スマートロックとキーボックスで屋外公共施設の管理事例。熊本県阿蘇市のカギのDX

[fa icon="calendar"] 2021/06/01 / by W.K.JEONG

自治体が管理運営する公共施設においてもDX(デジタルトランスフォーメーション)が活発に推進されています。熊本県阿蘇市様では、体育館やグラウンドなどの公共施設を住民へ貸し出すにあたって、課題であったカギ管理の担い手不足に対してカギをDX化することで解決されました。本記事では導入した仕組みや導入後の変化、メリットについて詳しくご紹介します。

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    1. 目次

      1. 1.どんな施設にどんな課題が?
      2. 1-1.体育館やグラウンドなど屋外施設を、地域に貸出
        1-2.カギ管理を近隣住民に委託、担い手が不足

          1. 2.導入した仕組みと選び方
          2. 2-1.公共施設を離れた場所から管理できる要件を整理
            2-2.設置環境でリモートロック・スマートキーボックスを使い分け
            2-3.計16施設へ導入。スマートロック とキーボックスの設置の実例
            2-4.いくらかかるの? 導入費用は?

              1. 3.導入後の変化、そのメリットとは?
              2. 3-1.メリット:手間は減らして、システムで対応
                3-2.導入効果:人手不足が解消し、管理体制が向上

              3. 4.【まとめ】屋外・室内施設を使い分け、鍵管理を無人化

 

(掲載内容は2021年5月31日時点の情報です)

熊本県阿蘇市様では、社会体育施設の貸出、カギ管理の方法について2020年下旬からご検討され、21年の2月に教育委員会にて管理する16ヶ所全ての施設で、スマートロック またはキーボックスを設置して、カギ管理が無人でできるようになりました。試験運用と利用者への説明会を経て、現在本格運用中です。

              1. ■熊本県 阿蘇市 について
              2. 九州出身の方はもちろん、そうでない方も、阿蘇エリアの火山活動で生まれたカルデラと雄大な自然を誇る阿蘇山はご存知ではないでしょうか。

                熊本といえば地震で甚大な被害を受けた熊本城天守閣の完全復旧や、道路・橋が開通する等、最近明るいニュースが話題となりました。阿蘇市への新しい道ができたので、移動時間が大幅短縮しており、アクセスがとても便利になりました。

              3. 阿蘇市は人口約2.6万規模の高齢化が進んでいる地方自治体ですが、本ブログでは地域住民を配慮しながら最新テクノロジーを導入し、施設管理のDXを着実に推進してきた取り組みについてご紹介します。
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    1.どんな施設にどんな課題が?

     

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    1-1.体育館やグラウンドなど屋外施設を、地域に貸出

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    2. sport-hall1-min
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  4. 阿蘇市の教育委員会様では市内の体育施設を管理し、地域住民への貸し出しを実施しています。社会体育施設として、既に廃校となった施設に加えて、小中学校の体育館・グラウンドが管理対象に含まれます。
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  6. 体育館やグラウンドを地域住民に時間で貸し出し、市で保有する既存の建物・施設を有効活用しています。
  1. sport-hall3-min

  1. 利用は有料で、スポーツ種目や照明器具の設備利用によって料金は異なりますが、おおよそ1時間100円〜950円程度で手軽に利用できる価格設定となっています。
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バドミントンやバレーボール等スポーツ目的で手軽に利用ができ、高齢者の多い地域にとって、こうした社会体育施設の市民への開放が元気な地域づくりのために欠かせない重要な公共サービスとなります。


 

1-2.カギ管理を近隣住民に委託、担い手が不足

 

こうした公共サービスを長く維持していく上で、いくつかの解決すべき悩みがありました。その一つが鍵管理です。


全ての社会体育施設に市役所から管理職員を配置することは現実的ではなく、鍵管理に関しては各施設の近隣の地域住民に依頼していました。近隣の限られた人に物理鍵を渡して管理をお願いすることは、万が一の時にも現地対応をしてもらえるなどメリットもあります。


しかし、鍵の管理を任された住民や、利用者にとっては、こうした物理鍵の管理と利用に、時々不便を感じることもありました


例えば、予約が入った利用時間帯には鍵管理者は施設から離れて自由に行動できない点や、利用者は鍵を受け取り・保管・返却する必要があります。これらが利用時に毎回発生することが面倒でした。そして市役所では、このような状況から不足しがちな管理の担い手を、公共サービスの安定した提供のために継続的に確保する必要がありました。

