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公開日2023.10.10

【セミナーレポート】セルフ脱毛サロンハイジから学ぶ-無人運営を実現する店舗オペレーションの最適解

2023年9月12日、STORES 株式会社の主催により開催されたオンラインセミナー 「全国67店舗 セルフ脱毛サロンハイジから学ぶ-無人運営を実現する店舗オペレーションの最適解」の模様についてレポートしてまいります。

無人サービスにおける店舗の差別化のポイント(セルフ脱毛サロンハイジ)

セミナーを主催した STORES 株式会社では、ネット予約システムを始め、店舗運営のデジタル化全般を効率化できるようなさまざまなサービスを提供しています。今回のセミナーは、マーケティング本部に所属する名郷 雅人 氏が司会役を務める形で進められました。最初の登壇者は株式会社ハイジ、FC加盟開発責任者、小川 敬司 氏です。

セミナータイトル0912

セルフ脱毛サロンハイジは、業界1位の店舗数となる全国67店舗(準備中を含めると70店舗)を展開する完全無人のセルフ脱毛サロンのブランドです。ビジネス上の特徴は、雇用も、対面の接客も、専門的な知識や資格も必要とせず、誰にでも始められるビジネスをフランチャイズで展開しているという点です。最近では、テレビや雑誌など、メディアへの露出も徐々に増えてきているそうです。

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スタッフによるサービス提供が重要となる有人のサービスと異なり、完全に店舗に人のいないハイジのような業態においては、小川氏によれば、特に次の2点を重要なポイントであると意識して店舗運営を行なっているとのことです。

無人店舗運営時の留意点

  • お客さまの行動フローを深く理解した一連の体験設定
  • デジタルツールを理解した店舗オペレーションの最適化

この2点の留意点について詳しく解説していきます。

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お客さまの行動フローを深く理解した一連の体験設計

有人の場合は、お客さまのちょっとした不明点にもスタッフが対応できるので、スタッフ力があれば満足度も上がりやすいですが、無人の場合はそれが一切できません。お客さまに気になる点があると、満足度が下がるポイントになってしまうので、事前の設計が非常に重要になる、というのが小川氏の解説です。そして、小川氏はお客さまの行動フローに沿って、設計上のポイントを解説していきます。

体験設計のポイント

・初回申し込み(事前)

申し込みフォームへの導線を、TOPページ、店舗一覧ページ、店舗詳細ページ、追従バナーなど、ありとあらゆるところに用意し、お客さまが迷わずに初回体験の申し込みに到達できるように設計する。

・来店・入店できなかった場合のフォロー(当日)

来店するまでに理解ができているという状況を作っておくことが重要である。当日ドアの前に(テンキーでの)入室方法をしっかり描いておくなどの対応も必要

・脱毛のやり方・機器の使い方・困った時の対応方法(当日)

わかりやすくしようとし過ぎて細かくなりすぎても逆効果なので、情報の整理力と構成力が重要。無人だからスタッフに聞くことができない、ということでお客さまにストレスを感じさせないよう、意識を徹底している。

初回脱毛終了後(本チケット購入、次回予約)(当日~事後)

フォローアップや今後に向けての案内を行なうなど、事前に設計して実施できるようにしておくことが重要

以上のような説明をふまえて、小川氏は、「いかにお客さまの視点に立って細かい部分に気を配り体験設計が行えるか」ということの重要性を強調しました。

デジタルツールを活用した店舗オペレーションの最適化

次に、スタッフのいない無人の店舗オペレーションにおいてデジタルツールとITツールはものすごく重要であり、その選定とオペレーションの設計が非常に大事になってくる、と小川 氏は解説します。

ハイジでは、まず、事前の予約と決済においては、ひとつのシステムですべて完結できる STORES 予約 を使用しておられるとのこと。また、入室管理においてはテンキー型のRemoteLOCKを使用しており、予約が入ったら自動で解錠番号が利用者に届く仕組みになっているので、運営者は一切何もしなくてもよい状態が出来上がっていて、とても助かっているそうです。

そして、防犯カメラ、BGM、Wi-Fiに関しては、USENが提供するパッケージを活用しておられるそうで、従来は別々にやっていたものをひとつのパッケージで一元管理できるようになって、非常に便利になっている、とのことでした。

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最後に、小川 氏は事前の設計、プラス、ツールの選定や組み込み方が無人オペレーションの“キモ”であるという点を再度強調しつつ、それぞれのシステムの詳細については、各社の登壇者の方々へとバトンタッチする形で解説を終えました。

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予約・決済・会員管理をワンストップで解決する STORES 予約 (STORES 株式会社)

お客さまの認知から来店までの行動フローに沿って、自動化による業務効率化、無人化、省人化の実現のポイントについて解説しました。

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STORES 予約 は予約、決済、会員管理をワンストップで解決できるサービスであり、ネット予約とその管理がベースとなっていますので、24時間対応で予約の受付から決済までを完結することができます。ネット予約の利点としては、業務の効率化だけでなく、予約というものが営業時間外である“夜”に集まってくるという傾向が顕著であり、24時間予約を受付けることでこの時間帯での取りこぼしをなくす、という点が強みであるといいます。

