公開日2025.07.15
【2025年度版】増加するインドアゴルフ練習場ビジネス、成功のポイントは?
近年、全国的にアウトドアのゴルフ練習場が減少する一方で、インドアゴルフ練習場の施設数が増加しています。今回は、そのようなインドア施設の現状を解説するとともに、インドアゴルフ練習場ビジネスを成功に導くためのポイントについて解説します。
インドアゴルフ練習場が増加中!
全日本ゴルフ練習場連盟の調査によると、2023年度のインドアゴルフ練習場の施設数は1,518か所(前年比+196)と大幅に増加しました。アウトドア練習場が減少しているのに対し、インドア練習場は増加傾向が顕著です。
インドアゴルフ練習場ってどんな場所?
インドアゴルフ練習場とは、その名の通り屋内に設けられたゴルフ練習施設です。天候や季節に左右されることなく、快適な環境で練習できるのが魅力となっています。以下のような点がインドアゴルフ練習場の主な特徴になります。
① 天候に左右されない
完全屋内なので、雨・風・暑さ・寒さの影響を受けることなく練習に集中できます。特に近年、夏は気候温暖化の影響による猛暑が続いていますが、インドアの施設なら快適で安定した環境の中で練習することができます。
② 省スペースで開業ができる
アウトドア練習場に比べてはるかにコンパクトなスペースで開業が可能です。都市部の駅近ロケーションや商業ビル内にも出店でき、通勤客やビジネスパーソンの集客を見込むことができます。
③ シミュレーターなど最新の機材を設置することができる
ゴルフシミュレーターを使って、スイングや弾道をリアルに再現したり、ヘッドスピード・飛距離・打出角などを数値で利用者にフィードバックすることが可能です。バーチャルコースで疑似ラウンド体験可能な最新機材も導入可能です。
④ 無人運営・24時間営業が可能
セルフチェックインシステムやスマートロックなどを活用することにより、無人運営や24時間営業を行なうことが可能です。利用者は深夜・早朝でも練習できますし、同時に非対面・非接触の環境を創出できますので、プライバシー確保や感染症予防の観点からも安心です。
増加傾向が続くインドアゴルフ練習場と人気の背景
近年、日本におけるインドアゴルフ練習場の数が増加傾向にあります。公益社団法人全日本ゴルフ練習場連盟の調査によれば、2019年から2023年の4年間で、全国のインドア施設は1,045カ所から1,518カ所へと増加し、約46%の大幅な成長を記録しました。一方で、従来型のアウトドア練習場は2,463カ所から2,322カ所へと減少しており、都市部を中心にゴルフ練習の環境構造が変化しつつあることがうかがえます。
このインドア施設の増加にはいくつかの要因があります。第一に、都市部における空きテナントや商業ビル内のスペースを活用した出店のしやすさが挙げられます。狭小スペースでも高性能なゴルフシミュレーターを設置することで、実践的な練習環境が提供できるため、初期投資を抑えて出店が可能です。さらに、近年は24時間営業や無人運営の導入も進んでおり、運営コストを抑えながら柔軟なサービスの提供が実現できるようになっています。
第二に、若年層のゴルフ参加率の回復が挙げられます。ある調査によれば、インドアゴルフ練習場は20代と30代の利用者が全体の56%を占めており、従来中高年層中心だったゴルフのユーザー層に大きな変化が見られます。これには、SNSなどを通じた情報拡散や、敷居の低い料金設定、初心者向けのレッスンの充実などが影響しており、ゴルフ未経験者や女性にもアプローチしやすい環境が整ってきたことが背景にあります。
また、コロナ禍により非接触・短時間・個室という要素が注目されたことも、インドア施設の需要を押し上げました。衛生面やプライバシーに配慮された個室打席や、AIを活用したスイング解析など最新のテクノロジーも利用者の関心を集めています。
このように、利便性とテクノロジー、そして新たな顧客層の獲得を背景に、インドアゴルフ練習場は今後もさらなる成長が見込まれる分野といえるでしょう。
インドアゴルフ練習場経営、成功のための三要素
インドアゴルフ練習場の開業が増加していることについては前章で述べました。新規参入が相次ぐと、当然業界内での競争は激しくなります。そんな中でインドアゴルフ練習場経営を成功に導くポイントとなるのはどのようなことでしょうか。ここでは特に重要となる3つの要素に絞って、述べていきたいと思います。
