レンタルスペースや貸し会議室の集客でおさえたい5つの方法
貸し会議室、レンタルパーティールーム、貸しスタジオなど、最近は様々なスペースのシェアリングが普及しています。遊休スペースの有効活用を検討する企業や、普段は別の仕事をしながら副業としてレンタルスペース事業を行う人も増えています。そこで、本記事ではレンタルスペース事業の肝ともいえる『集客』について基礎から解説します。レンタルスペースの集客にはどんな方法があるのか、それぞれのメリットやデメリットについてもご紹介します。
レンタルスペース事業でまず最初にするべきことは?
レンタルスペース運営にあたり、まず必要なことは「物件を探すこと」と「設備や備品を整えること」の2つです。これは当然のことですが、後々の収益にも関わる重要な項目です。
物件の立地、アクセスの良さ、周辺の競合スペースの状況など事前と見極めることが大切です。もちろん、その際はスペースの用途に合った場所選びが不可欠です。ビジネスマンをターゲットとした会議室を住宅街に開設したり、学生をターゲットとした学習スペースを繁華街に設けるのはもってのほかです。
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そして、内装や設備の充実度も集客や稼働に影響を与える重要な要素です。イベントスペースやパーティースペースであれば写真映えするオシャレな内装、撮影用途のスペースであれば特定のコンセプトを設けてそこに特化したデザインや小物を設置する等が、わかりやすい施策です。
スペースのWebサイトを見て、思わず使ってみたい!という印象を与えることや、実際に利用してみてまた使いたいと思わせることが、スペース運営成功に欠かせないポイントとなります。もちろん、内装や設備は必要最低限にとどめてリーズナブルな価格設定にするというのも成功へのひとつのアプローチと言えます。
レンタルスペースをはじめる際にチェックすべき項目
- レンタルスペースをはじめる際にチェックすべき項目
(会議室 / パーティー・イベント / 撮影 / サロン / カフェ・料理 など) - 用途に合った立地はどこか?
- 必要となる設備は何か?
- 好まれるのはどんな空間か?
- スペースのこだわりは何か?
(低価格、丁寧な接客、心地よい空間、最先端の設備など)
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予約サイトの集客や予約受付には様々な方法が!
スペースを確保し、設備も整ったら晴れてオープンとなります!しかしながら、当然、何もしなくて勝手にお客様が来てくれる…というわけにはいきません。スペースの情報、利用料金、ウリをターゲットに届ける必要があります。
では、この「集客」をいかにして行うか?方法としては以下の5つがあります。
運営スペースの集客方法
- 口コミやチラシ
- 自社サイトや自社のSNS
- レンタルスペースのポータルサイトに掲載
- 自社サイトとポータルサイトを併用
- スペースの運営代行業者に任せる
1~4は、あくまで自分で(自社で)で運営を行うケースです。また、5のように集客から、予約管理、清掃に至るまでの運営に関わる基本的な部分をすべてプロに任せるという手段もあります。
口コミやチラシ
例えば、「ご近所さんだけ」「地域住民だけ」「特定のグループだけ」というように、利用者を限定する場合は、インターネット上に公開して集客する必要がない場合もあります。スモールスタートで様子を見たい場合なども、まずはチラシや口コミから限定的に集客してみると良いかもしれません。
この場合、予約はメールや電話で受け付けることになりますが、利用者が増えてくると予約受付の対応が大変になります。これを楽にするのが次にご紹介する方法です。
自社サイトや自社のSNSの活用
口コミやチラシによる集客だと、アプローチできる数に限界があります。新規顧客を開拓したり、稼働を増やすには、やはりインターネットの力を使うよりほかありません。
困ったことがあったり、何かを探す際には、いまの時代、誰もがネットを使います。自社サイト、ブログ、Twitter・インスタグラム・Facebook等のSNSなどをうまく活用することで、自身の(自社の)スペースを認知させ、利用につなげましょう。
では、どのように自社サイトを作るのか?
基本的な話ですが、一般的なものとして以下の方法があげられます。
自社サイトの作成方法
- Webサイト作成ソフトウェア(WordPressやWixなど)を使う
- ブログサービス(AmebaブログやYahoo!ブログなど)を使う
- 自分でHTMLやCSSなどコードを書く
Webサイト開設の初心者が抵抗感なく行えるのは2のブログサービスでしょう。ただし、テンプレートの範囲内でしか編集が行えないため自由度が低いという問題もあります。
また、ネット上で集客して、その後の予約はメールや電話で受け付けるというのも従来からある方法ではありますが、主流はやはりネット上で予約・決済まで行うというやり方です。ただし、そこまでのシステム構築するには、やはり手間がかかり、初心者にはハードルが高いかもしれません。
- 自社サイトを使った集客のメリット
- ページを思うようにカスタマイズでき、スペースの魅力を自由に伝えることができる
- 特定のユーザーや固定客だけにページを案内することで利用者を限定できる
- 掲載手数料などの余計なコストがかからない
- 自社サイトを使った集客の注意したい点
- ページ開設やメンテナンスに手間と時間がかかる
- 勝手に集客できるわけではなく自社サイトのSEO対策や拡散も自分自身で行う必要がある
- 予約受付や決済については別途検討する必要がある
実は近年、自身でカンタンに自社用の予約システムを作ることができるサービスも続々と登場しています。代表的な予約システム3社を以下の表にまとめています。
会社名 | サービス名 | 特長 |
株式会社コントロールテクノロジー | RESERVA(レゼルバ) | 業界随一の豊富な機能 |
