中の人が本気でスマートロック比較記事を書いてみた(Airbnb公式サポート! 「igloohomeスマートキーボックス」編)
今日は日本でも多く出ている「スマートロック」の1つである「igloohomeスマートキーボックス(以降、igloohomeSKB)」との比較記事を書いてみたいと思います。
この記事の目次
- 1.まずはわかりやすく比較表
- 2.RemoteLock、igloohomeSKB共通の魅力
- 3.igloohomeSKBの魅力3つ
- 4.RemoteLockの魅力3つ
- 5.それぞれのネック・懸念点
- 6.【まとめ】うまく利用シーンを考慮しながらスマートロックを選びましょう
(掲載内容は2017年5月時点の情報です)
1.まずはわかりやすく比較表
まずは分かりやすく「igloohomeスマートキーボックス(以降、igloohomeSKB)」とRemoteLOCK(リモートロック)の比較をしてみます。
なお、前置きすると既に発売されて約2年経つ
・フォトシンス社のAkerun(アケルン)
・Qrio社のQrio(キュリオ)
・ライナフ社のNinjaLock(ニンジャロック)
との比較から外した理由は、igloohomeSKBはRemoteLockと「立ち位置」が違うため、読者の方に違った視点で製品紹介が出来ると考えたからです。
RemoteLock5i | igloohomeSKB | |
外観(比率は正確ではありません) |
|
(公式サイトより引用) |
本体価格 | 35,000円 | 19,800円 |
月額費用 | 2,000円 | 0円 |
設置工事有無 | 必要(約3万円~) | 不要(ドアノブ等に設置) |
通信形式 | Wi-Fi | Bluetooth |
バッテリー形式 | 単三電池4本 | 単四電池4本 |
駆動時間 | 6ヶ月(通信頻度による) | 12ヶ月(公式ウェブサイトによる) |
色展開 | ブラック(Rubbed Bronze) シルバー(Satin Nickel) |
Black |
スマホアプリ | 不要 | 履歴を見たり、新しい暗証番号を発行する際に必要 |
暗証番号発行方法 | クラウド画面で発行、Wi-Fiで同期 | スマホアプリ内で発行(アルゴリズムロック形式) |
解錠方式 | 暗証番号(PINコード)入力 |
暗証番号入力 または スマホアプリ |
暗証番号発行可能数 | 1,000(1デバイスにつき) |
285(1デバイスにつき) |
物理鍵紛失、コピーリスク | なし(付属の鍵は緊急用で、RemoteLockオーナーが保管しているため) | あり(物理鍵をしまうキーボックスのため、紛失・コピーリスクがある) |
Airbnbとの連携 | あり(ゲスト予約と同時に暗証番号自動発行) | あり(ゲストチェックインと同時に暗証番号自動発行、暗証コードの有効期間はカレンダー上の予約期間から読み取る) |
履歴管理 | クラウド画面(Wi-Fiで自動的に取得) | スマホアプリ(Bluetooth通信可能距離内でデータを取り出す必要あり) |
メールアラート | 解錠、電池残量低下 等でメール通知 | 無し |
技適※1取得有無 |
取得済 |
取得済 |
※1 「技適(ぎてき)って知ってますか?」ブログ記事をご確認ください
2.RemoteLock、igloohomeSKB共通の魅力
RemoteLock、igloohomeSKB共通の魅力は大きく2点あり、以下が共通している最大の魅力でしょう。
- 暗証番号入力のみで解錠できること(ゲストのスマホアプリが不要)
- Airbnbのシステムと連携していること
ゲストにとっては番号を押してそれだけで解錠出来るシンプルさ、インターフェースを見ればマニュアル無しでほぼ利用方法はわかることは、ITリテラシーに依存しないため、解錠において重要なポイントです。
以前、あるお客様から「鍵の受け渡しコミュニケーションコストを削減したいからスマートロックを導入したのに、アプリインストールを教えたり、ドアの前で電話がかかってくることが多くなって全然スマートじゃなかった」というコメントをいただいたこともあり、「アプリ不要」はゲストにとって非常に重要な要素だと考えられます。
また、ホスト側にとってもゲストがAirbnbで予約すれば自動的に暗証番号が発行され、メールで通知されることはコミュニケーションコストの大幅な削減になり、多くのリスティング(物件)を管理するホストほど、重宝する機能です。