また、現在多くの事業者においてお客さまとのコミュニケーションを取る上で積極的に活用されているLINEとネット予約を組み合わせることができること、顧客情報を一括で管理できること、決済についても、一括決済だけでなく、回数券や月謝といった方法でもまとめて自動化が可能であること、などが STORES 予約 の特徴として挙げられました。

RemoteLOCKとの連携

次に、無人運営における全体最適をはかる上で重要となってくるシステム間の連携について、予約システムである STORES 予約 と入室管理システムであるRemoteLOCKとの間の連携を例に挙げて解説します。

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システム連携のポイントは、すべてを一気通貫で自動化することでより優れた顧客体験の創出と業務効率化をはかることである、とした上で、システム連携ができていなかった場合に生じうるリスクと解決方法を具体的に示しながら解説を進めます。ここでは以下のような事象が紹介されました。

【予約時】予想されるトラブルと解決方法

  • キーボックスなどで鍵を管理しようとする場合、該当時間に予約のない会員も入室してくるリスクがある
    → 【解決策】予約ごとに解錠番号が確実に発行される仕組みを作っておく

【来店時】予想されるトラブルと解決方法

  • 無人運営にしたいが、月謝や回数券の現地対応が必要なため完全無人化ができない
    → 【解決策】月謝や回数券もオンラインで事前決済できるシステムを導入する
  • 予約者同士が入室時間の前後のタイミングで鉢合わせてしまうリスクがある
    →【解決策】システム連携により、解錠番号の有効時間や予約時間の前後のバッファ時間を事前に設定可能
  • 当日の急な予約に対して、鍵の受け渡しに時間差が生じるため対応できない
    → 【解決策】システム連携により、予約成立と同時に解錠番号を発行することが可能

最後に、STORES 予約 による多店舗管理について、業務効率化の観点から解説します。

STORES 予約 なら、全店舗の予約・売上・回数券購入者を一括ダウンロードすることができ、スムーズな売上管理を行なうことができたり、全店舗、あるいは店舗ごとの売り上げ状況を簡単に可視化して分析することが可能であったりと、手間ひまを掛けることなく経営上の重要情報を入手することができます。

この点については、現実に多店舗展開を実践しているハイジの小川氏からも、一回のログインで全部の加盟オーナーの店舗を管理できるという点が非常に助かっている、というコメントが寄せられました。

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RemoteLOCKを活用した無人店舗の入室管理(株式会社構造計画研究所)

弊社構造計画研究所からは、RemoteLOCKエバンジェリスト 池田 修一から、会社概要を簡単に説明した後、クラウドを活用したIoTサービスである入室管理システムRemoteLOCKの仕組みや利用方法について解説しました。

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RemoteLOCKで制御できるもの

  • 建物内の各部屋の入口
  • 建物の自動ドアやエレベーター

自動ドアやエレベーターを利用するための暗証番号は、各部屋の入口を解錠するための暗証番号と同じものを使用することも可能です。

各部屋のRemoteLOCKはWi-Fiに接続すると、RemoteLOCKのクラウド上で暗証番号を作ったり、消したり、変更したりといったことが簡単にできるようになります。このRemoteLOCKのクラウドが STORES 予約 とつながっていますので、予約をしていただければ自動で暗証番号を作成し、STORES 予約 経由でゲストの方にメールやそのほかの手段でお伝えするといった形になります。

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もともとRemoteLOCKはホテル向けとして始まりましたが、コロナ以降、ホテルの需要が下がってきた時に、逆に無人の店舗やビジネスなどが立ち上がったため、そのタイミングで多く使われ始めました。RemoteLOCKは、自動ドア、エレベーターを含めて、さまざまなタイプのドアに取り付けることが可能で、中でも日本独特の引き戸(横スライド式ドア)に取り付け可能な仕様になっています。


そんな中、特に無人の店舗におすすめするのが、RemoteLOCK 8jというタイプです。ドアに穴をあけずに取り付けることができるため、賃貸物件などで後に原状回復が必要な場合でも、取り外すだけでそのまま原状回復できるという点が便利です。

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RemoteLOCKは無人の店舗でも自動的にゲストの入退室が可能となるため、その管理のためのコストや人件費はほぼかからないため、多店舗展開との相性に優れています。全国各地に店舗展開していても、東京の本社オフィスで一元管理することが可能です。RemoteLOCKがあれば、遠隔地からでも、何時何分に、どの店舗に、誰が入室したのかという情報をクラウドの画面上でリアルタイムに把握することができます。

RemoteLOCKのユーザーでもあるハイジの小川氏からは、商品のラインアップにさまざまなタイプが揃っていることについて、施設ごとの特徴に合わせて選ぶことができるので大変助かっている、というコメントが述べられました。

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USENの無人化・DX化支援サービス(株式会社USEN)

