公開日2024.05.20
【2024年最新版】次世代物流センターとは?物流倉庫の付加価値を高めるIoT活用
インターネット通販(eコマース)が世の中に定着し、物流への需要がますます高まっています。その一方、効率的な物流サプライチェーンの構築、労働環境の改善や働く人の多様化など、テナント企業側からも様々な要望が上がっています。最新技術を備えた物流施設でも、それに対してどう応えるのかが物流事業者にとっての試練になるでしょう。本ブログでは、新しい付加価値を兼ね備えた次世代物流センターを実現するために、物流事業者ができる取り組みについて紹介します。
物流施設の「今」を見る
かつて倉庫と言えば、メーカーや卸企業が自社所有、あるいは1棟を1企業が専有する形で賃貸借契約を結ぶ形態が一般的でした。ところが、2000年を境にマルチテナント型物流施設の登場によって、物流業界に大きな変化が起こりました。
物流施設の新たなカタチ
マルチテナント型物流施設とは、多層階の大型施設を、ワンフロアごともしくは分割して複数の企業が入居する物流施設のことを指しています。様々なレイアウトで使用できることから、スペースの活用の幅も広くなり、オペレーションコストの低減を実現することも可能になります。
特に近年では、物流の効率化を促進するため、同一地域に点在する施設拠点の集約化が推進されています。集約に当たる自社所有倉庫の売却や買収には大変手間とコストがかかるため、賃貸オフィスビルのようなマルチテナント型物流施設に集約化のニーズが集まっています。
複合型物流施設『プロロジスパーク大阪5』
- 出典 :
- プロロジスパーク大阪公式サイト
株式会社プロロジスのプロロジスパーク大阪5は、交通アクセスを考慮した快適な職場環境を提供しているほか、作業効率を実現するために各階に大型車やコンテナトレーラーが直接アクセスできるランプウェイやスロープ、トラックバースを設けています。
さらに、敷地内の緑化やカフェテリアなど、快適に働ける施設環境も整えられています。大量かつ迅速な荷の積み下ろしができるなど、高い機能特性を有することでテナント事業者から高く評価されています。
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最新の物流の施設ニーズとは?
大規模な物流倉庫において、業種業態の企業が入居すれば、物流施設に対する利用用途は荷物の保管にとどまらず、さらに多様になるでしょう。そのため、物流施設内のスペースの広さ、天井高や床荷重、電気容量の確保だけではテナント事業者の要望に応えきれなくなります。このような背景の中でどのようなニーズが高まっているのでしょうか?解説していきます!
高まる『物流のマルチユース』ニーズ
最新物流施設の充実したスペックや拡張性に注目が集まり、近年では、物流以外の多目的な使用例が出始めています。また、様々なニーズの中、設備面だけではなく、そこで働く従業員の通勤面や快適性なども同じく重要です。これらが、今高まっている「物流のマルチユース」という新たなニーズです。
例えばB to Cのeコマースでは、受注から発送までの管理からピッキング、検品、梱包、ラベル貼付など、いわゆる物流加工の業務を物流施設内で行う必要があります。通販サイトを経営している企業なら、注文と問い合わせ対応に必要なコールセンターや商品画像を撮影するためのスタジオも開設するでしょう。
またeコマースに限らず、統合移転などを契機に自社のサプライチェーンを見直す企業では、より合理的な流通体制を求めるため、物流以外の機能を施設内に付加する要望が出てくるでしょう。
マルチユース(多目的用途)で課題になりやすい「鍵問題」
高まるニーズの一方で、物流施設の規模が大きくなればなるほど課題も生まれてきます。
例えば入居するテナント事業者が増えれば、従業員だけではなく、一時的に利用する人も増えていきます不特定多数の人が施設にアクセスする時、鍵の受け渡しが面倒になるでしょう。鍵管理を専門に担当する係を雇えば、人件費の負担が大きくなってしまいます。それによって、賃料の上昇にもつながるため、テナント事業者の満足度が下がってしまうこともあります。また、利用可能なスペースの数が増えれば、特定スペースの入退室管理や、占有スペースと共用スペースの利用管理なども悩みの種かと思います。
このように、物流施設として魅力的なスペックを有していても、実際の利活用となると課題が生じるケースがあります。物流倉庫事業者はテナント企業の要望に応えながら、これらの課題もうまく対処していかねければなりません。そして、他の施設とは差別化された新たな付加価値を持つ物流施設こそ、今後、テナント企業から選ばれる次世代物流センターとなっていくでしょう。
IoTがもたらす物流業の革新
物流は、これまでに3世代の変化や革新を遂げてきました。そして、現在進みつつある第4次の革新は「IoTの進化による省人化・標準化」だと言われています。それでは、実際の施設の利活用にまつわる課題に対して、IoT技術を用いたトレンドや解決方法をご紹介します!
