【徹底解説】個室サウナ×コワーキング運営の成功事例。コツは受付の省人化!
若いオフィスワーカーや大学生によるサウナ利用が増え、サウナ前後でちょっとした作業・ワークを行うスペース需要が高まっています。今回はサウナとコワーキングを組み合わせた施設の最新動向や、施設運営のコツについて解説します。
個室サウナ・プライベートサウナの利用者層は?
RemoteLOCKブログ編集長 兼 サウナ・スパプロフェッショナル(管理士) & 熱波師のH山です。定期的に「サウナブームはもうすぐピークアウト(下火)になるだろう」という噂を聞きますが、現在もサウナブームは熱いままですね。最近筆者が注目しているのは「個室サウナ」×「コワーキング」の可能性です。
個室サウナ・プライベートサウナの利用者層は?
2020年12月にオープンした、個室サウナ店舗の先駆け的存在の「ソロサウナtune」が2022年に取得したアンケート結果(URL)によると、男女比は6:4、年齢層は30代を中心に幅広く分布しているようです。(20代が19%、30代が50%、40代が16%、50代が11%)
サウナ業界では「サ旅」という言葉も流行し、遠方の施設利用・体験を主目的としたユーザーも増えていますが、個室サウナの場合は近隣に職場や自宅がある方によるリピート利用が多いことも、様々な施設が公表しているアンケート結果から分かっています。
運営方法は有人?無人?
以前に執筆した個室サウナ運営の解説記事でも触れましたが、運営スタイルについては、いわゆる大型温浴施設と個別店舗では大きく様相が異なります。スーパー銭湯のような温浴施設では、「スカイスパ」「江戸遊」などは広々としたワーキングスペースが整備されていますが、温浴施設内のおまけ的スペースでワーキングスペースを提供している施設もあります。
タイプ別 温浴施設におけるワークスペースの扱い
- 広いワークスペースをウリにした温浴施設
例:スカイスパYOKOHAMA・両国湯屋江戸遊など - 休憩スペースの一部をワークスペースとして利用できる施設
例:テルマー湯 新宿店・スパラクーア・荻窪なごみの湯・竜泉寺の湯など - 個室サウナでありつつコワーキングスペースを提供する施設
例:Pint・ととのい+など
今回ご紹介する「個室サウナ×コワーキング」は個室サウナ店舗でありつつ、ワーキングスペースやラウンジを用意している施設です。大型の施設は多数のスタッフで運営されていますが、個室サウナには非対面かつ少人数のスタッフで運営しているところも少なくありません。
店舗型のサウナ施設の場合は運営スタッフを最小限にすることで人件費を抑え、売上に対する収益を最大化させる必要があります。コワーキングスペースについてもスタッフが常に待機しておく必要がないので、飲食施設を併設するよりも低い投資で、アップセルを狙いやすい側面があります。
昨今のサウナブースで近隣エリアに競合店がオープンするようになってきた現在では、①付帯設備系で付加価値をアップさせること、②運営を効率化することで収益を確保すること、の2つが求められています。
【最新事例】コワーキング併設のサウナ施設まとめ
それでは筆者がピックアップした、コワーキングスペース併設のサウナ店舗についてご紹介します。なお、今回は基本的に「個室サウナ」店舗に絞って選びました。全て筆者が利用経験のある施設です。どの施設も非常にクオリティが高いので、サウナ施設の運営者・利用者ともにぜひ利用してみてください。
SAUNA RESET Pint(浅草)*RemoteLOCK導入
まずはじめにご紹介するのは、浅草エリアにある「SAUNA RESET Pint」(以下、Pintサウナ)です。Pintサウナは、男性用3フロア、女性用3フロアのそれぞれにサウナ階とサービス階を配置している点が大きな特徴です。pintサウナ内にもワークスペースがありますが、サウナの利用時間内しか利用できませんので、ガッツリと作業・WEB打ち合わせ等に集中したい場合に2階のPintルームズがおすすめです。
Pintルームズは特に専用の受付スタッフはおらず、基本的に無人で運営されています。そしてPintルームズの入口にはRemoteLOCK 8jを導入いただいております。
PintルームズはPintサウナと併せて予約してもいいですし、単体での利用も可能です。浅草エリアには有名企業のオフィスも多いですが、観光地故か、近くで作業できるワークスペースがあまりありません。浅草寺やホッピー通りもすぐ近くで、サウナーだけでなく観光客やワークスペース難民まで広く需要を押さえている施設だと思います。
あわせて読みたい記事
goodsauna(グッドサウナ)
続いてご紹介するのはgoodsauna(グッドサウナ)です。
10拠点ほど展開している会員制シェアオフィス「goodoffice」のうち、日本橋店および、2024年6月にオープンした調布国領店はサウナを併設していて、こちらの店舗は非会員でも利用可能です。
(利用予約が必要です。)
残念ながらこちらはRemoteLOCK導入施設ではありませんが、ネット予約&スマートロックを活用していて、基本的に無人で運営されています。筆者は日本橋店を利用しましたが、サウナスペース・コワーキングスペース・くつろぎスペースなどのエリア分けもしっかりしていて、がっつり仕事をした後にサウナに…!なんて方にはぴったりの施設です。
goodsauna(グッドサウナ)の詳細はこちら!
