150室未満の宿泊施設におすすめのPMS 3選
PMSとは「プロパティ・マネジメント・システム(Property Management System)」の略称で、一般的にはホテルや旅館の運営管理システムのことを指します。複数の宿泊予約サイト(OTA)からの予約情報を一元管理するサイトコントローラーと呼ばれるシステムと連携して、ホテルの効率的な運営をサポートするのがPMSの役割です。
この記事の目次
- 1.株式会社アルメックスの「innto(イントゥ)」
- 特長:初期導入費0円!1ベッド199円から始める宿泊業務管理システム
- 2.株式会社 陣屋コネクトの「陣屋コネクト」
- 特長:予約からチェックアウト、そしてアフターフォローまで一元管理
- 3. 株式会社SQUEEZEの「suitebook(スィートブック)」
- 特長:テクノロジーで徹底的な効率化をサポートする宿泊運営システム
- 4. 株式会社タップのホテルシステム「accommod(アコモド)」
- 小規模施設(50室以下)に特化した使いやすいホテルシステム
- 5. PMSと「RemoteLOCK」の連携でさらなる経営効率向上を!
(掲載内容は2023年6月時点の情報です)
PMSの主な機能としては、フロント管理機能、客室管理機能、顧客管理機能、データの集計や分析機能などが挙げられます。各社から様々な特徴を備えたシステムが提供されていますので、PMSの導入にあたっては、複数のシステムを比較検討しながら、施設の性質や経営方針に最も適したシステムを選択することをおすすめします。今回は、客室数150室程度までの中~小規模のホテル経営に適したPMSを紹介していきたいと思います。
PMSには、サーバーを施設側で管理・運用するオンプレミス型と、インターネットに接続することでサービスが利用できるクラウド型の2つのタイプがありますが、今回ご紹介するシステムはいずれもクラウド型のサービスとなっています。
初期費用が高額になりがちでハードウェアを設置するスペースが必要なオンプレミス型に対して、クラウド型は初期費用が安い、サーバーの保守やバージョンアップをシステム提供会社に任せられる、外部からでもアクセスできるという利点があるとされています。
1.株式会社アルメックスの「innto(イントゥ)」
出典:宿泊業務管理システム「innto(イントゥ)」WEBサイト
「innto(イントゥ)」は株式会社アルメックスが提供するクラウド型のPMSです。初期費用0円、月額費用も1ベッド199円(税別)の低価格で導入できることに加えて、直感的で使いやすい操作性を重視してデザインされたユーザーインターフェイスが大きな特徴です。
入力項目のサジェスト、ドラッグ&ドロップによる感覚的な操作、情報の図示化などを取り入れることによって、ボタンを操作していくだけで誰でも簡単に、行いたい業務が実行できますので、教育コストの軽減にもつながります。2018年度には、その優れたデザイン性が評価され日本デザイン振興会(JDP)が主催する「グッドデザイン賞」(Gマーク)を受賞しています。
低価格ではあるものの、フロント業務管理、客室管理、予約管理、顧客管理、帳票/レポート管理など、PMSに求められる機能は充実しており、また、手間いらず、ねっぱん!、TL-リンカーンなど主たるサイトコントローラーとも連携しています。
当初は、カプセルホテルやホステルなどの簡易型の宿泊施設で利用されることが多かったとのことですが、最近では、ビジネスホテルのユーザー様も着実に増えているとのこと。ユーザー様からの意見・要望に基づいて日々バージョンアップを積み重ねているとのことですので、安心して読者の皆さまの選択肢の一つに加えていただくことができそうです。
2.株式会社 陣屋コネクトの「陣屋コネクト」
出典:旅館・ホテルの経営とサービスを革新するクラウドアプリケーション「陣屋コネクト」公式サイト
株式会社 陣屋コネクトが提供する「陣屋コネクト」は、鶴巻温泉 元湯陣屋が自らの経営変革のために開発したクラウド型ホテル・旅館情報管理システムです。陣屋コネクトはPMSの機能だけではなく、コミュニケーションツール(社内SNSなど)や、ゲストのスマホを活用したセルフチェックイン機能等をオールインワンで搭載している点が特徴です。
