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公開日2024.10.04

Apple ウォレットを使った宿泊施設のキーレス化とは?

iPhoneのAppleウォレット機能を活用した「キーレス化」が始まっています。現在、宿泊施設のキーレス化が世界的に進んでいますが、iPhoneを利用することで、更に利便性が増します。その仕組みとメリット、利用事例をご紹介します。

Apple ウォレットを使ったキーレス化とは

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iPhoneのApple ウォレット機能を活用したキーレス化とは、「スマートフォン(iPhone)やスマートウォッチを利用して、物理的な鍵を利用せずに、ドアの施錠や解錠を行うこと」を指します。

対応するスマートロックと「ウォレット」のホームキーがあれば、iPhoneまたはApple Watchをタップするだけで、ドアのロックを解除することができます。

現在対応しているwalletの鍵

  • 宿泊施設の部屋キー
  • 車のキー
  • 自宅のキー
  • 社員証(オフィス施設の非接触アクセス)
  • その他

この記事では、Apple ウォレットを使ったキーレス化と、宿泊施設での利用について詳しく解説していきましょう。
※現在対応しているiPhoneは、iPhone XS/XR以降のモデルと、Apple Watch Series 5以降のモデルとなっています。

Apple ウォレットを使ったキーレス化のしくみ

Apple ウォレットを使ったキーレス化は、Apple ウォレットに「デジタルキー」を追加することで利用できるようになります。デジタルキーは、対応しているウォレットアプリをダウンロードして設定します。たとえば、自動車にデジタルキーを設定した場合の、ドアのロック解除は次のようになります。

自動車のロックを解除する流れ

対応する自動車に、iPhoneまたはApple Watchを近づけると、通信を開始

Apple ウォレットがデジタルキーのデータを提示

自動車側は、受け取ったデータの正当性を検証
検証が成功すると、自動車のロックが解除

これらの操作がスムーズに行われた場合、ドアロックの解錠まで数秒で完了します。

Apple ウォレットを使ったキーレス化のメリット

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では、Apple ウォレットを利用したキーレス化には、どのようなメリットがあるのでしょうか。
それは、次の3つです。

Apple ウォレットを使ったキーレス化のメリット

  • メリット1:利便性の向上
  • メリット2:安全性の向上
  • メリット3:共有の簡易化

それぞれ解説していきましょう。

メリット1・利便性の向上

利便性の向上

  • 鍵を持ち歩かないで済む
  • 鍵を探す手間が省ける
  • 複数の鍵に対応

Apple ウォレットは、物理的な鍵の持ち歩きがなくなることが、大きなメリットといえるでしょう。普段は物理的な鍵を利用していても、家に忘れてきた場合には、iPhoneで開錠するなどの使い方もできます。
さらに、他の車や家のドアなど、対応する複数の鍵に紐付けることで、探したり、管理したりする手間も少なくなるでしょう。

メリット2・安全性の向上

安全性の向上

  • 紛失や盗難の心配がない
  • iPhoneを紛失・盗難した場合、遠隔で無効化可能
  • 鍵(デジタルキー)の複製や改ざんが困難

Apple ウォレットがあると、鍵を紛失する心配をすることがなくなります。たとえ、iPhone本体を落としたり、盗難されたりしても、遠隔操作でキーを無効化することもできます。また、デジタルキーは高度な暗号化技術によって、複製や改ざんがしにくいことも、安全性を高めているといえるでしょう。

メリット3・共有の簡易化

共有の簡易化

  • 鍵を貸し借りする際に物理的な受け渡しが不要

鍵を貸し借りする場合、デジタルキーを家族や友人と、簡単に共有することが可能です。物理的な鍵ではないので、わざわざ待ち合わせての受け渡しや、どこかに置いておくような手間を省くことができます。

広がるApple ウォレットを使ったキーレス化の利用シーン

多くのメリットがあるApple ウォレットを使ったキーレス化は、これから先、さまざまなシーンでの利用が期待されています。

たとえば現在、自動車メーカーによっては、ロックの解除だけではなく、エンジンの始動なども可能です。また、身分証明書としての活用も期待されており、一部の空港などでは、本人確認や、セキュリティチェックチェックなどにも利用されています。これから、オフィスビルへの入退室管理や、公共交通機関の利用、車や自転車のサブスクリプション・シェアリングサービスなど、利用シーンはさらなる広がりを見せるでしょう。

