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公開日2023.06.16

最終更新日2024.01.18

多様化する一棟貸し宿(ヴィラ・コテージ・グランピング)を運営するコツ

近年、「一棟貸し宿」が、宿泊の新定番として注目を集めるようになっています。昔から「ロッジ」や「コテージ」などのスタイルはありましたが、最近では「グランピング」「トレーラーハウス」など、多様化が進んでいます。そんな一棟貸し宿の魅力と、運営のメリットデメリット、さらに運営のコツを解説します。さらに、人気の一棟貸し宿の実例も紹介!

宿泊の新定番!多様化する「一棟貸し宿」とは

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近年、「一棟貸し宿」が、宿泊の新定番として広く認知されるようになりました。もともと一棟貸し宿は、「ロッジ」や「コテージ」などのスタイルが存在していましたが、最近では「グランピング」「トレーラーハウス」など、多様化が進んでいます。

この章では、そもそも一棟貸し宿とは何かをご紹介し、多様化する新しいスタイルの一棟貸し宿についても解説します。

「一棟貸し宿」の魅力とは

一棟貸し宿の魅力は、他の宿泊客などの目を気にせず、プライベート空間を思う存分楽しめるという点です。建物一棟をまるごと貸し切るスタイルなので、隣室や上下の客室に対する音、振動が気になることも、また、さほど配慮する必要もありません。

また、キッチンや洗濯乾燥機などが完備されているケースが多く、普段感覚で宿泊することもできます。そのため、小さなお子様を連れた家族や、夜遅くまで盛り上がりたいグループにとって、魅力的な宿泊スタイルなのです。

一棟貸し宿とホテルの違い

一棟貸し宿とホテルでは何が違うのでしょうか。違いを簡単にまとめると、次のようになります。

一棟貸し宿とホテルの違い

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一棟貸し宿とホテルの一番の違いは、「客室」のスタイルです。ホテルは、大きな建物の中の一室に宿泊しますが、一棟貸し宿は建物まるごとを借りることができます。

設備もキッチン、電子レンジ、洗濯乾燥機などが完備されており、自分たちで食事を作ったり、洗濯したりすることができます。寝室やダイニングルームなどが、部屋として独立していることも多いので、非日常感を味わいながらも、普段の生活を送ることも可能です。

また、スタイルや場所にもよりますが、一棟貸し宿の場合はスタッフや他のゲストとの接触が極めて少なくなります。

ニーズに合わせて多様化する一棟貸し宿

一棟貸し宿には、いくつか種類があります。ロッジなど、昔からのスタイルもありますが、最近ではニーズに合わせて多様化しています。これらの違いをみていきましょう。

一棟貸し宿のカテゴリ①:プライベートヴィラ

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ヴィラはイタリア語で「邸宅」「別荘」という意味があります。イタリアやスペインの伝統的な建物や、豊かな農家風の平屋一軒家スタイルが多くなります。

主に、都心から離れたリゾート地に建てられることが多く、リフレッシュするために、長期間滞在したいゲストに向いているといえるでしょう。キッチンや家電など、普通に生活できる設備があるほか、テニスコートやプール、庭園などの施設も持っており、滞在を豪華に楽しめる一棟貸し宿です。

一棟貸し宿のカテゴリ②:コテージ

コテージは、もともと休暇用の小規模な田舎の家屋を指します。日本では、かわいい洋風の外観をもつケースが多い、平屋一軒家スタイルの宿泊施設です。大自然の中に建てられることが多く、アウトドアやレジャーをメインに楽しむことができます。

キッチンや洗濯機など、生活ができる設備が整っており、家族やグループで無理なく滞在を楽しめます。そのため、ヴィラと同じ意味で使われることがありますが、コテージはどちらかというと規模や設備がシンプルで、小規模になる傾向があります。

一棟貸し宿のカテゴリ③:グランピング

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グランピングとは、「贅沢なキャンプ体験」を指します。キャンプといえば、三角形のテントを思い浮かべますが、グランピングはさらに豪華で快適に過ごせるような工夫がされています。

宿泊施設としての形状やスタイルはさまざまで、コンテナを利用したコンテナハウスや、ツリーハウス、パオなどのドーム型テントやコテージを含むこともあります。共通しているのは、バーベキュー設備やキャンプファイヤーなど、キャンプ定番の設備を完備していることです。

さらにグランピングでは、「ホテル」を利用するのと遜色のないサービスを受けることが可能で、レストラン、カフェ、ドッグラン、温泉、スパなどの設備が併設されていることがあります。