RemoteLOCKとの連携により、チェックイン完了後に客室の鍵となるQRコードや暗証番号を自動発行することができます。モバイルコンシェルジュ機能を活用すれば、セルフチェックイン/アウトやルームオーダー、館内施設の予約もスマホ一つで行えるようになるので、より快適・スマートな施設滞在を実現します。
なお、陣屋コネクトは全国500施設以上で活用されていて、旅館に限らず、数室〜300室までのリゾートホテル、ビジネスホテル、ホステルなど幅広い施設で導入可能です。初期費用・月額費用無料で導入できる陣屋コネクトAWS版「フリー」というプランを提供しているので、ぜひご検討下さい。
3. 株式会社SQUEEZEの「suitebook(スィートブック)」
クラウド型PMS「suitebook(スィートブック)」を提供する株式会社SQUEEZEは、PMSのサービス提供に留まらず、ホテルの開業・運営に関する総合コンサルティング、ホテル・民泊・旅館等の運営受託から、自社ブランドでのスマートホテル直営事業までを展開する宿泊産業のデジタルトランスフォーメーション企業です。そのノウハウと実績を活かして開発された「suitebook(スィートブック)」は、ホテル運営における業務効率化から経営改善まで一元管理できる、従来のPMSの枠を超えた次世代型オペレーションプラットフォームとなっています。
特徴としては、遠隔地からのモバイルやリモートでの運営管理に対応している点、カスタマーサービスが充実していてオンラインコンシェルジュと呼ばれるクラウド運営チームによってフロント業務のアウトソーシングなども可能な点、複数施設にまたがる包括的な業務を一元管理し、コストダウンを実現しながらオペレーションの質の均一化を図ることができる点などが挙げられます。
また、主要サイトコントローラー各社はもちろん、チェックインタブレット、自動精算機、スマートロックなど、非対面型の省人化オペレーションを想定したシステム連携の選択肢が豊富な点も注目です。
4. 株式会社タップのホテルシステム「accommod(アコモド)」
出典:小規模宿泊施設に特化したホテルシステム「accommod(アコモド)」WEBサイト
株式会社タップの提供するPMS「accommod(アコモド)」は小規模宿泊施設向けクラウド型PMSです。サイトコントローラーとの連携及び、フロント業務管理、客室管理、予約管理、顧客管理、付帯売上入力、売上集計などPMSに求められる機能が50室以下の小規模施設向けに最適化されています。ホテルはもちろん、旅館、民宿、ペンション、ゲストハウスなど小規模宿泊施設の経営者やスタッフの皆さまに特に使いやすい設計となっています。
「accommod(アコモド)」は、簡単な設定で予約機能を施設側のホームページに追加することができ、OTAなど他サイト経由の予約同様サイトコントローラーからホテル予約を取り込めるため、予約管理に関わる業務の効率化を図ることができます。小規模施設向けではありますが、1画面で複数施設の管理ができるという便利な機能も備えています。
また、英・中(繁・簡)・韓の4ヶ国語に対応しており、ホテル予約時のクレジット事前決済にも対応しているため、予約と同時に事前決済を行うことに慣れた海外のお客様でも安心してご予約をいただくことができる点も特徴の一つです。
5. PMSと「RemoteLOCK(リモートロック)」の連携でさらなる経営効率向上を!
本記事では150室未満の宿泊施設におすすめのPMSを紹介してきました。ご興味をお持ちいただけましたら各社のホームページなどで、さらに詳しい情報にアクセスいただければと思います。各社とも共通しているのがパートナーとのシステム連携によって機能を様々に拡張できるという点です。
弊社の提供するスマートロックシステム「RemoteLOCK(リモートロック)」は、ご紹介した3社のPMSそれぞれとの連携を開始しています。各PMSと「RemoteLOCK」を連携させることで、PMSの管理する予約情報、客室情報に合わせて自動的に鍵が発行されるなど、ホテル運営における一層の効率化、省人化を図ることが可能となります。
新しくPMSを導入されるにあたっては、このようなシステム連携による可能性の拡がりを視野に入れた上で、ご検討されてはいかがでしょうか?