【日本橋店】
住所:東京都中央区日本橋小網町19−8 IW日本橋ビル 1F
営業時間:9:30-23:00(最終入店 19:00)
【調布国領店】*6月19日オープン
住所:東京都調布市国領町2丁目12−7 東仁国領学生会館
営業時間:平日15:00-22:00(最終入店 21:00)
土日祝:13:00-22:00(最終入店 21:00)
ととのい+(大宮)
- 出典 :
- ととのい+ 公式サイト
「ととのい+」は、個室サウナのほかに「レンタルオフィス」「ワーキングスペース」「カフェスペース」を兼ね備えた新しい施設です。個室サウナ店は水風呂がなく、シャワー設備を活用しているところが多いですが、ととのい+には「ヒノキ」を使用した水風呂を備えた部屋もあります。こちらは受付の非対面化は行っていませんが、個室用の物理鍵を受け取った後は自由にワーキングスペースの利用が可能です。(ぜひRemoteLOCKを導入していただきたいところですが…)
また、店舗の3階にはレンタルオフィス(全10室)で、1名用の個室もあります。事務所としての活用はもちろん、趣味の作業スペースとしての利用も可能だそうです。大宮駅から徒歩4分とアクセスも良く、仕事や買い物のついでに立ち寄りやすい施設です。オープンしたばかりで綺麗な施設なので、ぜひご利用下さい。
ROOFTOP(西荻窪)
- 出典 :
- ROOFTOP 公式サイト
最後にご紹介するのは西荻窪駅徒歩0分の好立地にある「ROOF TOP(ルーフトップ)」です。こちらも個室サウナではありませんが、コワーキングスペースの運営に力を入れているサウナ施設のためご紹介いたします。筆者は元杉並区民のため、サウナやちょっとした作業を目的によく利用させていただいておりました。ドラマ「サ道」にも登場したことがあります。
ちなみにこちらの店舗のユニークな点として「土日祝日、小学生以下はコワーキングスペース利用が無料」(カフェプラン)であることが挙げられます。学生には学割料金もあるので、自習スペースとしてもかなり優秀な施設です。
(小中学生だけでのサウナ利用は危険ですので、必ず保護者同伴のもとご利用ください。)
運営している株式会社メッセはMONSTER WORK&SAUNAの運営も手掛けていて、
ROOFTOPの詳細はこちら!
【まとめ】個室サウナ×コワーキング運営の成功事例
店舗数の増加を続ける個室サウナ業界ですが、利用ニーズに対してのオープンスピードがかなり早いので、収益性向上が業界課題になるのではないかと思っています。コワーキングスペースを提供することは一定のコストにもなりますが、省人で運営できれば、アップセル効果の高い付帯設備になるハズです。
一部のラグジュアル向け施設はさておき、無人・省人で個室サウナを運営することが、成功への近道です。スマートロックによる入室管理・非対面運営をぜひご検討いただければ幸いです。