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公開日2023.03.08

最終更新日2023.07.20

コンテナハウスとトレーラーハウスの違いは?宿泊施設化は可能?

近年、グランピングでの宿泊施設として「コンテナハウス」や「トレーラーハウス」を利用するケースが増えています。どちらも「移動可能」という点は同じですが、施設として利用するための条件が異なります。この記事では、コンテナハウスとトレーラーハウスの特徴や、メリット・デメリット、そして事例についてもご紹介します。

コンテナハウスとトレーラーハウスの違いとは

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コンテナハウスやトレーラーハウスを利用した宿泊施設が増えています。どちらも、1から建物を建築するのではなく、コンテナ等を改造した施設で、非日常感を味わうグランピングなどに活用されて注目を集めています。

コンテナハウスやトレーラーハウスは、移動や設置が簡単という共通点がありますが、大きな違いは、「建築物」か「車両」であるかという点です。

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どちらも宿泊施設として利用することは可能です。ただしそれぞれ、「建築の許可が必要」だったり、「移動できる状態を保持する必要」があったりと、ある程度の制約があります。

この章では、コンテナハウスやトレーラーハウスの

・それぞれの特徴
・宿泊施設として利用するための条件
・メリット・デメリット

をご紹介していきましょう。

コンテナハウスはコンテナを利用した「建築物」

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コンテナハウスは、コンテナを活用した「建築物」です。「コンテナ」とは、主に海上輸送のために利用される世界基準の大きな「箱」のことで、国同士を往来する大量の物流を支えています。厳しい条件でもコンテナ内の品物を守るよう頑丈にできていますが、形状が規格化されているため、コストもさほどかかりません。加工もしやすいため、輸送ではなく「建物」として利用されるようになっています。

中でも、コンテナハウスを利用した「宿泊施設」が注目を集めており、中でも気軽にキャンプ体験やアウトドアを楽しめるグランピングで活用されて人気です。グランピングは、気軽に大自然を満喫できる反面、天候や気温の影響を大きく受けます。コンテナは防雨、防風に優れており、頑丈で防音効果も高いことから、キャンプ初心者でも安心して宿泊できます。

コンテナは宿泊施設として「建築基準法のクリア」が必要

ただし、輸送用のコンテナそのままの状態では建築物として認められません。建築基準法に則った建築許可がないまま建物として利用すると「法律違反」となり、行政指導がはいります。最悪な場合、罰金や懲役の対象になる可能性もあるので、宿泊施設として利用する場合は、建築基準法をクリアするための施工が必要です。

コンテナハウスは、外装、内装をカスタマイズしやすいことや、土地の広さや形にとらわれず柔軟に対応できる形状で、既存のホテルや旅館にある「空き地」を利用したゲストルームとしても活用されるケースが増えています。

コンテナハウスのメリット

コンテナハウスのメリットを見てみましょう。コンテナは簡単に設置や移動ができることが大きなメリットです。コンテナ自体が頑丈であるため災害に強く、大規模災害時の避難場所としても想定されています。

コンテナハウスのメリット

  • 簡単に設置、移動ができる
  • 頑丈で耐久性がある
  • 火災など自然災害に強い

また、建物を1から建築するよりは安く済み、利用しなくなったあとは中古コンテナとして売却も可能なため、トータルコストはさほどかからないこともメリットでしょう。

コンテナハウスのデメリット

コンテナハウスのデメリットは次のようになります。一昔前の、コンテナハウスを自由に建物として利用していた時代に比べ、現在では建築基準法をクリアするために色々な施工が必要となり、費用も高くなっています。

コンテナハウスのデメリット

  • 建築基準法をクリアする必要がある
  • 建築費用が高くなっている
  • 設置後の移動は簡単ではない

また、移動できることが特徴ではありますが、一度設置して設備を整えてしまうと移動はさほど簡単ではありません。

トレーラーハウスは建物を載せている「車両」

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トレーラーハウスは、タイヤの付いたシャーシー(フレーム)の上に乗った建築物で、カテゴリとしては「車両」になります。自走はできませんが、牽引車などを利用して自由に移動することができます。

「建物」ではないので固定資産税や不動産取得税がかからず、さらに自動車に関わる一部の税金が免除されます。設置や移動、撤去が簡単で、耐久性に優れていることから、グランピングを始めセカンドハウスや別荘、店舗、住居としても利用されています。

