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公開日2023.07.24

最終更新日2024.01.18

【まとめ】ジムの無人・省人運営のはじめかたと、スマートロック導入する際のメリット・デメリット

コロナウイルスが生活に残した影響は大きく、その1つに「非対面」があります。そこで近年、「無人ビジネス」が広がりを見せています。国内では大手スーパーやアパレルがセルフレジを採用しているほか、最近ではコンビニにおいても深夜帯のレジ無人化が大きく取り上げられたばかりです。フィットネス業界にもその波が押し寄せています。
chocoZAPやJOYFIT24、ANYTIME FITNESSなどの24時間無人ジムが首都圏を中心に多く出店しています。こうした施設の無人化は人件費の削減が期待できる一方、「鍵や入室のセキュリティ管理」といった新たな課題もあります。今回はジムを無人化・省人化する際にスマートロックを導入することで生じるメリット・デメリットを解説します。

コロナ禍以降のフィットネス業界

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昨年来の新型コロナウイルスの感染拡大は、フィットネス業界に大打撃をもたらしました。感染の初期に一部の総合スポーツクラブでクラスターが発生したことや、緊急事態宣言に伴って一時営業休止を余儀なくされえたことなどから、各施設で退会する会員が続出し、業界は全般的に厳しい経営状況に陥りました。コロナ禍でユーザーが求めるものはどのように変ったのか、今後の業界の動向などを紹介していきます。

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昨今のフィットネス業界の動向

2022年10月に公益財団法人日本生産性本部から刊行された「レジャー白書2022」によれば、フィットネスクラブの2021年の市場規模は4,130億円となり、3,200億円だった2020年から前年比29.1%の増加となりました。コロナ禍で大きく落ち込んだ市場ですが、コロナ前、過去最高値を記録した2019年の4,900億円の8割程度まで回復している状況であり、消費者の健康志向の広がりを受けて、今後も拡大が見込まれています。

一方、フィットネス業界における近年の最も顕著な変化は、総合フィットネスクラブの大幅な減少と24時間ジム、パーソナルジムといった業態の増加であるといわれています。2010年に日本国内1号店を出店したエニイタイムフィットネス(株式会社Fast Fitness Japan)では、コロナ禍においても店舗数は一貫して増加しており、2022年3月には全国で1000店舗に到達、現在では24時間ジム業界で最大手のチェーンとなっています。

また、パーソナルジム最大手RIZAPは、コロナ禍のまっ只中であった2021年10月、24時間ジムに参入しました。chocoZAP(ちょこざっぷ)というブランド名称で急速に店舗を拡大し、現在(2023年7月14日)では718店舗、会員数55万人を超えています。2025年までに2000店舗出店を目指しており、24時間ジム業界を牽引する存在であると言えます。

24時間ジムには、主にフランチャイズ(FC)戦略によって規模を拡大する大手チェーンだけでなく、小規模なチェーンや個人経営の店舗が多いことも特徴です。比較的少ない初期投資で事業をスタートすることができ、新規参入のハードルが低いことがその背景にあり、今後も拡大傾向にある注目の業界です。

ユーザの「ジム」に対する意識変化

コロナによる外出自粛や在宅でのテレワークなどが続いたことによって、思うように体を動かすことができないことから、これまでよりも運動をしなければならないという意識を持つ人の割合は高まったという分析があります。また、コロナの5類化による出社シーンの増加から健康意識は高まると考えられます。この傾向からコロナ禍以降に意識変化が見られました。顕著な変化をいくつか紹介します。

パーソナルを重視したトレーニング

Woman exercising at the gym with her personal trainer

フィットネス業界では、多数の会員が同時に利用する従来型の総合フィットネスクラブから、個人個人がそれぞれ自分に適したトレーニング方法を見つけ、また、感染防止の観点から人との接触を気にせずに実践することのできる、マイクロジム(小型ジム)、24時間ジム、無人ジムなど、よりパーソナルな施設に関心がシフトするようになりました。

ダイエットや筋トレなど個別の目的に応じてプロのトレーナーからマンツーマンで個別指導を受けることのできるパーソナルトレーニングという、「施設」よりも「人(トレーナー)」に帰属するトレーニング方法にも人気が拡がってきています

都度利用・回数指定利用のニーズの増加

日本人の可処分所得の低下や記録的な物価高などの影響により、支出の見直しを行っている人も多いのではないでしょうか。そこで従来から問題視されていた「ジムの幽霊会員」への見直しが進んでいます。中には会員の大半は幽霊会員であるという調査結果もあります。幽霊会員化の理由には「時間がない」「解約すらめんどくさい」などがあげられます。

その結果、月額費がもったいないが体は定期的に動かしたいというニーズが増えました。そこで注目されているのが「都度払い」や「回数券制度」です。GYYMというビジター型利用に特化した予約プラットフォームも登場しており、今後需要は拡大していくと考えられます。

今後の運営で押さえておきたいトレンド

フィットネス業界はトレンドの変化が激しいことが特徴の一つです。実際ここ数年では、短期間での減量を目的とした「短期集中型」から継続的に体を動かすことを目的とした「長期継続型」への変化が見られました。このように業界のトレンドを把握することは重要であります。今後の運営で押さえておきたいトレンドを3つご紹介します!