物流拠点も置き配の時代へ!
福岡県小郡市に、複数の企業が利用できる大型の物流施設である『GLP福岡小郡』が完成しました。この施設は、2024年問題に対応するための新たな機能も備えており、ドライバーの残業規制によって荷物が運べなくなるリスクを軽減する役割を果たしています。地上4階建てで最大8つの物流会社が利用可能な賃貸型の物流施設となっています。
- 出典 :
- GLP公式サイト
この施設では、トラックヤードにおいてドライバーが暗証番号を入力することでシャッターを開け、人のいない時間帯でも荷物の積み下ろしが可能な「置き配」のシステムが導入されています。これにより、ドライバーの待機時間を削減し、荷物の運搬におけるリスクを軽減することが期待されています。
さらに、この施設には従業員の休憩スペースや地域住民のための交流スペースが設けられており、災害時には避難所としての活用も想定されています。これにより、物流施設が単なる荷物の取り扱い場所にとどまらず、地域コミュニティの一員として機能することが期待されています。
不特定多数の入室者を空間のセキュリティレベルに合わせて入退室管理!「TOBIRA(トビラ)」
従業員が施設内の各スペースを利用する時、もしくは清掃員や訪問者が一時利用する時、鍵の受け渡しおよび入退室時の管理問題に関するお悩みを、TOBIRAが解決できるのです!
TOBIRA(トビラ)とは、鍵や入退室を手軽に一括で管理できるクラウド型のアクセス管理ソリューションです。「鍵」をクラウド上で発行し、メールなどで送れるため、物理鍵を対面での受け渡す必要がなくなり、幅広いドアをネットワークから管理できます。また、解錠方式は、テンキー(暗証番号)やカード、QRコード、顔認証などマルチに対応しています。特に顔認証であれば、ハンドフリーで入退室でき、庫内の運搬作業がさらにスムーズになります。
『TOBIRA』導入事例インタビュー
また、雇用形態に応じて特定の時間にだけ有効な「鍵」を発行することができるので、一時利用のみの業者や訪問者などには、クラウド上で有効期限付きの暗証番号を発行したり、遠隔地から解錠するようなことも可能なので、現地に管理者を常駐させる必要はありません。誰が、いつ、どこのドアにアクセスしたかの履歴も残り、いつでもクラウド上から確認できるので、物流事業者側にとってもテナント事業者側にとっても、安心な空間利活用を実現します!
さらに、ドアごとにアクセスできる入室者を設定可能なため、占有スペースでは、部外者の不正アクセスを防ぎ、共用スペースに関しては、それぞれが持っている入室権限で出入りすることができます。以上のように、入退室管理において「手軽さ」と「セキュリティ」を両立します。
本例のように、入退室管理にIoTを導入することによりに、例えば、入退室管理を目視で行う警備員の常駐が不要になり、非効率な紙による記録の手間もなくなります。また、システム上で入退室履歴が自動で取得されるため、人による記録や伝達ミスを防ぎ、物流業界における「IoTの進化による省人化・標準化」がますます期待できますね!
【まとめ】IoTが物流倉庫の未来を支える!?キーワードは標準化・省人化!
いかがでしたでしょうか。本記事で紹介したのは、業務の入り口である「ドア」に関連する課題とIoT技術を使った解決方法の一例です。他にも様々な課題があるかと思いますが、最新技術を用いてそれらを解決する方法は下記の記事を参考にしてみてください。
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今後、物流業が劇的に変化していきます。物流事業者にとって施設の新しい付加価値を創出することは必要不可欠です。次世代物流センターを実現していくためには、IoT技術をいかにフル活用するのがカギとなるでしょう。
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