株式会社リザーブリンク |
ChoiceRESERVE |
大手企業からの利用実績も豊富 |
クービック株式会社 | Coubic (クービック) |
スマホアプリでの予約管理も可能 |
完全に自社でサイトと予約フォームを構築するのとは違い、サービスを利用するにあたってのランニングコストこそかかりますが、ゼロからシステムを組む手間もなく、手軽に予約窓口を設けられる点が人気を集めているようです。
ただし、こちらはあくまで予約システムであるため集客は自身で施策をうつ必要があります。
レンタルスペースのポータルサイトに掲載
自社のサイトを作ったり、ブログやSNSで情報発信するのは「正直面倒」、「手っ取り早く集客したい!」といった声に応えてくれるのが、レンタルスペースの予約ポータルサイトです。
予約ポータルサイトにはいくつもの会社や事業者のスペースが掲載されており、利用者は地域や用途、予算などから自分に合ったスペースを検索することができます。宿泊なら「じゃらん」や「楽天トラベル」といった類のサービスをイメージするとわかりやすいかもしれません。
スペース提供元は、自身のスペースの写真や説明文をポータルサイトに掲載するだけで、その後の予約受付や空き状況の管理、決済等は、すべてポータルサイト側で代行してくれます。圧倒的な数の掲載スペースの中から自分に合ったスペースを探せるポータルサイトは、利用者にとってもスペースの情報収集になくてはならないツールであり、事業者にとっては何といってもその集客力が魅力と言えます。
また、ポータルサイトへの掲載は無料というサービスも多く、ページ制作や運営についてのサポートを受けられる場合もあります。
ただし、掲載は無料でも、ポータルサイト経由で成立した予約は手数料が発生する、いわれる成果報酬型になります。手数料はサービスによって異なりますが一般的に20%~35%ほどとられるようです。スペースの利用料(利用者が支払う金額)から手数料が差し引かれた分が、掲載者にまとめて支払われます。
- レンタルスペースのポータルサイトを使った集客のメリット
- 圧倒的な集客力。
- 掲載料は無料で自社のスペースを手軽に宣伝でき、予約管理や決済も任せられる
- 集客や運営についてポータルサイトスタッフのサポートが受けられる
- レンタルスペースのポータルサイトを使った集客の注意したい点
- 利用料の20%~35%ほどの手数料がとられる
- サイト内で複数のスペースと比較されてしまう(競争になる
複数スペースとの比較になってしまう点は、デメリットに記載しましたが、逆に言えば、スペースの独自性をアピールすることで他にはない魅力や存在感を放つこともできます。
ここで代表的な予約システム3社を以下の表にまとめています。
会社名 | サービス名 | 特長 |
株式会社Rebase | Instabase(インスタベース) | カレンダーやスマートロックと連携 |
株式会社スペースマーケット |
スペースマーケット |
掲載数No.1 |
株式会社スペイシー | Spacee(スペイシー) |
法人向けの貸し会議室に強み |
自社サイトとポータルサイトを併用
宿泊施設でイメージするとわかりやすいですが、こちらもよくあるパターンです。(宿泊施設の公式サイトからも予約を受け付けるとともに、「じゃらん」や「楽天トラベル」からも予約できるようなパターン)
ここで注意が必要なのは『ダブルブッキング』してしまうことです。自社サイトAで予約を受けているにも関わらず、ポータルサイトBでも同じ時間帯で予約を受けてしまうような状況です。ダブルブッキングが起こると利用者に多大な迷惑がかかることはもちろん、スペースの信用を無くしたり、レビュー(口コミ)へ悪評価が残る恐れもあります。
複数サイトで予約受付をする場合は、ダブルブッキングを防ぐために予約情報は必ず集約管理して、空き状況を同期させる必要があります。主要なポータルサイトだと「Googleカレンダー連携」の機能があるため、この機能を使うことで基本的にはダブルブッキングも防ぐことができます。
レンタルスペースの運営代行業者に任せる
1~4ではあくまで自社で運営を行いながら、集客や予約部分を外部サービスに頼るという方法です。こちらは、物件の選定から集客、メッセージ対応、予約管理、清掃など運営に関わる様々な業務を一括して外部に委託する方法です。
最近では民泊運用の代行業者が人気を集めているように、レンタルスペースにも複数の運営代行会社が登場しています。代表的な代行会社を3社を以下の表にまとめています。
会社名 | サービス名 | 特長 |
株式会社クルトン | メトロミニッツ | 業界シェアNo.1 |
株式会社 スペースモール | スペースモール | 延べ5,000件以上の予約実績 |
株式会社ファミリアリンク | スペレン | 民泊運営代行の大手が手掛ける |
物件が遠方のため管理が大変、日々のオペレーションに手間どっている、スペースの稼働を改善したいといった方はぜひスペース運用のプロに任せてみるのも良いのではないでしょうか。
ただし、こちらも運営手数料等の費用が発生します。利便性とコスト、手間とコスト、収益とコストなど総合的に比較しながら検討してみてはいかがでしょうか。
【まとめ】レンタルスペース運営のポイントとなる集客方法
本記事ではレンタルスペース運営における集客について5つの方法をご紹介しました。基本的には自社サイトを使うか、予約プラットフォームに掲載するかの2択になることが多いですが、それぞれに、自社サイトだと「余計なコストはかからない一方で、集客が弱い」、予約ポータルサイトだと「手数料がとられてしまうが、圧倒的な集客力がある」といったメリット・デメリットがあります。
もちろん、必ずしもどちらか一方を選ぶ必要はなく、自社サイトや複数の予約ポータルサイトに掲載して運営することも可能です。そこから、自社のスペースにあった集客方法を見つけ出してみるのもいいかもしれません。