予約システムとスマートロックのシステム連携とは?
今、「予約システム」がさまざまな施設で導入されているのをご存じでしょうか。多様な機能が備わっているシステムが続々と登場し、予約を自動化できるだけではなく、作業効率化やフロント業務の自動化も可能になっています。さらにスマートロックとシステム連携することで「鍵の受け渡し」も不要になり、施設の無人化も実現できます。予約システムとスマートロックを導入するメリットは、他にもたくさんあります。ホテルやレンタルスペースを例に、具体的にご紹介しましょう。
予約システムとは?
予約システムとは、単純に予約業務をするだけではなく、今までフロントスタッフが行ってきた受付業務を自動化し、効率的に運用・管理できるシステムのことです。
無人化が進んでいる施設
- ホテル・民泊などの宿泊施設
- 貸し会議室・コワーキングスペース・スタジオなどのレンタルスペース
- フィットネスジム・美容サロン・レンタルドレスなどのサロン
- 社内会議室・ミーティングルーム社内予約受付
- 他にも、公民館や集会所など
ネット上で24時間いつでも予約を受け付けることができ、人為的なミスも少なくなるなど、フロントスタッフの省人化や業務の効率化に大きく貢献します。さらに、\スマートロックと連携させることで、鍵の受け渡し業務がなくなり、無人受付や無人運営も可能になります。
では、予約システムの導入やスマートロックとの連携でどのようなメリットがあるのか紹介します。
業務の効率化
よくある悩み
- 利用客からの電話応対やメールの返信が大変
- 受付業務が複雑で、人的ミスが多発する
予約システムを導入すると、予約受付やゲストへのインフォメーション、顧客管理や決済などを一括管理することができます。今まで電話やメールで対応してきたことをシステムが自動でおこなうので、スタッフによる人的なミスがなくなり、受付業務自体が簡略化されます。
さらに、予約システムでは24時間予約の受付ができるため、予約の機会損失も防止できます。仕事中や深夜など電話での予約に躊躇していた利用者も、気軽にいつでも予約をすることが可能になるでしょう。
収益性アップに貢献
よくある悩み
- 利用客からの電話応対やメールの返信が大変
- 受付業務が複雑で、人的ミスが多発する
予約システムを入れ業務を自動化することで、人件費の削減が期待できます
たとえば、繁忙時には複数のスタッフが必要だったところが、受付業務が簡略化するので、1人でも対応することが容易になります。さらに電話対応やメールの返信などの業務もなくなるので、スタッフの省人化が可能になるのです。また、受付用紙も不要、施設や利用の案内などもネット上で行えるので、紙類や筆記用具などの細かい経費も軽減し、総合的に見たときの運営コストを抑えることができます。
鍵の管理が不要になり、無人運用が可能(スマートロック連携時)
- 鍵トラブルが多発するのでなんとかしたい(紛失や盗難など)
- 鍵の受け渡し業務や管理が大変
- 無人で運営をしたい
予約システムの導入は、業務の効率化・自動化に大きく貢献しますが「鍵の受け渡しをどうするか」を考える必要があります。いくらフロント業務が簡素化しても、鍵の管理やドアの開閉のためにスタッフを駐在させる必要があるからです。
予約システムにスマートロックを組み合わせることで、鍵の問題がなくなります。物理的な鍵ではないので、鍵の管理や受け渡し作業がなくなり、鍵の紛失や盗難リスクもありません。しかも、遠隔操作で鍵の開閉などもできるので、管理者が離れた場所にいても無人運営を実現できます。
感染症対策(スマートロック提携時)
よくあるお悩み
- もっと効果的な感染症対策をしたい
- ゲストと接触や対面をせずに運営したい
予約システムの導入で、フロント業務の自動化や無人化が実現すれば、対面での受付や鍵の受け渡しによる接触がなくなります。
特にスマートロックは、ゲスト自身のスマートフォンや暗証番号が「鍵」となるので、不特定多数との接触や飛沫感染のリスクがなく、感染症対策の取り組みとしてアピールすることも可能です。無人運営は、感染症対策の最前線としても注目を集めているのです。
ゲストにとってのメリット
生じるメリット
- 予約システムのゲスト側のメリット
・どのタイミングでも予約が入れられるので利便性を高く感じる
・レスポンスが早いため余計なストレスがかからない
・当日の受付(チェックイン)作業がシンプルで、時間や手間がかからない - スマートロックとの連携
・鍵の対面でのやり取りや不特定多数での共用がなくなり、感染症対策にもなる
・鍵の持ち歩きがなくなり、煩わしさから解放される
予約から利用までの流れがシンプルで、利便性をアピールすることもできます。ゲストの顧客満足度も上がりやすく、施設そのものの価値を上げることにもつながるでしょう。
予約システムとスマートロックのシステム連携のイメージ
ここでは、ホテルとレンタルスペースを例に、予約システムとスマートロックが実際にシステム連携をするとどのようになるのか、具体的に解説します。
ホテル予約システムとスマートロック
ホテルなどの宿泊施設では、予約システムの導入はかなり進んでいます。
予約システムをいれることで、予約受付や顧客管理、客室の状況や空室状況を管理したり、売上日報や清掃リストを作ることなど、フロント業務の多くを自動化することが可能だからです。ただし、ホテル運営では業務が複雑であるため予約システムだけで無人化するのは難しく、他のITシステムを経由することで無人化を可能にします。多くの場合、ホテル予約システムとスマートロックシステムを直接連携することができないためです。
ホテル予約システムとスマートロックを連携するにはサイトコントローラーやPMS、セルフチェックインシステムなどのシステムを経由することで、間接的に連動が可能になります。
用語check!