多様化する利用者のライフスタイルへの配慮
近年、利用者のライフスタイルが多様化する中で、24時間営業のスポーツジムが人気を集めています。この流れはゴルフ練習場にも波及しており、深夜や早朝を含む営業時間の拡大が進んでいます。利用者にとって「好きな時間に利用できること」は大きな魅力であり、施設選びの重要なポイントになっています。
しかし、予約手続きが煩雑だったり、施設への出入りがスムーズでなかったり、セキュリティ面に不安があるようでは、せっかくの利便性も損なわれてしまいます。これからのインドアゴルフ練習場には、快適に、かつ安心して利用できる環境を整備することが必要不可欠となります。
幸い現在では、ITを活用したオンライン予約システムや、スマートロックによる入退室管理、遠隔監視可能なセキュリティ機器など、無人運営や24時間営業を効率的に実現できるさまざまなソリューションが登場しています。これらのツールを施設の特性に応じて適切に導入することで、ユーザー満足度を高め、効率的かつスマートな施設運営を実現することができます。
利用しやすい価格設定
言うまでもなく、利用者にとって利用料金は安いに越したことはありません。しかし、料金を下げることでサービスの質が落ちてしまっては、本末転倒です。価格の安さだけでなく、満足度の高いサービスを提供できることが、選ばれる施設の条件といえるでしょう。重要なのは、質を維持しながら経営を効率化し、その結果として低価格を実現することです。
前項でご紹介したさまざまなITツールは、同時に施設運営の効率化にも大いに役立てることができます。たとえば、予約受付や入退室の対応にスタッフを常駐させるとなれば、それに伴う人件費は経営を圧迫しかねません。しかし、オンライン予約システムやスマートロックを導入すれば、これらの業務を自動化・省人化でき、大幅なコスト削減が可能となります。セキュリティ面においても、遠隔管理やモニタリング技術を活用することで、安心・安全を確保しながら効率的な運用が実現できます。
ITの力をうまく取り入れ、サービスの質を高めつつ経営の無駄を省くことで、コストパフォーマンスの高い施設づくりが可能になります。利用者に選ばれるゴルフ練習場を目指すなら、こうしたスマートな経営戦略の導入が鍵となるでしょう。
プライベート空間の確保
インドアゴルフ練習場の大きな特徴のひとつに、グループではなく個人利用が中心である点が挙げられます。そうした個人利用者にとって最も重要なのは「練習に集中できる環境」です。ゴルフの練習では、初心者や女性に限らず、他の利用者やスタッフの視線が気になって集中できないという声も少なくありません。そのため、人目を気にせず自分のペースで黙々と練習に取り組めるプライベート性の高い空間を整えることは、施設に求められる重要な要素となります。
また、コロナ禍を経て、多くのサービス業において「人との接触をできる限り避ける」ことが新たな常識となりました。これはゴルフ練習場においても同様です。実際、近年では無人で営業するインドアゴルフ練習場も増加しており、「非対面」「無人運営」は今後の施設経営における重要なキーワードとなるでしょう。
このような施設経営を実現する上でも、先述のITツール(たとえばオンライン予約、スマートロック、遠隔監視カメラなど)が大きな効果を発揮します。こうした仕組みを適切に活用することで、プライバシー性・安心感・効率性を兼ね備えた、時代に対応したゴルフ練習場の運営が可能となります。
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『RemoteLOCK(リモートロック)』
- ・予約者ごとに異なる暗証番号を発行可能
- ・予約期間外は入室不可に!期間外の不正入室の心配はなし
- ・予約システムとの連動で番号を自動発行
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スマートロックで実現するゴルフ練習場のスマート経営
ここまでITツールの活用による利用者の利便性向上や施設運営の効率化について触れてまいりましたが、ここからは、その中でもスマートロックの活用について掘り下げて解説してまいります。
鍵の受け渡しが不要となるスマートロック
