すれば、特に現金の取り扱いやウォークイン(予約のない宿泊客)への対応など、これまで特にビジネスホテル業界でフロント業務の非対面化、無人化が進まない原因とされてきた課題をクリアすることができます。
さらに、スマートロックとの連携を通じてキーレスすれば、チェックイン時における鍵やカードキーの受け渡し、チェックアウト時の回収が不要となる上に鍵の紛失の不安もなくなりますので、フロント業務のほぼ完全な無人化、省人化を実現することが可能となります。
ビズサイト・ナフェイス CLOUDに対応するサイトコントローラー
システム連携による一歩進んだ無人化、省人化のすすめ
以上ご紹介してきましたように、各システムともそれぞれホテル・宿泊施設の無人化、省人化に適した機能を備えていますが、それらに加えて、パートナー各社との多彩なシステム連携によってさらに進んだ運営業務の効率化を実現できるという点でも共通しています。ホテル・宿泊施設の無人化、省人化に関心をお持ちの皆様は各社のホームページなどで、さらに詳しい情報にアクセスみてはいかがでしょうか?
弊社の提供するスマートロックシステム「RemoteLOCK(リモートロック)」では、ホテル・宿泊施設の無人・省人運営の促進に貢献すべく、ご紹介した4社を含む多数のシステムと連携しています。各PMSともRemoteLOCKと連携することで、それぞれの管理する予約情報や客室情報と連動して自動的に鍵が発行されるなど、一歩進んだ無人化、省人化を実現できます。
それ以外の面でも、現在では、決済システム、AI顔認証システム、セキュリティシステムなど、様々な領域でシステム連携による無人化、省人化の可能性が拡がっています。ホテル・宿泊施設の無人・省人運営を検討されるにあたっては、運営方針により適したPMSを選択することはもちろんですが、加えて、ITテクノロジーの進展により、業務にかかわるあらゆる領域で様々な選択肢が用意されていることを理解しておくことも重要だといえるでしょう。