小規模ジムの台頭による価格帯の低下

コンビニジムのような低価格ジムの台頭により、フィットネス業界では価格競争が激化しています。コンビニジムの火付け役であるchocoZAPでは月額2,980円(税別)で24時間通い放題になっており、従来の総合フィットネスジムと価格での差別化を図っています。そのため、人件費やランニングコストなどの経費を削減して、よりリーズナブルな価格設定にすることが、より求められてきます。

パーソナルな空間の確保

コロナ禍では「非対面」「非接触」が重視されていました。また最近では、一人焼肉やソロキャンプ、プライベートサウナなどプライベート空間を重要視する若者が増加しています。その波はジムにも押し寄せており、現在完全無人化ジムが増加傾向にあります。

閑散期・繁忙期に対応するオペレーションの難しさ

フィットネス業界の繁忙期は一般的に夏前(5月~7月)と年始(1月)と言われています。閑散期は秋口から冬にかけて(9月~11月)とされており、繁忙期と閑散期が近いことが業界の特徴とされています。この閑散期と繫忙期の変化のスピード感にオペレーションが追いつかず廃業してしまう小規模のジムが多くあります。年間を通して最低限の人員で営業をすることが大切になります。そのため繁忙期と閑散期にも対応できるオペレーションを組むことが必要となってきます。

ジムの無人化や省人化が上記のトレンドを把握する上での糸口になります。そこでスマートロックを活用することをおすすめします。スマートロックを導入することで完全無人化のオペレーションを組むことも可能になります。また予約システムと連動させることで、従来の窓口業務や予約管理などを一括して行うこともできます。

そのため大幅な人件費を削減することができ、閑散期や繫忙期にも対応できる最低限の人員でのオペレーションを組むことを実現できます。

スマートロックを活用したジムの無人化・省人化のススメ

24時間

スマートロックを活用することにはどのようなメリットがあるのでしょうか?また注意すべき点はどこにあるのでしょうか?スマートロック導入のメリット・デメリットを紹介します。

スマートロック導入のメリット

スマートロックを導入するこで省人化や無人化をすることが可能になります。そこでのメリットを4点ご紹介します!

24時間営業が可能になり収益アップ

生活の多様化により24時間利用できるジムの需要が高まっています。利用者自身が好きなスタイルでトレーニングを行なうセルフジムの業態であれば、トレーナーを雇う必要もありません。そして、スマートロックと予約システムを連動させ施設のセキュリティさえ担保することができれば、受付を配置する必要を無くすことも可能となり、無人での24時間営業も可能となります。

受付業務などの人件費削減

従来の受付業務や予約管理に割いていた人件費を極力抑える一方、施設の稼働時間を最大化することで、時間当たりの家賃や設備投資も低減することができますので、効率が良く収益率の高い事業経営を成り立たせることができます。削減した分のコストを会員に還元することでよりリーズナブルな価格を実現することも可能になります。

予約システムや決算システムとの連携

システムによっては、スマートロックとも連結することが可能です。そうすれば、予約、決済と同時に、予約時間にのみ有効な解錠用の暗証番号を付与する、などという形式で、入退室管理業務まで統合し、自動化することが可能になります。

現在、無人型の24時間ジムでは、会員が一定の利用時間の範囲内(1回60分まで、など)で事前予約を行なう必要のある施設が主流となっており、そのような施設では、会員は利用のたびに事前予約を行ないます。また、ジムによっては、単発的なビジター利用の予約を受けつける施設もあります。最小限のスタッフでジム運営を行なおうとする中で、このような予約の管理をいかに効率的に行うかという点は、重要なポイントになります。

ビジター利用にも柔軟に対応

先述したビジター利用のトレンドに対応しているジムはそれほど多くないのが現実です。また、利用ができてもその都度本人確認をして、各種書類を提出しなければならないこともあります。利用者が予約した時間にのみ入室できるシステムとスマートロックを導入することで、いちいちめんどな手続きをせずにビジター利用をすることを実現することが可能になります。

RemoteLOCKはオンラインで容易に利用者の予約時間にのみ有効な鍵(暗証番号)を発行することができます。現在「都度払い」や「回数券制度」関連の決済に対応している予約システムがあり、RemoteLOCKとの連携もできます。