 さらにコロナ禍の中、鍵管理者から不特定多数の方との接触は感染リスクが高いため怖いとの相談も増えてきている状況でした。


阿蘇市様は、ある仕組みの導入でこの課題を解決しました。

一体どのようなアプローチで課題を解決したのでしょうか。


 

2.導入した仕組みと選び方

 

2-1.公共施設を離れた場所から管理できる要件を整理

 

人による直接のカギの受け渡しをやめて、新しい仕組みの構築を検討しました。

全ての社会体育施設では、どんな管理の仕組みが有用か検討して

以下の3点を重点ポイントに選びました。

 

  • <1>  遠隔で管理できること
  • <2> (管理者側)物理鍵がなくても、安心できる仕組み
  • <3> (利用者側)子供から高齢者まで、利用者への配慮
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    2-2.設置環境でリモートロック・スマートキーボックスを使い分け

     

  2. 離れた場所から安心して管理できるIoT製品で、誰でもつかいやすい番号によるカギとして2つの製品がソリューションとして採択されました。
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  4. ドアに設置するスマートロック製品としてリモートロック(RemoteLOCK 5i, 8j)、また、そもそもドア設置でない方法としてスマートキーボックス(igloohome  Keybox3)です。
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  6. どちらも暗証番号で解錠ができる仕組みで、その暗証番号は管理システムで発行・確認ができます。また、利用者には予約した時間帯だけ暗証番号が有効になるので、利用時間以外の不正アクセスも未然に簡単に防ぐことができます

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  8. さらに詳しい情報が必要な方はこちらをご参照ください。

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  10. リモートロックは、完全に物理鍵が不要なWi-Fi型スマートロックで、暗証番号を自由に発行・変更・削除ができ、柔軟な運用が可能です。利用には、通信環境と、設置する対象はドア(屋内ドアまたは玄関ドア)である必要があります。

  1. スマートキーボックスは、中に物理鍵を保管するキーボックスです。通信環境は不要で屋外でも利用ができます( IP56 )。アルゴリズムロックという、一定のルールで暗証番号が自動的に決まる仕組みになっています。一度発行した番号の変更や削除はできませんが、リモートロックの管理システムから、遠隔で期間限定の暗証番号を発行することができます。
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    阿蘇市様は、施設の設置環境や管理状況によって導入製品を選定し、管理施設全体をカバーしました。

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    設置環境による導入するカギの使い分けポイント

    ・暗証番号式での運用で対応可能か

    ・設置可能なドアであるか

    ・ 防水性能が必要か

    ・通信環境が必要か

    1.  < 設置条件を満たす屋内の施設 >
    2.   smartlock-5i     sumarlock-8j
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      2.  < 屋外、通信環境が用意できない施設 >
      3.   smartkeybox      padlock
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    4. スマートキーボックスをリモートロックと比べたメリットとして
      • Wi-Fi環境がなくても運用可能
      • 本体のみ取付なので初期導入費用が安い
      スマートキーボックスをリモートロックと比べたデメリットとして
      • キーボックスでは取り出した鍵紛失のリスクは残る
      • 申請の時間の単位は1時間単位(分単位までの設定はできない)
      • Wi-Fi環境での通信ではないため、電池残量・入室履歴の確認は現地で行う必要あり
    5. といった特徴が挙げられます。

 

2-3.計16施設へ導入。スマートロック とキーボックスの設置の実例

 

この取り組みで阿蘇市様が計16ヶ所の施設へ設置した導入機種と台数は以下となります。
 RemoteLOCK5i(4ヶ所)、RemoteLOCK8j(4ヶ所)、igloohome Keybox3(8ヶ所)
実際に設置された施設の様子をみてみましょう。

< リモートロック >
室内型の体育館の共用エントランスに設置し、施設内のWi-Fiを利用して暗証番号の発行や履歴確認等、遠隔管理ができます。

smartlock-door-remotelock5i
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smartlock-door-remotelock8j

 < スマートキーボックス>
屋外グラウンドに設置した防水性能の高いスマートキーボックスの様子です。暗証番号を入力で解錠し、中にある物理鍵を取り出して施設を利用する流れです。通信環境のない屋外施設での鍵管理に最適です。
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smart-keybox-case


 

    ※白い屋外ボックスは付属しておりません。用途・環境に合わせてご準備ください。

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    2-4.いくらかかるの? 導入費用は?