スマートロックとは一般的に「通信・認証機能を持ち、外部からIT制御できる鍵」と定義されます。通信の方法や制御の仕方もいろいろなパターンがあり、いずれもそのドアや出入口の鍵の開閉を、物理的な鍵ではなく、情報によってコントロールするシステムとなっています。解錠方法は、製品によってさまざまなタイプがありますが、主なものとしては、以下のようなところです。
解錠方法
・スマートフォンを使用、Wi-FiやBluetoothなどを経由して、アプリやブラウザから解錠する
・暗証番号をドアなどに取り付けてあるテンキーリーダーに入力して解錠する
・事前に登録しておいたSuicaなどのICカードを機器にかざして解錠する
・指紋認証など生体認証を活用して解錠する
スマートロックを導入する主なメリットとしては、非対面で鍵の受け渡しができること、物理鍵やカードキーのように紛失の心配がないこと、有効期限を正確に設定でき指定した期間や時間帯以外に入室される心配がないこと、離れた場所から鍵の管理ができること、などがあげられます。
スマートロックは日本では2015年頃から普及し始めたといわれていますが、特に新型コロナウイルスの影響を受けて、非対面・非接触のサービスが広く求められるようになったことで導入が加速しました。現在では、ホテルや民泊などの宿泊施設をはじめ、レンタルスペース、スポーツジム、インドアゴルフ練習場など、さまざまな業種で導入が進んでいます。
インドアゴルフ練習場の「安全性」・「効率性」・「利便性」を同時に実現
スマートロックは、インドアゴルフ練習場との親和性が非常に高いシステムです。特に24時間営業や深夜営業を行う施設においては、スタッフが常駐していなくても、会員や予約者以外の不正な侵入を防ぐことができ、安全性の確保に大きく貢献します。利用者にとっては、安心して練習に集中できる環境が整う点が大きな魅力です。また、物理的な鍵やカードキーのように紛失の心配がないことも、利便性を高めるポイントです。
さらに、スマートロックでは、予約に応じた有効期限付きの入室権限をオンラインで発行できます。鍵の受け渡しが不要になるため、利用者との対面対応を省くことができ、受付業務の負担も大幅に軽減されます。入退室の管理もリアルタイムで遠隔操作できるため、現地に常時スタッフを配置する必要はありません。
入室権限の設定は、専用の管理システムを通じてWebブラウザやスマートフォンアプリから簡単に行うことができますので、この点でも運営業務の効率化につなげることができます。こうして人件費を削減することで、よりリーズナブルな価格設定も実現可能になります。
利用者にとっても、暗証番号やアクセス用URLがオンラインで自動的に送付されるため、鍵の受け渡しや返却といった手間が不要となり、スムーズな利用が可能です。非対面対応によって接触機会が減ることで、安心感やプライベート性が高まり、全体としての体験価値も向上します。こうした先進的なシステムの導入は、施設のイメージ向上にもつながる重要な施策といえるでしょう。
「RemoteLOCK」のご紹介
スマートロックは今では各社から多種多様なシステムや商品がリリースされていますが、その中から弊社が提供するスマートロック「RemoteLOCK(リモートロック)」をご紹介します。
① 暗証番号方式だから初めて利用するお客様でも安心
RemoteLOCKの一番の特徴は、暗証番号方式を採用していることです。利用者はメールで送られてきた暗証番号をドアに取り付けられたテンキーに入力するだけで簡単に入室できます。また、アプリやICカードを使用する方式の場合、どうしてもある程度の事前説明が必要ですが、その手間もかかりません。高年齢の方も少なくないゴルフ練習場の利用者にとって、シンプルでわかりやすく、安心なシステムです。
② スマートフォン、専用アプリが不要だから手ぶらで利用できる
スマートフォンにダウンロードした専用のアプリやQRコードを利用して解錠する方式のスマートロックの場合、利用者は常にスマートフォンを携帯しておく必要があります。ゴルフ練習場では余計な荷物はロッカーやその他の場所に保管しておいて練習に集中したい利用者も少なくないはず。また、アプリやQRコードをスマートフォンにダウンロードすること自体に抵抗感を持つ方も、特に高齢者の方を中心に多いことと思います。暗証番号方式を採用しているRemoteLOCKなら、そのような心配は不要です。
③ 暗証番号はオンラインで発行、システム連携でさらに便利に