最後の登壇者は株式会社USEN エンタープライズ事業部営業推進部 マネージャー、西村 康 氏です。株式会社USENは、2017年にUSENとU-NEXTが経営統合してできた株式会社USEN-NEXT HOLDINGSの傘下にある企業で、店舗サービス事業を主力として、法人から個人の店舗まで幅広くサービスを提供しています。

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ハイジの店舗で活用いただいているソリューションとしては、NTTのフレッツ光の回線サービスであるUSEN光、フリーWi-Fiがプロバイダーと一体になったUSEN Wi-Fi、AIが選曲する店内BGM、USEN MUSIC、不正利用などを防止するためのクラウド型防犯カメラUSEN CAMERAの4つだそうです。

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この4つのソリューションをパッケージとして、ハイジの新規出店の店舗に随時利用いただいている、とのことでした。USENであれば、開業が決まったタイミングで、光回線の取り付けから、 プロバイダーおよびWi Fの設置 、カメラの設置などを含めてワンストップでサービスが提供できるようになります。

そして、発注先がUSENに一本化されるため、設備機器の手配および設置設定までUSENのエンジニアが行うことができ、それによってハイジにおける業務負荷が軽減され、他の重要な業務に時間を当てることが可能になります。

さらに設置後も、操作に関する問題や機器のトラブルや不具合が発生した場合には、本部からでもFC加盟店からでも、問い合わせの窓口を一本化して、 スムーズにオンサイト保守 を受けられる体制(「まるっと店舗DX」)が取られています。

その後、西村 氏は、USENの店舗DXのひとつの事例として、USENの提供するクラウド型防犯カメラを活用することのメリットについて言及しました。まず、リアルタイムの映像も、過去の映像も、PC、スマートフォン、タブレット端末があれば、どこからでも確認することができるということです。そのため、全国どこからでも、すべての店舗を遠隔監視することができ、かつ、ひとつの管理画面で複数のカメラを管理することができます。

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セルフ脱毛サロンハイジへのフランチャイズ加盟のご案内

セミナーの終盤には再びハイジの小川氏が登場。無人ビジネスに関心のある参加者の方々に対して、ハイジはフランチャイズ加盟の募集も行っているので、選択肢のひとつとして検討してみては?と呼びかけました。ハイジでは直営店舗は5店舗のみであり、基本的にフランチャイズ店舗のオーナーを募集する形でビジネスを展開しているとのことです。

セルフ脱毛サロンハイジ フランチャイズ加盟の詳細はこちら!

小川氏は、フランチャイズビジネスとしてのハイジのメリットとして、一般的な脱毛サロンと比較して安い費用で提供できること、無人なので24時間営業できることなどを挙げ、費用が高額であったり、なかなか予約が取れなかったりといった、これまでの脱毛業界のあり方を変えていきたいという同社のビジョンを示しました。

さらに小川氏は、初期費用が少ないこと、ビジネス上のリスクが小さく、利益率が高いことなど、より具体的なビジネスメリットを示しつつ、同社のビジネスに興味のある方々に対して、脱毛業界を一緒に改革していきましょう!というメッセージを残し、この日のセミナーを締めくくりました。

Q&Aコーナー/参加者からの質問にリアルタイムに回答

最後はセミナー参加者とのQ&Aのコーナーです。すでに予定時間を超えていたにもかかわらず、参加者の皆さんからは熱心な、多数の質問が寄せられました。ここでは、その中から4件ピックアップしてご紹介します。

複数のサービスやツールを使用するための月額費用を支払っても無人運営で利益が出ることのロジックをもう少し詳しく聞かせてください。⇒ ハイジ 小川 氏への質問
【回答】人件費と家賃が抑えられるということです。まず、飲食店のような日々の原価というものがかかりません。そして、人を雇う必要もありません。家賃も、6坪ぐらいの物件でできてしまうので、こうした固定費が抑えられるという点が一番大きいです。
無人運営の場合、施術中に何かトラブルが起きた場合などの対応はどのようにされていますか?⇒ ハイジ 小川 氏への質問
【回答】緊急の場合の連絡先として、電話番号を公開しています。万が一何かあったらそこに電話いただく、それほど緊急性がなければ後からメールで報告をいただく、といった対応を行なっています。
RemoteLOCKは店舗以外のセキュリティにも使うことはできますか? ⇒ 構造計画研究所 池田氏への質問
【回答】もちろんです。先ほどお話ししたホテルのほか、最近では自治体が小学校や中学校の体育館を貸し出そうという動きがあり、その際に体育館の入口にRemoteLOCKを取り付け、予約システムと連携させて、施設を無人で利用してもらうということもかなり多くなってきています。
予約に関して、一つの施設に対して複数の料金プランを用意したいという場合の対応は可能ですか? ⇒ STORES 予約 名郷 氏への質問
【回答】はい。利用時間に応じてメニューを変更し、そのメニューに応じて料金を設定する、ということが STORES 予約 のプランで可能となっています。

各社が提供するサービスの概要、そしてそれらのユーザーであるハイジさんの実体験に基づく解説、それぞれ大変わかりやすく、このようなツールを活用した無人運営の店舗オペレーションに関する参加者の皆さんの理解も深まったのではないでしょうか。

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