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公開日2021.10.29

最終更新日2023.10.05

ホテル運営における完全キャッシュレス化の方法

支払いの際に現金を取り扱わない「完全キャッシュレス決済」を採用するホテルが増えています。その背景には、コロナウィルスの影響で、現金のやり取りに不安を感じている人が多くなったことや、QRコード決済など、新しいキャッシュレス決済が登場し、支払いの選択が増えたことがあります。完全キャッシュレス化はホテル事業者にとっても、ゲストにとっても大変メリットの多い決済方法です。そんな完全キャッシュレス決済を導入するには何が必要なのでしょうか。詳しく解説しておりますので、ぜひ参考にして下さい。

進むホテルのキャッシュレス化

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現在、ゲストがホテルを利用した際の決算方法として、3つのパターンがあります。

現地決済

従来からの決済方法で、ゲストはホテル利用後(前払いの施設もあり)に現金またはカードなどで支払います。最もポピュラーではありますが、現金の取り扱いが多くなるので、フロント業務が複雑になりがちです。

事前カード決済

ネット予約時のカードの事前決済のみに対応するホテルも増えています。クレジットカードを使いたくないお客様からは敬遠される可能性も生じますが、フロント業務の効率化・簡素化に大きな影響があります

事前カード決済または現地決済

予約時にカード決済か現地決済を選択できるパターンです。ホテルの予約時に、クレジットカードで支払いを済ますことで、ホテルの利用後の支払いが無くなり、チェックアウトもスムーズになります。ホテル内で料金が発生した時は、使った分だけ支払います。 最近では、現金には対応しない完全キャッシュレス決済を導入するホテルもあります。

最近では、ネット予約を活用する人が増えてきたため、事前カード決済への抵抗はかなり低く、便利であるため進んで活用する宿泊者は多いようです。実際、予約システムを導入している施設のほとんどが、「事前カード決済又は現地決済」を扱っており、現地決済のみの施設は減少傾向にあります。

また、日本政策金融公庫のキャッシュレス決済の対応に関する調査によると、キャッシュレス決済を導入しているホテル・旅館は8割を超えており、「現地決済」であっても、現金以外を使える施設はますます増加するようです。

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完全キャッシュレス化するとどのようなメリットがあるの 

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さらに、電子マネーやQRコード決済など、キャッシュレス決済が一般的になっていることで「完全キャッシュレス化」にふみ出すホテルが増えてきました。

現金精算に加えてキャッシュレスにも対応という形式ではなく、現金精算を完全になくしてキャッシュレス精算のみにすることをさします。

完全キャッシュレスの種類

  • クレジットカード
  • ・デビットカード
  • チャージ式電子マネー
  • QRコード決済(バーコード決済)

キャッシュレスの種類には、以前より使われているクレジットカード、デビットカードをはじめ、前払いチャージ式の電子マネー、そして急速に普及が進んでいるQRコード決済(バーコード決済)などがあります。

QRコード決済になると、支払いの際の時間がかなり短縮されるだけではなく、接触することがないので、衛生面からも好んで使われるようになっています。

完全キャッシュレス決済を導入すると、会計業務が短縮され、かなりの作業が効率化します。チェックイン、チェックアウトでお客様をお待たせする時間も短くなり、スタッフの負担も軽くなります。

それにより、人件費削減や人出不足を補うことができるのも、大きなメリットの1つです。 さらに、宿泊運営管理システムPMSやチェックインシステムを上手く活用すれば、セルフチェックイン・チェックアウトの実現や、ホテルの無人運営も可能になります。

ホテルに完全キャッシュレス決済を取り入れるメリット

  • チェックイン・チェックアウトの時間が短縮され、業務がスムーズになる
  • 現金を管理する事がなくなり、セキュリティアップに貢献する
  • お釣りの渡し間違いなど、人的ミスを回避できる
  • 売上の収支合わせやレジ閉め作業が簡単になる
  • 釣銭を用意したり、大金をもって銀行へ行き来することが少なくなる
  • フロント作業が効率化し、スタッフの負担が少なくなる
  • 連携システムを導入することで無人化を実現できる
  • キャッシュレス決済になれている外国人観光客に選ばれる