スマートロック導入のメリット

  • 24時間営業が可能になり収益アップ
  • 受付業務などの人件費削減
  • ビジター利用にも柔軟に対応
  • 予約システムや決算システムとの連携

スマートロック導入のデメリット (注意点)

省人化や無人化されたジムでは、当然のことながら、有人の施設とは異なるトラブルや事故のリスクが存在します。ここでは、ありがちなトラブルの事例をご紹介するとともに、その解決方法について述べてまいります。

部外者の侵入

セキュリティ

スタッフが不在の施設に部外者が容易に入室してしまうことができてしまう可能性があります。施設の運営上大変危険ですし、利用者も安心してトレーニングすることができません。施設の入口は常時施錠し、会員や予約者が利用する際にのみ入室できるようにしておくことは、省人化したジムの絶対条件であるといってよいでしょう。施設のセキュリティにおける1番のポイントです。

スマートロックは、現在、さまざまな特徴を備えたシステムが各社から提供されています。施設の特徴や運営方針を考慮した上で、最適なシステムを選択するのが良いでしょう。

盗難や不正な"共連れ"

無人の施設という性質上、部外者や会員による施設内の器具や備品の盗難は大きな懸念です。また、会員が知り合いをジムに不正に連れ込んで、料金を払わずに利用してしまうという、いわゆる“共連れ”と呼ばれる行為も、無人型のジムにありがちな問題です。

このような不正行為を防止する方法として、費用対効果の面から最も現実的だと考えられるのが、離れた場所でもリアルタイムで室内の様子をチェックすることができるセキュリティカメラを設置しておくことです。マートロックによる入退室管理に加えて、セキュリティカメラによる遠隔監視を実行することで、盗難や“共連れ”といった不正行為のリスクへの備えをより確実なものとし、利用者にとっても、運営者にとっても、より安全、安心なジム運営を実現したいものです。

スマートロックの導入デメリット

  • 部外者の侵入
  • 盗難や不正な"共連れ"

導入事例

現在省人化された24時間ジムは店舗数の増加傾向が続いており、そのため競合も激化しています。そのような業界にあって、効率的な運営を実践しながら、さまざまな工夫によって他店との差別化をはかり、利用者に支持されているジムの事例をご紹介します。

AIトレーナーがトレーニングをサポート、24時間個室ジム/ハコジム

第1章でも述べましたように、現在24時間ジムは店舗数の増加傾向が続いており、そのため競合も激化しています。そのような業界にあって、効率的な運営を実践しながら、さまざまな工夫によって他店との差別化をはかり、利用者に支持されている24時間ジムの事例をご紹介します。

 

ハコジムは、東京・大阪・広島・福岡・長崎に17店舗を展開、 24時間営業のフリーウェイトを中心としたパーソナルジムです。全部屋がカギ付きで、他の利用者やスタッフと会うことのない完全個室の設計になっており、集中してトレーニングできる理想的な環境が整えられています。

注目したいのは、国内最大級のスマートミラーでAIトレーナーとトレーニングできるという、最先端のシステムが導入されている点です。(導入施設は11店舗)スマートフォンに表示される質問に回答すれば、目的に応じたトレーニングメニューが再生され、鏡の中に映し出される等身大のトレーナーの指導に従い、運動する自らの姿を鏡で確認しながらトレーニングが進行、トレーナーと同じ空間にいるような没入感を得ることができるという仕組みです。

ハコジムでは、会員はスマートフォンなどから、予約システムにログイン。希望の店舗のカレンダーから、希望の日程を選んで予約を行ないます。(全店舗の相互利用が可能となっています)入退室は、事前に会員各自が登録したICカード(Icoca、Suicaなどの交通系ICカード、nanaco、Edy、WAONなどの電子マネーなど)をメインエントランスのカギとして使用、各個室は会員が利用時に内側から施錠する(内側からのみ施錠可能)というスタイルを取っています。

【まとめ】RemoteLOCKを活用したジムの無人化・省人化

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いかがでしたでしょうか? カードキーの場合はリスクや面倒な鍵の持ち歩きを伴いますが、RemoteLOCKならこれらの心配や手間が一切不要になります。そして何より、曜日や時間に応じた解錠・施錠や、オートロックの有効化・無効化、個人のアクセス制限などにより、無人運営でも柔軟にアクセスをコントロールできます。

今回は会員制ジムの無人化・省人化を紹介しましたが、もちろんあらゆる無人ビジネスでの鍵管理・入室管理にご利用いただくことができます。さらに、RemoteLOCKのクラウド管理システムはAPIも公開しております。自社の会員管理ツールや予約システムとの連携によりその可能性は無限に広がります。RemoteLOCKを使った無人でも安心な管理をご検討されてはいかがでしょうか?

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  1. ・予約者ごとに異なる暗証番号を発行可能
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