暗証番号は管理者がオンライン上でパソコン、スマートフォン、タブレットを通じて発行できます。変更や削除も簡単で、遠隔地からの操作も可能ですから、スタッフが現地に張り付いている必要はありません。さらに、RemoteLOCKは「STORES 予約」「RESERVA」「ASG School」など、ゴルフ練習場でも広く活用されている各種予約システムと連携しています。これらと連携することで、予約内容に応じた入室用の暗証番号が自動で発行され、利用者に自動送信される仕組みが簡単に実現できます。煩雑な手続きや手動対応を減らし、スムーズかつ効率的な施設運営を実現できる点も大きなメリットです。
注目のインドアゴルフ練習場3選
最後に、本記事でご紹介してきましたような要素をうまく取り入れたスマートな施設経営で注目を集めているインドアゴルフ練習場を3件ご紹介します。
ゴルフストイック(足立区・江戸川区・川越市)
ゴルフストイックはゴルフスクール・練習場向けに最適化された予約・運営管理システム「ASG school」を提供するAnotherShotGolf株式会社が展開する24時間営業の会員制インドアゴルフ練習場です。現在、西新井店(東京都足立区)、江戸川店(東京都江戸川区)、川越店(埼玉県)の3店舗、全打席にシミュレーションゴルフ Xswing GOLF と弾道計測器スカイトラックを完備しています。24時間営業で月額定額制なので、いつでも好きな時間に練習することができます。
施設の運営管理には同社が他のゴルフ練習場にも提供しているシステム「ASG school」が導入されています。この「ASG School」は、前章でもご紹介したRemoteLOCKと連携していますので、予約時間帯のみ有効な入室用の暗証番号を自動発行して利用者にアプリなどで通知することができます。ゴルフストイックでは、こうして利用者には便利で安全な環境を提供する一方、運営業務を効率化することで24時間営業を実現しています。
- 出典 :
- ゴルフストイック 公式WEBサイト
バーディ赤坂24(港区赤坂)
東京都港区、赤坂駅からわずか徒歩1分の好立地にあるインドアゴルフレッスン練習スタジオです。年中無休、24時間営業で、いつでも好きな時間に利用できます。レンタルクラブ、レンタルシューズも準備されています。また、通常の打席5打席に加えて大小2つの個室を備えていますので、好きな環境を選んで利用することが可能です。打席にも個室にも最新のシミュレーターを完備しています。
PGA公認プロを含む経験豊富なコーチのレッスンを受けることができるのが特徴で、コーチ陣の中にはかつてプロの第一線で活躍した西川哲プロの名前もあります。月額会員制で、様々なプランが用意されていますので、自分に合ったプランを選ぶことができます。レッスンの予約はオンライン制になっており、入室管理には弊社のRemote LOCKが導入されています。
- 出典 :
- バーディ赤坂24 公式WEBサイト
SundayBack9(千葉県市川市)
市川市内に2店舗展開の完全個室のインドアゴルフ練習場。市川駅前店と行徳新浜通り店があります。市川駅前店は24時間営業、行徳新浜通り店は7時15分~22時00分の営業となっており、広々とした個室には多彩な練習モードとラウンドモードを備えた最新式の多機能シミュレーターが導入されています。料金設定は月額制のサブスク会員と都度利用料を支払う1回利用の2タイプ、いずれもリーズナブルで利用しやすいものになっています。
ネット予約制だから待ち時間もなく、オンライン決済も可能。完全個室制ですから、一切人目を気にせず練習に集中できる理想的な環境です。無料で使用できるレンタルクラブもありますので、利用者は手ぶらで気軽に立ち寄ることができます。
【まとめ】インドアゴルフ練習場は効率的経営が成功の鍵
以上、増加傾向にあるインドアゴルフ練習場の現状を詳しくお示しするとともに、インドアゴルフ練習場ビジネスを成功に導くためのポイントについて解説してまいりました。今回の記事が、すでにインドアゴルフ練習場を経営しておられる皆さま、これから新規参入を検討しておられる皆さまにとりまして、少しでもご参考になれば幸いです。
『RemoteLOCK(リモートロック)』
- ・予約者ごとに異なる暗証番号を発行可能
- ・予約期間外は入室不可に!期間外の不正入室の心配はなし
- ・予約システムとの連動で番号を自動発行
▼資料(PDF)をダウンロードする