このように、完全キャッシュレス決済を導入することで、ホテル運営が円滑になるだけではなく、スタッフにとっても働きやすい環境を作り出すことができます。

デメリットとしては、手数料がかかること、売上の入金にタイムラグがあること、専用の端末(カードリーダーなど)が必要になること、現金精算を希望する宿泊客を取り逃してしまうことなどがあげられます。

ホテルのコンセプトやターゲット層にもよるところですが、今後ますますキャッシュレス化が進み現金派の割合が減っていくことを考えると、今時点で完全キャッシュレス化に踏み切るものひとつの手段だといえるでしょう。

完全キャッシュレス化するとどのようなメリットがあるの 

完全事前決済にしてしまい、支払いはネット予約時のみとすれば、簡単に完全キャッシュレスを実現できます。しかしながら、現地決済にも対応するとなると専用の決済システムの機器やリーダーの導入が必要になります。

キャッシュレス決済事業者と直接契約する場合

導入したい決済サービスが多くなると、それぞれに対応したリーダーなどが必要となる場合があります。複数の機械がフロントに並ぶことになり景観的にも良くありません。さらに、売上の入金日も、事業者によってバラバラですので、全体を管理することが大変になる可能性もあります。

複数の決済サービスが利用可能(提携済)な決済システムを導入する場合

複数の決済サービスに対応した決済システムを導入すると、煩わしい作業から解放されます。複数のキャッシュレスに対応した専用の端末なら、操作性も良いうえ、見た目にもスッキリとします。さらに、売上の入金日も統一されるため、会計管理が簡単になるでしょう。現金やクレジットカード決済ができる精算機は以前からありましたが、これからの決済には電子マネーやQRコード決済など、複数の決済システムが利用できることが必須です。

なお、端末機械によっては利用できる決済システムが異なりますので、何が使えるのか確認することも大切です。では、ホテルで実際に導入されている、キャッシュレスが可能なシステムをご紹介しましょう。

セルフチェックインも可能にする「KIOSK 」

株式会社アルメックスが提供するKIOSKは、クレジットカードをはじめ、QRコード決済などのキャッシュレスにも対応するチェックインシステムです。ゲストは予約時に発行された予約番号やQRコードをKIOSKに入力することで宿泊予約情報を照会したり、外国人ゲストの場合はパスポートの読取り機能もあったり、さらにはルームキーの出力もできるので、フロントを介さないセルフチェックイン・チェックアウトが実現します。

またスタンド型のKIOSKは、現金決済にも対応します。

手のひらサイズの、完全キャッシュレスを可能にする「Airペイ」 

リクルート株式会社が提供するAirペイなら、クレジットカードやQRコード決済など、iPad・iPhoneとカードリーダー一台で完全キャッシュレス化が実現できる決済サービスです。

大がかりな機械を使わず、タブレットと手の平サイズの端末をつかって、お客様と一緒に確認しながら操作できるので、パソコンを使えない従業員でも簡単に使うことができます。飲食店や小規模店舗に良く使われているサービスですが、宿泊施設でも利用することが可能です。無料で使えるPOSレジアプリもあり、精算機ほどのコストがかからず導入できますが、セルフチェックインに利用することは出来ません。

その他にも、色々な会社から完全キャッシュレス決済が可能になる端末が出ているので、どの程度のキャッシュレス化を実現するのか、運営するホテル規模に合っているか、使い勝手などを確認しながら選ぶとよいでしょう。

【まとめ】ホテル運営における完全キャッシュレス化の方法

いかがでしたでしょうか。飲食業界では、コロナによる「非接触・非対面」の要望も強く、現金の受け渡しのない「完全キャッシュレス」を実現している店舗はどんどん増えています。ホテル業界も例外ではなく、コロナ終息後はキャッシュレスに慣れている外国人観光客が戻ることも考えると、今から対策を立てる必要がありそうです。

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