一棟貸し宿のカテゴリ④:トレーラーハウス・コンテナハウス

トレーラーやコンテナを利用した一棟貸し宿も人気となっています。どちらもホテルの客室と比べると小規模になるものの、非日常感が強く、高い人気を誇る一棟貸し宿のスタイルです。

トレーラーハウスは、車が付いた小型住居で、「キャンピングカー」ともいわれます。キッチンやベッドなどがもとから備わっているので、そのまま宿泊施設として利用されます。

コンテナハウスは、貨物輸送に使用されるコンテナを利用した宿泊施設で、トレーラーハウスよりも改造しやすいので、よりホテルに近い宿泊環境を備えることができます。

一棟貸し宿のカテゴリ⑤:ロッジ

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ロッジは、ヴィラやコテージよりも「大自然を満喫」するための、シンプルな一棟貸し宿といえます。山岳地域などに多く、温かみのある雰囲気が特徴です。

滞在を楽しむというよりは、釣り、ハイキング、登山、トレッキング、スキーなど、アウトドアの拠点として利用されます。基本的に自炊ですが、温泉やスパ、サウナなどが併設されることもあり、疲れた身体を癒すための役割が大きいといえるでしょう。

一棟貸し宿のカテゴリ⑥:貸別荘

貸別荘は、都心を離れた自然の中で、ゆっくりとバカンスや休暇を楽しみたいときに利用される一棟貸し宿です。そのため、キッチンやバスルーム、寝室、家電製品など、豪華で快適な設備が備わっています。

付近にはゴルフ場やスキー、ハイキング、海水浴、プール、スパなどが楽しめる施設があることが多く、家族やグループでゆっくりと楽しむことができます。これまで別荘を所有していた人も、維持や管理の大変さから、最近では貸別荘を利用するケースが増えています。 

一棟貸し宿を運営するコツ

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多様化する一棟貸し宿を運営する「コツ」とはどの様なものがあるのでしょうか。
1章で解説したように、一棟貸し宿にはさまざまなスタイルがありますが、共通していることも沢山あります。共通するメリットやデメリットを確認しながら、運営する上のコツを解説していきましょう。

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一棟貸し宿を運営するメリットとは

人気の一棟貸し宿ですが、運営するメリットには次のようになります。

一棟貸し宿を運営するメリット

  • 運営の自由度が高い
  • 収益性が高い
  • スタッフの省人化ができる
  • 地域活性化に貢献できる

まずは、運営の自由度が高いという点は大きいでしょう。ホテルのように、大きな施設を運営する場合、決まりやスタイルを柔軟に変更することは難しくなります。レストランや売店、多くのスタッフを抱えている場合は、急な休業や営業時間の変更などは不可能といえるでしょう。

しかし、一棟貸し宿では、管理するべき範囲が小さくなるので、自由度が高いのです。柔軟なカスタマイズや適宜ニーズに合わせた変更なども実行しやすくなります。また、ゲストとの関わりが小さいので、スタッフの省人化が可能です。1つの客室に、多くのゲストが宿泊できるので、収益性も高くなります。

さらに一棟貸し宿は、地方で運営されるケースが多く、地域活性化に貢献できます。地元の商店やレストラン、交通を利用するので、地元経済への影響も大きくなるでしょう。

一棟貸し宿を運営するデメリットとは

では、一棟貸し宿を運営するデメリットとはどの様なものがあるのでしょうか。

一棟貸し宿を運営するデメリット

  • 集客にコツがいる
  • 需要が季節に影響される
  • 客室の管理がホテルよりも大変になる
  • スタッフの負担が大きくなるケースもある

一棟貸し宿の集客には、ホテルよりもハードルが高くなります。部屋数が限られているため、大々的に広告するとキャパオーバーになりますが、宣伝をしないと集客はできません。また、集客自体が季節に影響されるため、収益が不安定になることもあります。

また、一棟貸し宿の管理は、ホテルよりも大変といえるでしょう。ゲストからサービスを依頼されても、天候によってはすぐに対応できなかったり、屋外ならではのトラブルが発生したりすることもあります。そのため、スタッフの負担が大きくなるケースもあるでしょう。

一棟貸し宿運営のハードルを下げるコツは「システム」の導入

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一棟貸し宿の運営は、客室が独立しているため、ホテルと異なる「手間」がかかる場合があります。スタッフの行動が広範囲になったり、天候に左右されてサービスが困難になったりする事があるからです。