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Apple ウォレットを使った宿泊施設のキーレス化

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次に、Apple ウォレットを使った宿泊施設のキーレス化について見ていきましょう。
Apple ウォレットのルームキーに対応したホテルに予約すると、ホテルのアプリやメールからデジタルキーが保存できるようになります。

フロントでルームキーをもらうことなく、そのまま客室に入ることも可能です。
現在、一部のホテルで利用が開始されており、非常に便利な宿泊体験を提供できると話題になっています。詳しく見ていきましょう。

宿泊施設でも進むApple ウォレットを使ったキーレス化

宿泊施設にとってのキーレス化は、物理的な鍵の管理や受け渡しがなくなるため、フロント業務の効率化が進みます。他にも、キーレス化により、次のようなことが期待できます。

宿泊施設でのキーレス化による効果

  • 宿泊施設でのキーレス化
  • 鍵の管理がなくなる
  • ゲストによる鍵のトラブルがなくなる
  • 盗難のリスクがなくなる
  • 館内の設備や店舗へのアクセスが良くなる

チェックインやチェックアウト対応が簡略化され、スムーズかつスピーディに客室にご案内することができます。また、デジタルキーを消去してしまった場合でも、すぐに再発行が可能で、鍵にまつわるトラブルがなくなるのも、大きなメリットといえるでしょう。さらに客室の鍵だけではなく、エレベーターやジム、プールなど、施設の入室管理にも活用することで、管理とゲストの移動がより便利になります。
こうしたことから、宿泊施設にとってのキーレス化は、利便性だけではなく、人手不足解消や人件費削減などにも繋がるのです。

Apple ウォレットのキーレス化|宿泊施設での利用事例

「ハイアットホテル」は、Apple ウォレットにタイプしたルームキー(デジタルキー)を採用した初のホテルブランドです。ワールド オブ ハイアット アプリをApple ウォレットに設定して、利用することができます。

客室のドアロックの近くに、iPhoneまたはApple Watchをかざすだけで、客室に入る事が可能。もちろん、同室に何人宿泊しても、それぞれにデジタルキーが利用できます。その他、以下のような場所でも利用ができます。

デジタルキーを利用できる場所

  • 客室階にアクセスする際のエレベーター内(必要な場合)
  • プール・フィットネスセンターの利用時
  • ホテルの屋外エントランス通過時
  • ホテルの駐車場

現時点では、アメリカの6つのホテルのみで利用可能ですが、これからさらなる広がりが期待されています。

Apple ウォレットのキーレス化|現時点での課題とは

Apple ウォレットを利用したキーレス化は大変便利ですが、現時点では課題もあります。

キーレス化の課題

  1. 活用できるデバイスやシーンが限定的
  2. iPhoneやApple Watch自体を紛失した場合のリスク
  3. しばらくは物理的な鍵との併用が必要

課題1・活用できるデバイスやシーンが限定的

現在、Apple ウォレットのデジタルキーは、利用できるデバイスがまだ少ないという点です。現在対応しているiPhoneは、iPhone XS/XR以降のモデルと、Apple Watch Series 5以降のモデルとなっており、それ以外では利用できません。また、活用できる宿泊施設自体が少ないため、利用できるシーンも限られています。

課題2・紛失した際のリスク

デジタルキー自体の安全性は高いのですが、iPhoneやApple Watch自体を紛失した場合のリスクは、少なからずあるでしょう。遠隔でロック解除ができるため、悪意を持った人から不正に利用されるようなトラブルも考えられます。また、紛失した際、すぐにデジタルキーが入手できない状況では、実際に鍵を解錠するまでに大きな手間や時間がかかることもあるでしょう。