3.igloohomeSKBの魅力3つ
他社製品を公式ブログで褒めるのもなんですが…(^_^;)
igloohomeSKBの魅力は大きく3つあります。
- 初期コストの安さ(導入ハードルの低さ)
- 現在の運用(鍵の隠し場所を伝えていたり、暗証番号型のキーボックスで鍵を渡している場合)の延長で導入が可能
- 別物件への転用のしやすさ
igloohomeSKBは初期費用19,800円(本体費用)とスマートロックを安価に導入したいという方にはとても魅力的です。記事執筆時点(2017/5/18)ではウェブ画面の利用料が無料でもあります。
また民泊ホストや物件オーナーの方にとっては鍵の隠し場所を伝えていたり、暗証番号型のキーボックスで受け渡しをしている場合、その延長で運用が可能ということは特筆すべき点でしょう。
キーボックスですので現在の物件を使わなくなった場合にすぐに取り外し、別物件に利用出来ることも良い点です。
RemoteLockは工事取付ですので現実的に取り外しは不可能ですし、先発組のスマートロック(Akerun、Qrio、NinjaLock)も両面テープ取付ですのでigloohomeSKBほどカンタンな取り外しはできません。
4.RemoteLockの魅力3つ
RemoteLOCKの魅力を大きく3つにまとめると、以下のようになりますます。
- 解錠(入室)履歴を即時に把握出来る
- イベントをメールで(ほぼ)リアルタイムに受け取れる
- 物件を管理することに優れたインターフェース
です。(手前味噌ですが…笑)
Wi-Fiを使っているため、設定にもよるのですがほぼリアルタイムに解錠履歴を把握することが出来ます。ゲストの入室はもちろん、清掃者がちゃんと入室したかどうか管理することができるのは物件管理者にとって嬉しい点だと思います。
これを応用することで入室したタイミングでその通知をメールで受け取ったり、逆に間違えた番号を入力したこともメールで受け取ることが出来ますので、何度も間違えている場合は侵入しようとしていることを把握できます。
さらに、管理画面は物件を管理するためにつくられているため、物件毎の暗証番号を設定したり、子ユーザーをつくって物件毎に暗証番号発行権限を与えたりすることができます。多くの、遠隔地にある物件を管理するには最適です。
5.それぞれのネック・懸念点
導入が非常にしやすい一方、igloohomeSKBのネック・懸念点として
- 物理カギの紛失・コピーリスクは残る
- 入室履歴は部屋近くまで行かなければ取得できない
という点です。キーボックスなのでやむを得ない部分ですが、最終的に物理鍵で解錠するため、その鍵を持ち帰ったりするゲストがいたり、コピーされるリスクは残ってしまいます。これは管理者がどこまでセキュリティリスクを許容できるかによると思います。
また、Bluetooth(短距離通信)を利用しているため、入室(解錠)履歴は部屋に行かなければ見ることができません。
他方、リアルタイムの管理に強いRemoteLockのネック・懸念点ですが
- 初期導入コストが比較的高い(本体+工事費)
- ドア形状によって導入不可の場合がある
です。得られるメリットは自信を持って説明出来ますし、初期コストをお支払いいただく価値はあると自負していますが、igloohomeSKBに比べるとどうしても工事費がある分、割高になってしまいます。
また、工事があるため賃貸物件には不向き(オーナーであれば話は別ですが…)なのと、ドアが極端に薄かったり厚かったりすると施工ができなくなってしまいます。
6.うまく利用シーンを考慮しながらスマートロックを選びましょう
それぞれにメリット・デメリットがありますので、例えば
igloohomeSKB:安価に今の延長線上でスマートロックを導入したい場合
(小規模民泊物件、不動産の内見、工事不可の賃貸物件など)
RemoteLock 5i:しっかり取付け、システムで多くの物件を管理したい場合
(大規模民泊物件、ウィークリーマンション、自社物件など)
など、物件によってどちらを導入するか使い分けすると良いかもしれません。
RemoteLockの製品資料はこちら
igloohomeはこちら
公式サイト:igloohome
(2019.12現在新規販売が中止されております。
2020年に同製品の後継機種が別事業者より販売開始となる予定です。)