     

  3.  導入の際には、初期導入費(イニシャル)とシステムの月額利用料(ランニング)が必要となります。初期導入費は上記の機器本体の他に、取付施工費が発生します。詳しくは設置環境によって異なりますが、概算レベルでは以下となります。(表記は税別)

  4. ■製品本体購入費(初期導入費)
     RemoteLOCK5i : 35,000円
     RemoteLOCK8j : 79,000円
     igloohome Keybox3 : 31,600円
  5.  igloohome Padlock  : 21,000円
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  7. ■取付施工費(初期導入費)
     RemoteLOCK5i : 1箇所あたり数万円※
     RemoteLOCK8j : 1箇所あたり数万円※
     igloohome Keybox3 : 基本不要
  8.  igloohome Padlock  : 基本不要

 

 ※ドアの加工、強化ガラスの入替有無で金額が変わります。

  今回の阿蘇市様提供の実績では約60,000円〜220,000円とのことです。

 

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  2. ■月額利用料
     機種関係なく1台あたり月1,500円
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      3.導入後の変化、そのメリットとは?

       

      3-1.メリット:手間は減らして、システムで対応

       

阿蘇市様は、利用団体に予約時間だけ有効な暗証番号を発行して事前にアナウンスしています。

 

室内型の体育館施設と屋外型のグラウンド施設に設置されたリモートロックとスマートキーボックスは、メーカーや機種がそれぞれ異なりますが、同じ管理システムで暗証番号の発行・確認ができます。そのため運用についても共通化することができます。

 

また、暗証番号の発行作業も人が手動対応ではなくシステムが自動対応しています。管理者は利用にあたって施設で鍵の対応をする必要がなく、利用者も事前に予約システムから予約状況を確認し、市役所で申請、入金後に暗証番号付きのメールが届くので、鍵の受け渡しや返却の手間がなくなります。



  1. 3-2.導入効果 人手不足が解消し、管理体制が向上

     

近隣住民に依頼して行っていた、施設利用毎のカギ管理は、現在は無人で運用されています。クラウドで施設への入室管理ができるようになってから、当初抱えていた物理鍵の不便とその担い手不足の課題を解消することができました。

 

さらに、以下の課題解決にもつながり、住民側へ安定した公共サービス提供の実現と副次的効果が期待されています。

 

  • 管理コストの最適化
  • 新型コロナウイルス感染拡大防止対策の徹底
  • 平常時のみならず、緊急時のセキュリティ管理の向上(避難所の鍵管理)
  • 利用団体の利用時間を正確に管理
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【まとめ】屋外・室内施設を使い分け、鍵管理を無人化

 

今回は鍵管理を完全無人化した阿蘇市様の取組みについてご紹介しました。

 

実は、阿蘇市様は、屋外施設と室内施設にリモートロックとスマートキーボックスを同時に導入・運用された全国初の自治体様事例となります。製品紹介の説明を聞いた後、導入検討を開始されたのが2020年の後半でしたが、それから導入までの意思決定がとてもスピーディーで、それはサービスの内容と阿蘇市様の状況や課題がマッチしたからでした。


近年、学校施設の他にも公民館やコミュニティセンター等の公共施設の予約や鍵管理のスマート化に向けて導入検討を進めている自治体も増えてきております。その背景には、本ブログの阿蘇市様のように、人が物理鍵を持って対応している従来の管理方法があるかと思います。またそれは民間事業者も共通している部分があるとも言えます。


施設管理においては、少子高齢化による人口減少社会を迎えてさらに「高効率」が求められ、DXが推進されています。それに加え、「非対面」もこれからのポストコロナ時代には重要な観点の一つになると思います。本ブログが、その時代を備えた一つのヒントになれれば嬉しいです。

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Topics: RemoteLock(リモートロック), Smart Lock(スマートロック)




W.K.JEONG

著者 W.K.JEONG