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公開日2023.02.09

最終更新日2023.03.10

グランピングのニューノーマル?トレーラーハウス活用のススメ

近年グランピングで「トレーラーハウス」の利用が増加しています。非日常感を味わう宿泊体験が人気ですが、投資対象や税金対策としても注目を集めています。この記事では、そもそもトレーラーハウスとは何なのか、その定義と、トレーラーハウスを活用するメリットについて解説します。

この記事の目次

  1. 1.近年グランピングで注目される「トレーラーハウス」とは
    1. 1-1.トレーラーハウスとは
    2. 1-2.グランピングでトレーラーハウスが人気の理由
  2. 2.トレーラーハウスをグランピング施設として活用するメリット
    1. 2-1.自由に移動できるため遊休地などを活用できる
    2. 2-2.投資対象として収益が見込める
    3. 2-3.減価償却などの節税対策として利用できる
  3. 3.トレーラーハウスをグランピング施設として利用する際の注意点
    1. 3−1.構造が「建築物」に該当しないか確認する
    2. 3−2.立地条件や集客が見込める環境か確認する
  4. 4.【まとめ】トレーラーハウスをグランピングにうまく活用しよう

(掲載内容は2023年3月時点の情報です)

 

1.近年グランピングで注目される「トレーラーハウス」とは

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日本だけではなく世界的な流行となっているグランピングですが、トレーラーハウスを利用した宿泊スタイルが注目を集めています。そもそもグランピング(Glamping)とは、グラマラス(glamorous)とキャンピング(camping)を組み合わせた造語で、ホテル同様のサービスを野外で楽しむ豪華なキャンプを指します。気軽にアウトドアを楽しめるため、キャンプ初心者や若い女性に人気が高く、新しい宿泊スタイルとして定着しつつあります。

 

グランピングの種類としては、テント(サファリテント・パオ・ティピー・ドーム等)や、ツリーハウス、さらに納屋や小屋を改造したものなど多様化していますが、最近では「トレーラーハウス」の利用が増えています。

 

そこで、グランピングにおけるトレーラーハウスの定義と、その人気の理由について解説していきましょう。

 

1-1.トレーラーハウスとは

 

トレーラーハウスとは、タイヤのついたシャーシーと呼ばれるフレームの上に乗った建築物です。カテゴリとしては「車両扱い」になりますが、自走はできません。 法律上、「建物」ではないので、固定資産税や不動産取得税などがかからず、さらに自動車に関わるいくつかの税金も免除されます。

 

トレーラーハウスは断熱性や耐震性にも優れ、気密性も高いため、寒暖差の激しい日本の風土にも合っています。大自然の中でも安全、安心に宿泊施設として利用することができます。

 

設置や移動が簡単なため、セカンドハウスや別荘、店舗、オフィスなどに活用されることも多く、自由に移動して暮らすための住居として利用している人も増えています。カスタマイズがしやすいため、さまざまな用途で活用されています。

多種多様なトレーラーハウスの活用例
オフィス・ショップ
別荘・別宅・子供部屋
レストラン・食堂
トイレ・シャワールーム
サウナ室
喫煙室

これらを組み合わせて設置することで、利便性が高く快適なグランピング施設として、ゲストに大きくアピールすることも可能です。

 

1-2.グランピングでトレーラーハウスが人気の理由

 

次に、グランピングの宿泊施設として、トレーラーハウスがゲストに人気の理由について見ていきましょう。トレーラーハウスは作りが頑丈で安定感があり、気候や天候に大きく左右されません。そのため、テントなどと比べて、キャンプ初心者やアウトドアが苦手な女性でも安心して宿泊することができます。

 

さらにカスタマイズ機能も高く、開放的な大型バスルーム、天井に設置したサンルーフなど、ホテル並みの上質で快適なリゾート体験を可能とします。非日常感が高いことから、「インスタ映えする」と、特に若い世代に特に注目されています。

 

ちょっとしたスペースにでも設置できるため、グランピング施設だけではなく、すでにある宿泊施設、たとえばホテルや旅館、キャンプ場での空きスペースにトレーラーハウスを設置するケースも増えています。

 

 

2.トレーラーハウスをグランピング施設として活用するメリット

 

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グランピングで大変注目を集めているトレーラーハウスですが、人気があるだけではなく設置することでさまざまなメリットがあります。

 

トレーラーハウスをグランピング施設として活用するメリットを見ていきましょう。

 

2-1.自由に移動できるため遊休地などを活用できる

 

トレーラーハウスは設置が簡単なため、活用が難しかった遊休地などを活用することができます。土地に施設を建設するわけではないので、設置の自由度が高く、手軽にグランピング施設として利用することができるからです。

 

遊休地となっている土地の多くは、都心から離れているなどの理由により、有効活用がされていないケースがあります。ホテルなどの宿泊施設を建設するにも、資金や建設条件などが問題となる場合もあるでしょう。

 

トレーラーハウスなら、設置、移動、撤去も簡単で、初期コストもさほどかかりません。建築確認申請が不要なため、期間限定など一時的な宿泊施設としても利用できます。もちろん立地(美しい自然環境など)にもよりますが、手軽に遊休地の有効活用ができます。