カスタマイズが簡単なので、ホテル並みの上質な宿泊施設として改造されるケースもあり、大自然の中でも不自由なく便利に過ごせます。そのギャップから、「非日常感」を味わいたい人やキャンプ初心者にも人気です。

トレーラーハウスは「移動できる状態である」ことが必要

トレーラハウスは宿泊施設として利用する場合、原則的に「すぐに移動できる」状態であることが必要です。というのも、「建築物」に該当してしまうと、不動産取得税や固定資産税を納める必要が生じます。言い換えると、「建築確認申請が不要」というトレーラーハウスとしてのメリットを失ってしまうからです。

たとえば、車輪が取り外されていないことや、給水管、排水管の接続が脱着可能であることなど、「建築物に該当しない」状態を保たなくてはいけません。詳しくは「トレーラーハウス設置検査基準マニュアル2021年度版」を御覧ください。

移動ができるため、活用が難しかった「空いている土地」を、一時的にグランピング施設として有効活用することが可能となります。初期コストもさほどかからないことから、投資対象としても注目を集めています。

トレーラーハウスのメリット

トレーラーハウスのメリットは次のようになります。一番のメリットは設置や移動が簡単であることです。頑丈で耐久性があるのでグランピングなどの宿泊にぴったりです。

トレーラーハウスのメリット

  • 設置・移動が簡単
  • 頑丈で耐久性がある
  • 建築費用が安い
  • 簡単に移動ができる

建設するよりも費用が安く、簡単に移動ができることから、期間限定や一時的な宿泊施設としても利用できます。

トレーラーハウスのデメリット

トレーラーハウスのデメリットは次のようになります。トレーラーハウスは移動できることがメリットであるため、設置可能な設備に限りがあります。

トレーラーハウスのデメリット

  • 設置できる設備に限りがある
  • 移動できる状態を維持する必要がある

さらに、移動できる状態を保持するために、常にタイヤで走行可能にするなど、「車両」としての気配りも必要となります。

コンテナ・トレーラーハウスの活用事例

それでは、コンテナハウス、トレーラーハウスを活用した宿泊施設事例をご紹介します。どちらの施設も弊社のRemoteLOCK(リモートロック)を導入いただき、鍵の受け渡しをなくすことでフロントの省人化・効率化を実現しています。

コンテナハウスを活用した「NAKASHIBETSU HOTE KUTEKUN」

NAKASHIBETSU HOTE KUTEKUNは、北海道の道東観光の拠点、中標津空港から車で約10分にあるコンテナホテルです。「Easy Stay Hotel」をキャッチフレーズに、便利で簡単な予約、利用しやすい料金、スタイリッシュと機能性を併せ持ち居心地の良さが人気となっています。

室内は、コンテナであることを忘れるかのようなスタイリッシュで清潔感あふれる空間で、コンテナを利用したサウナも使用することができます。宿泊システムは「ストレスフリー」を目指し、フロントを置かず、いつでも簡単に携帯から予約できる予約システムや、鍵の持ち運びが不要なスマートキーを採用するなど、便利で無駄を省いたサービスが好評です。

トレーラーハウスを活用した「吹上浜フィールドホテル」

鹿児島県の海沿いにある吹上浜フィールドホテルは、「非日常」体験を満喫するグランピングリゾートで、3棟のトレーラールームの他、6頭のテントルームが利用できます。

充実した設備が人気で、併設した温泉施設やサウナ、プール、屋外シアター設備、お子様向けの遊具が揃ったフィールドエリアなど、一日中楽しむことができます。

トレーラーハウスを利用した客室は専用のBBQスペースが併設しておりプライベートな空間を楽しめます。トレーラールームの一部はペットと共に宿泊が可能で、海に面したドッグランも完備しており、愛犬家からも大変な人気となっています。

【まとめ】コンテナハウスとトレーラーハウスの違い

いかがでしたでしょうか。コンテナハウスとトレーラーハウスの違いや、宿泊施設として利用するための条件などがお分かりいただけたと思います。どちらもRemoteLOCKの導入事例が豊富ですので、興味を持たれた方はぜひお問い合わせや資料請求をいただければ幸いです。

どちらも「非日常感」が楽しめると、グランピングで大変な人気となっていますが、それぞれの特性を活かすために、「建築の許可」や「移動できる状態の保持」などの条件を適切に守ることが必要です。コンテナハウスとトレーラーハウスの違いをご理解いただけましたら幸いです。

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