- サイトコントローラー
楽天トラベルやブッキング・ドットコムなど、複数の宿泊予約サイト(OTA)および自社予約システムを一元管理できるシステム - PMS(ホテル管理システム:Property Management System)
一般的にホテルの宿泊部門の管理システムを指し、客室に関する情報を一元管理できるシステム - セルフチェックインシステム
ゲストが自分のスマートフォンや現地にあるタブレット端末を使って自分でチェックイン・チェックアウトを行えるシステム
予約システムとスマートロック連携によるメリット
ホテルの予約システムと上記のような各分野に特化したシステム、そしてスマートロックを連携させることで、以下のようなメリットがあります!
スマートロックの連携で生じるメリット
- フロント業務や客室業務の効率化・自動化を実現
- 非対面での鍵の受け渡しができるようになり、感染症対策にもつながる
- 遠隔で宿泊予約、清掃、入退室情報も一元管理できる
- セルフチェックインが可能でホテルの無人化を実現
- 物理的な鍵が不要なので、盗難や紛失などのトラブルも起きず、セキュリティアップ
各システムの連携は、ホテルの人的コスト削減や人出不足の解消さえ実現します。ゲストにとっても、スムーズなチェックインや、鍵の持ち歩きがない利便性が満足度を上げ、競合との差別化を図ることもできるのです。
レンタルスペース予約システムとスマートロック
レンタルスペース事業を運営するうえで「鍵の受け渡し」をどうするかは大きな問題でした。予約システムで予約や受付業務が自動化できても、物理的な鍵の受け渡しはできないからです。従来では、レンタルスペースの運営を無人化するには、鍵の置き場所を利用者に事前に伝えて、自由に使ってもらうなどの措置をとるしかありませんでした。ところが、鍵の紛失や盗難、時間外に勝手に使われるようなトラブルも多く、かえって手間のかかることも多いのです。
予約システムとスマートロックを組み合わせることで、物理的な鍵の受け渡しはなくなります。暗証番号でドアの開閉の権限が与えられるので、そのような「鍵」の問題は起きないのです。
レンタルスペースでの利用イメージ
- レンタルスペースに予約を入れると、予約者に暗証番号が発行されます。
- ゲストの来店時に暗証番号を入力して入店・利用を開始します。
- 使用後、予約した時間内に退室し、終了となります。
多くの場合、決済はオンライン上で行われるので、現金のやり取りはありません。ゲストの入退室管理ができる上、暗証番号は予約ごとに異なる独自の番号なので、他人に教えたり、予約時間外での不正な利用を防ぐこともできるのです。予約システムとスマートロックの連携は、安心で安全にレンタルスペース事業の無人運営を実現できるのです。
【まとめ】予約システムとスマートロックのシステム連携
いかがでしたでしょうか。予約システムを導入すると施設の作業効率化は進み、少人数での運営が可能になります。さらにスマートロックと連携することによって、「鍵」の受け渡しがなくなり、無人で運営することが可能になります。
一昔前までは、「無人」というと無機質な印象もありましたが、新型コロナウイルスの影響もあり「非接触」や「非対面」の機能は、好意的に受け入れられるようになっています。つまり、予約システムとスマートロックの組み合わせは、施設の作業効率化やコスト削減だけではなく、顧客満足度を上げ、競合との差別化を図る施策にもなるのです。予約システムとスマートロック導入をお考えの方の参考になれば幸いです。