課題3・しばらくは物理的な鍵との併用が必要

しばらくは、物理的な鍵との併用が必要であることです。すべてのゲストが対応するiPhone(またはスマートフォン)を持っているわけではありません。また、高齢者や最新技術に不慣れなゲストは、物理的な鍵のほうが安心感が大きいでしょう。さらに、iPhoneやApple Watchのバッテリーが切れた場合に利用できなくなる可能性もあります。現在、バッテリーが要充電状態になっても、最大5時間はデジタルキーが使えるとされています。しかし、完全に使えなくなった場合に備え、物理的な鍵の準備も必要でしょう。

これらの問題は、さらに利用が拡大し、技術が進むに連れ解消するかもしれません。しかし、現段階では、これらの課題があることを理解しておく必要があるでしょう。

Apple ウォレットとRemoteLOCKとの提携で可能になること

スマートハウス

現在、Apple ウォレットと弊社のRemoteLOCK(スマートロック)との連携が始まっています。利用方法としては2つあり、1つ目が「かぎパス」での利用と、パスプラットフォームである「KINCHAKU」を介しての連携になります。では実際どのようなことが可能になるのでしょうか?詳しく解説していきます。

ウォレット利用をもっと手軽に「かぎパス」

 

「かぎパス」は、新たに追加される「ビジネス スタンダードプラス」プランのみ利用可能な機能です。従来のビジネス スタンダードプラン(1台あたり税抜2,000円/月)に+500円/月で、施設予約情報をウォレットアプリに追加し、入室のためのQRコードおよび暗証番号をいつでも表示できるようになります。

iOSとAndroidに対応しているので、それぞれの標準アプリであるApple ウォレットおよびGoogle ウォレットに対応します。入室用のQRコード・暗証番号を確認するためにメールを探す必要がなくなるため、施設利用者の利便性向上はもちろん、管理者による鍵の持ち歩き・受け渡しの手間を無くすことにもつながります。

顧客体験をデジタル資産へ変える「KINCHAKU」

KINCHAKU」は、Apple ウォレットと連携する「パスプラットフォーム」です。
パスプラットフォームとは、デジタルキーを管理し、配布するためのシステムやサービスを指します。チケットや会員証、クーポンなどをデジタル化し、デジタルキー(スマートキー)として利用することが可能になります。

KINCHAKUとRemoteLOCKを連携すると、施設の入退室管理を自動化することが可能。運営者はゲストに対して、宿泊やサービスの予約時間のみ有効な暗証番号付きのウォレットパスを自動で発行できるようになります。

KINCHAKUとRemoteLOCKの連携で可能になること

  • 鍵の受け渡しを自動化
  • ゲストの入退出を遠隔で管理
  • 土日祝日、早朝、深夜帯の営業、24時間営
  • 施設、設備の無人運営

受付業務が軽減されるため、人件費削減を実現しつつ、次世代のおもてなしを提供いただけます。また、これまで提供してきた顧客体験を、デジタル資産へと変えることができるのです。

QRコードを利用したキーレス化で可能になること

KINCHAKUでは、QRコードを利用したキーレス化も可能になります。
QRコードはメールやウェブページで簡単に配布でき、事前にゲストに送信しておくことで、スムーズな入退室管理が可能になります。利用したい施設のアプリをわざわざダウンロードしなくても、QRコードを読み込だけで入室することも可能です。

また、オンラインだけではなく、オフラインでも利用できるので、活用できる幅が広がります。たとえば、iPhoneなどを持たない、または使えないゲストに対し、QRコードを印刷したカードなどを用意すれば、誰でもスマートキーを利用することができるのです。
発行したQRコードは簡単に作り直せるので、一度限りの利用に最適で、セキュリティアップにも繋がります。キーレス化は、施設の運営を効率化し、ゲストにとっても快適で安全な宿泊体験を提供するのです。

※QRコードはデンソーウェーブの登録商標です。

【まとめ】Apple ウォレットを使った宿泊施設のキーレス化

いかがでしたでしょうか。Apple ウォレットを使った宿泊施設のキーレス化についてご理解いただけましたでしょうか?スマートフォンやスマートウォッチを利用したキーレス化は、さらに進化し、様々なシーンで利用されることが期待されています。

宿泊施設にとっての利便性だけではなく、ゲストにとっても素晴らしい顧客体験が提供できるキーレス化について、参考にして頂ければ幸いです。

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