 

2-2.投資対象として収益が見込める

 

トレーラーハウスはグランピングでの人気の高さからも、手軽で堅実な投資対象となっています。

 

一般的な不動産投資の場合、最低でも数千万円は必要となりますが、トレーラーハウスの場合は300万円から初期投資(一室購入)が可能です。基礎工事や建築費用などを必要とせず、トレーラーハウスのカスタマイズと移動費用のみで済みます。

 

実際のグランピング運営は自ら行なうのではなく、専門の運営業者に一任することが一般的で、移動や撤去、または売却が簡単なため、不動産投資の中でもリスクが低いといえます。

 

2-3.減価償却などの節税対策として利用できる

 

トレーラーハウスは自動車(動力を持たない被牽引車)に該当するので、短期間で大きな減価償却を計上可能です。トレーラーハウスは「被けん引車」に該当し、法定耐用年数が4年であるため、4年の減価償却となります。

 

一台あたりの金額は数百万円程度ですが、台数を増やすことで数千万円の節税対策として利用することもできます。大型の節税対策としては、太陽光発電やコインランドリーなどが有名ですが、トレーラーハウスは大きな収益も望めるため、節税対策と収益も兼ねることができます。

 

 

3.トレーラーハウスをグランピング施設として活用する際の注意点

 

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次に、トレーラーハウスをグランピング施設として活用する際の、必ず確認するべき注意点を見ていきましょう。注意点は大きく2つあります。

 

・構造が「建築物」に該当しないか確認する

・立地条件や集客が見込める環境か確認する

 

それぞれ解説します。

 

3-1.構造が建築物に該当しないか確認する

 

トレーラーハウスの設置・構造によっては、建築物に該当する場合があるので必ず確認しましょう。建築物に該当してしまうと、不動産取得税や固定資産税などを収める必要があり、トレーラーハウスとしてのメリットが少なくなってしまいます。

 

建築物とは法的基準において次のように定められています。

建築基準法2条1

建築物 土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱もしくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む)〜中略〜をいい建築設備を含めるものとする。

この法律をふまえ、日本トレーラーハウス協会では「トレーラーハウス設置検査基準マニュアル2021年度版」の「トレーラーハウスの取り扱いについて」の中で、建築物と扱われないための基準を次のように明記しています。

日本トレーラーハウス協会「トレーラーハウス設置検査基準」(一部を抜粋)
車輪が取り外されていないこと。
車輪が走行可能な状態であること。
トレーラーハウスの設置場所から行動へ至る通路が確保されていること。
階段、デッキが独立しており、トレーラーハウスの移動に支障がないこと。
給水管、排水管の接続が工具を使用せず脱着可能であること。
適法に行動を移動できることを証明する公的書類(車検所等)があること

※これらの最終的な判断は、各自治体や行政の解釈に委ねることになります。

その他、詳しくは「トレーラーハウス設置検査基準マニュアル2021年度版」を御覧ください。

トレーラーハウスに手を加えすぎて建築物にならないよう、必ず確認しましょう。

 

3-2.立地条件や集客が見込める環境か確認する

 

グランピング全体にもいえることですが、トレーラーハウスを設置する立地や環境は大切です。どんなに魅力的なトレーラーハウスであっても、人が集まらないことには運営ができないからです。

 

立地の選定

 

一般的に、グランピングの立地として集客が期待できるのは、「大都市から2時間圏内」といわれています。都心からかなり離れていても、交通の便さえよければ人を集めることは可能です。また、周辺の観光というよりは滞在自体を楽しむものなので、知名度の高い観光地でなくても運営できます。

 

ただし、トレーラーハウスは「移動に支障がないこと」が「非建築物」の条件でもあり、さらに車検に出す際の手間を考えると、あまりにも不便な土地は避けることをおすすめします。

 

集客が見込める環境

 

訪れたゲストが「気軽に自然と感じられる」ロケーションがあることは重要です。グランピングは基本的にキャンプの延長なので、山や河川、海などの自然豊かな環境が望まれます。

 

ただし、あくまでも「気軽に行けて、手軽に自然が楽しめる」場所が好まれます。自然を満喫できることがグランピングの目的ですが、「わざわざ時間をかけて訪れる絶景」や「少し危険な秘境」よりは、「気分転換」や「非日常」を感じられる程度の美しい自然が良いでしょう。

 

4.【まとめ】トレーラーハウスをグランピングにうまく活用しよう

 

いかがでしたでしょうか。トレーラーハウスを利用したグランピングは、有名な観光地や絶景地ではなくても集客が可能です。「気軽に行けて、手軽に非日常感を楽しめる」ことが人気を集め、幅広く活用できるポイントといえるでしょう。

 

さらに、トレーラーハウスは宿泊体験だけではなく、次のような活用方法も注目を集めています。

・遊休地を活用できる

・投資対象として収益が見込める

・減価償却などの節税対策として利用できる

 

トレーラーハウスを活用する参考にしていただけましたら幸いです。

 

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