手間や時間を省略し、運営のハードルを下げるコツは、「システム」を上手く活用することです。手間のかかる作業をシステムにまかせて業務を効率化すれば、スタッフの労力をゲストへのサービスに注力することができます。

省人化やコストダウンを可能にしながらも、サービスの質が向上するので、ゲストの満足度も上るでしょう。運営をサポートするシステムとして次のようなものがあります。

一棟貸し宿運営のコツ①:予約管理システムの活用

自動でゲストの予約を受けたり、宿泊や料金を管理したりするためのシステムです。わざわざ電話当番をおいたり、予約管理をするスタッフを配置したりする必要がなくなるため、業務が効率化します。

一棟貸し宿運営のコツ②:セルフチェックイン・チェックアウトシステムの活用

客室に設置したモバイルでチェックイン・チェックアウトできるので、「フロント」自体が必要なくなります。フロント業務が自動化され、スタッフの省人化も可能です。ゲストは、フロントに行く手間もなくなり、待ち時間も大幅に削減されます。

一棟貸し宿運営のコツ③:スマートロックの活用

「RemoteLOCK」などのスマートロックを導入することで、鍵の受け渡しが自動化します。鍵の管理がなくなるので、フロント業務の軽減化が進むでしょう。ゲストは、自分のスマートフォンや暗証番号で客室の解錠ができるので、面倒な鍵の持ち歩きや、紛失などのトラブルもなくなります。

一棟貸し宿運営のコツ④:キャッシュレス決済システムの活用

支払いをすべてキャッシュレスにすることで、現金の取り扱いがなくなります。釣り銭を用意する必要がなく、締めの作業なども短時間で済むようになります。なにより、最近ではキャッシュレスが主流となっており、利用できないことで集客にも影響が出る可能性があります。

これらのシステムを組み合わせることで、一棟貸し宿の「無人運営」も可能になります。

注目を集めている一棟貸し宿の事例

多様化する一棟貸し宿で、今注目を集めている事例をご紹介しましょう。

淡路島の隠れ家的ヴィラ「PRIVATE VILLA AWAJI THE SUITE」

一棟貸し切りの客室には、プライベートプール、室内天然温泉、BQQスペースが備え付けられています。セルフチェックインシステムを導入しているので、誰にも邪魔されずにゆっくりと滞在することができます。

客室からは、明石海上大橋が見え、夜にはライトアップされた姿を楽しみながら、ナイトプールやBQQを楽しむことができる、贅沢なヴィラです。

楽天トラベル食事評価ランキング1位の「ブランシェット南紀白浜」

リゾート感あふれるヴィラスタイルでありながら、食にこだわるホテルとしても有名で、音、香り、目で味わうライブダイニングが人気を集めています。

客室には開放的なプライベートテラスがあり、お茶を飲んだり、南紀白浜の美しい星空を眺めたり、ゆったりとした空間を楽しむことができます。ヴィラには珍しい和室タイプもあり、高年齢の方にも安心です。

ダイヤモンド形状のロイヤルグランピング「Private Villa Glamping 富士山中湖」

ラグジュアリー仕様の贅沢なドーム型グランピングが楽しめる宿です。天井が高く、開放的なドーム内には、シングルベッドが4台配置され、マットレス使用で、最大6人まで利用できます。

天然温泉の浴室やプライベートプール、バレルサウナも完備。ペットの同伴も可能で、完全プライベート空間を楽しめる、ワンランク上のグランプング体験が味わえます。

大自然の中のセカンドホーム「SANU 2nd Home」の貸別荘

貸別荘をわかりやすいサブスクで利用できる新しい発想の一棟貸し宿スタイルです。サステナビリティを追求した建築スタイルと、空間デザインを楽しむことができます。

一番の特徴は、月額55,000円〜という気軽な料金で、全国各地にあるSANU 2nd Homeを、どこでも利用することができます。現在9拠点、53室を利用可能です。別荘を保持するよりも、維持や管理の手間がなく、ホテル感覚で利用できることも人気の理由です。

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【まとめ】多様化する一棟貸し宿(ヴィラ・コテージ・グランピング)

いかがでしたでしょうか。一棟貸し宿は多様化が進んでおり、さまざまなスタイルを楽しむことができることが、注目を集めている理由の1つです。運営のハードルを下げるさまざまなシステムを導入することで、ホテル経営よりも手軽に運営をはじめることができます。参考にしていただければ幸いです。

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